2019/07/27
高炉スラグで日本の大地を再生する

高炉スラグ粗骨材と高炉セメント(BB、BC)を用いた透水性コンクリートはアスファルト舗装に変わる新時代の舗装材となる。新ケミカル商事田鋤(たすき)主任と描く未来の日本の大地の夢。
高炉スラグ粗骨材と高炉セメントを用いた透水性コンクリートがアスファルトに取って代わる。
アスファルトの決定的な2つの欠点。
1.精製技術の発展により残渣(ストレート・アスファルト)は発生しなくなっている。
昔日アスファルト舗装のストーリーは美しかった。
石油精製の過程で副産物として発生していた残渣(ストレート・アスファルト)。
その出口、活用方法として道路舗装があった。
副産物はゴミとして廃棄されるのではない。
新たな用途を付されインフラ整備に役立った。
このストーリーはすでに終焉している。
技術的にもはや残渣は発生しないようになっているのだ。
つまり、わざわざ残渣(ストレート・アスファルト)を得るために化石燃料を燃やしているということになる。
2.石油製品(熱可塑性樹脂)全般における耐久性の欠如。
年度末。
道路のあちこちを掘り返しているのはアスファルトの運命である。
・ポリバケツ
・輪ゴム
外に数年放置しておいたらどうなる?
これが、アスファルトにも同様のことが言える。
アスファルトで舗装された道路は永遠ではないのだ。
化石燃料を燃やしているだけじゃない。
出来上がった製品は時が経てばダメになってしまうのだ。
・轍(わだち)
・骨材悲惨
がそれである。
高炉スラグと透水性コンクリートの出会い。
鉄を作る際に発生する高炉スラグの元は石灰石ということはあまり知られていない(https://www.slg.jp/slag/process.html)。
こちらが、除冷されてできた高炉スラグ粗骨材(最大骨材寸法20mm)(https://www.toho-kinzoku.co.jp/recycle/142/)。
この高炉スラグ粗骨材を透水性コンクリートの粗骨材として採用する。
さらに、結合材を普通ポルトランドセメントではなく、高炉セメント(B種、またはC種)に置き換える。
そんな、透水性コンクリートの可能性について話し合った。
(新ケミカル商事ではNC建材という高炉スラグを主に取り扱う新会社を設立するということだ)
そこで、気づいた。
このコンクリートでアスファルトのストーリーが現代版として復刻する!
もはや発生しない残渣ストレート・アスファルトとは違う。
鉄を生成する過程で今も発生する副産物、高炉スラグ。
この高炉スラグを、
・粗骨材
・セメント
としてふんだんに利用した舗装材としての透水性コンクリート。
技術的には可能だ。
そして、セメント製品ということはアスファルトの欠点である「耐久性」は折り紙つき。
熱可塑性樹脂と違って、
・ガラス
・石材
の仲間だから年度末になって度々あちこちを掘り起こす必要はない。
ノーメンテ、サステナブルなマテリアル。
そして、水を吸収する。
降雨は昔日まだ何にも覆われていなかった大地と変わらず地下水系へ還元する。
大地が再生する。
まずは、製鉄所の構内、そして市町村街路舗装、そして道路へ。
95:5の95が現在アスファルト。
アスファルトはやがてコンクリートにとって変わられるとなれば、市場性は巨大だ。
化石燃料はアスファルトのために消費されることがない。
その透水性コンクリートは通常の舗装よりもCO2吸着効果が高い。
(高炉セメントを用いたコンクリートは中性化度が高いことが知られている)
ひとたび施工された舗装はそう簡単に撤去されるほど脆くない。
いつまでもその土地のインフラとして活躍する。
まずは、製鉄所の構内舗装。
そして、近隣市区町村の街路舗装。
やがては、道路。
日本の大地を再生する。
透水性コンクリートが高炉スラグというマテリアルと出会うことでその夢は加速する。
生コンでいいこと。
宮本充也