2019/08/11
「施工フロントを広げるな!」誰でも簡単に【透水性コンクリート】を施工するコツ

DIY(素人さんの施工)も可能な透水性コンクリート。よく寄せられる「少人数で簡単に施工するにはどうしたらいいの?」。15年携わってきた経験を惜しみなくお伝えするそのコツ「施工フロントを広げるな!」
一言「施工フロントを広げるな!」
素人さんでもできる。
女子だけでもできる。
透水性コンクリートの施工性を伝えるためによく使うこの言葉。
まずは、この動画にその証拠が見られる。
そう、見ての通り女子だけで施工ができる。
動かない証拠。
この施工性。
施工フロントを広げないことで達成できる。
施工フロントってなに?
材料が届き敷設(ふせつ)していく時の幅員のことを施工フロントと呼んでいる。
写真の矢印で示している幅のこと。
もし、この施工フロントがあんまり長かったらどうなるか?
施工人員の増員、高いスキル。
使可(かし)時間という専門用語がある。
材料を敷設して転圧するまでの猶予時間。
夏場で30分以内。
冬場でも1時間までは取れないだろう。
もしその使可時間を超過して材料を転圧しようとしてもうまくいかない。
保水しているはずの硬貨のための水が足りず、硬貨不良を起こしてしまう。
つまり、骨材がぽろぽろと飛散してしまう。
施工フロントが広がるとどうなるか?
敷設のための作業人員が増えてしまう。
あるいは、使可時間内で行うべき作業量がそれだけ増える。
つまり、せわしなくなる。
結果それだけのスキルを求められることになる。
施工フロントの長さと、
・施工人員
・施工スキル
は比例関係にあるということができるのだ。
施工フロントが短ければ短いほど素人に優しい材料となる。
2〜3mが目安だろうか。
僕(施工は素人)でも楽勝。
全国で開催されている施工見学会の施工者はなんとこの僕施工は素人でありながら見事施工を担当している。
その理由が施工フロントにある。
見学会では2m×2m(4m2)の型枠に透水性コンクリートを施工する。
仮にこれが、2m×8mでもまるで問題ない。
(材料代がもったいないからという理由だけで4m2としている)
もっといえば、2m×100mでも2人とか極論1人でもいける。
これが、コツなのだ。
よくプロの方でも施工計画で施工フロントが長い計画をされている方がいる。
その時には、
「止め枠でそこを目地がわりにして、施工フロントを短くしましょう」
とアドバイスしている。
いかんせんプロの方でも施工フロントは短いに越したことがない。
目安は5m。
5mはコンクリート舗装の目地間の標準ともなっている。
できるだけ5mを超えないように計画したい。
この機会に覚えておこう。
透水性コンクリートは施工フロントが命。
宮本充也