2019/08/06
【東京】「食わず嫌いは損するよ」猛暑にさっさと終わる土間コン・透水性コンクリート

結合材メーカーフッコーの設計提案を受け、田中ナオミアトリエの指定で施工に至る。9時40分から施工開始、11時10分終了。早く終わるのはこの猛暑の中とてもいい!
製造:東京テクノ、施工:内田産業(K邸駐車場、東京都小金井市、100mm厚×28m2、材料3.75m3 ※路盤の整々が悪いため、余裕をみて出荷)
猛暑にさっさと終わる土間コン「透水性コンクリート」
透水性コンクリートは生コンポータルが手配する最寄りの生コン工場から届く。今回はいつもご協力いただいている東京テクノ。松田工場長は生コン業界の有名人。
こちらはダレの度合いで材料の適切な性状を確認するための試験(夏場ということもあり、ダレの度合いが大きく製造してある)。
材料にツヤのある状態で転圧1発仕上げ。白く乾いてしまった材料は仕上げ不良の恐れがあるため注意する。
敷設、均し(レーキによる平坦性確保)、転圧、終了。
土間コンクリートではこうはいかない。
まず、打設(だせつ、生コンを施工すること)に先立ち準備工事としてワイヤーメッシュの敷設がある。
このギラギラと照りつける灼熱地獄の中あつあつのスチール製材料を設置するのだ。
よほどのドMでない限り好きになれない作業だ。
そして、材料到着と同時に敷設。
足元はスペーサーで浮いたワイヤーメッシュという不安定な状態。
作業そのものは捗らない。
めっちゃ大変。
そんな思いして敷設、均し終えた生コンはすぐに仕上げることはできない。
ブリーディング(余剰水)が蒸散し水が表面から消えてからでないと金鏝仕上げはできない。
その、金鏝仕上げ。
3回たっぷり時間をかけて施工される。
それで、ようやっと完成。
完成、と思いきや翌日色むらやひび割れの発生で肝を冷やす。
夏だから、肝を冷やせるからいいじゃん、などというシャレは通用しない。
冷や汗と、リアル汗のオンパレードで施工者はWで消耗することとなる。
これが、普通の土間コンの現実。
一方、透水性コンクリート。
ワイヤーメッシュがない。
敷設、捗る捗る。
均したら写真にあるように軽やかに転圧1発、以上、終わり。
骨材の輪郭が見える(つまりペーストがない)仕上げ面であるため、
・ひび割れ
は仮に発生したとしても骨材の輪郭に毛ほどの幅。
見えないから問題とならない。
・色むら
はペースト内部の水の蒸散ムラに起因する。
ペーストがないから色むらは発生しない。
もし、あなたが施工者なら、食わず嫌いは損するよ。
1回食べたらもうやみつき。
生コンでいいこと。
それが、透水性コンクリート。
宮本充也