2019/03/06
「地盤が粘土質だけど大丈夫?」透水性コンクリート【下地】のはなし

これもかなりの頻度で寄せられる【よくある質問】「地盤が粘土質だけど大丈夫?」。たしかに透水性コンクリートはぐんぐん水を通す。けれど、その下地が粘土質だったり難透水性の地盤だったりすると結局水たまりになるんじゃない?
地盤が粘土質など難透水性だった場合の対策
排水設備として活躍する、暗渠と開渠。水はこの設備に誘導されて処理される。https://www.hongwanji.or.jp/hongwanji/goei/dayori89.html から引用。
こちらは、工期などの都合で暗渠を設置できなかった現場の透水性コンクリート。地盤が粘土層で水は吸収されず、結果表面に水が滞水(水たまり)、した結果発生したエフロ(表面が白くなっている)。
下地・地盤の透水性能を上回る雨の場合どうしても水たまりは発生する。
こちらは通常の土間コンの路盤構成(ガーデンプラスから引用)。コンクリート層と砕石層が水を透水・貯水したとしても、地面が難透水性であれば、水は上がってくる。水たまりになる。
つまり、暗渠などのような地下構造物の設置が必要。
もちろん、その地域の想定される雨の量にもよるけれど、その辺はプロのエクステリア外構工事業者に相談してみよう。
ーーーコンクリート専門家とワンランク上の庭づくり【庭コン】ーーー
排水設備の限界を超える雨が降れば冠水する。
洪水はその地域全体の問題となる。
仮に、あなたの家の庭が透水したところで、
よその庭は透水しない。
地域全体の排水設備の限界が越えれば当然あなたの庭も巻き込まれる。
地域全体で水につかるということだ。
だからこそ、少しでも日本の地面を透水性コンクリートに。
200年前の地面は舗装に覆われていなかった。
今や日本の地面の大半は舗装に覆われている。
その上に降った水は勾配で誘導され排水設備で河川、そして海洋へと排出される。
これは本来不自然であることを認識したい。
もし、全ての舗装が透水性舗装だったら?
今のように排水設備の限界なんてなくなる。
ヒートアイランド現象だって抑制される。
すると、ゲリラ豪雨だってなくなる。
自然が狂うなら、それを抑え込むだけの排水設備で戦おう。
こんな発想は人類を滅ぼす。
透水性コンクリートの普及が大切だと信じる理由。
それは、これ以上不可逆的な成長で環境を削ってはならないという想いだ。
地球を癒す、それも生コンでいいこと。
宮本充也