2019/10/27
「毛嫌いしないで!」ポーラスコンクリートの製造

15年の歴史を数える生コンポータルの透水性コンクリート普及活動。その歴史は生コン工場説得の歴史と言っても過言ではない。なぜ、そこまで嫌がる?「毛嫌いしないで!」ポーラスコンクリート(透水性コンクリート)の製造。
「ポーラスコンクリートてなんですか?」としらを切る
透水性コンクリート(ポーラスコンクリート)はこのように生コン車で現場まで持ち込まれる。
欠かせない生コン工場の協力。
急速に普及が進む透水性コンクリート。
最大要因は、「生コン工場の協力体制」だ。
まず、絶対、これ。
数ある透水性コンクリート。
地域限定だったり、最低ロットが大規模だったり、エンドユーザー目線だといろんな制限がある。
そのため、普及はなかなか遅々として進まない。
その理由は、
・現場製造
・生コン工場1日貸し切り
など、施工者や生コン工場にかなりの負担を強いるものがほとんどだからだ。
一方、生コンポータルの透水性コンクリート「ドライテック」は生コン工場が主体となって普及に携わっている。
それも、全国区で、アライアンス体制を敷いている。
250にも及ぶ生コン工場がそれぞれの地域で共通の「ドライテック」という製品名で「自ら主体的に」(誰かに指示されるのではなく)出荷している。
それが、透水性コンクリート「ドライテック」。
このため、施工者にとってはいちいち現場で製造する手間が省けるし、生コン製造者にとっては普通の生コンを製造しながらも手軽にポーラスコンクリートを製造できる。
いかにも負担のないポーラスコンクリート 。
それでも毛嫌いする生コン製造者がある。
いわゆる特殊コンてやつにはめっぽう抵抗する。
それが、生コン工場。
10工場あったら9工場までは「え?なに?特殊コン?他当たって」となる。
これは事実15年前普及活動に燃えていた青年宮本に立ちはだかった大きな壁だった。
「ポーラス?」
である。
「無理」
という反応が大抵返されるのだ。
生コンポータルで生コン製造協力工場を手配する担当をしているまさつぐも常に苦しんでいる。
ようやっと250まで数が増えてきたため今では余裕げに仕事をしていてぶくぶくと太り続けてはいるがちょっと前までは本当に辛そうだった。
「いや、そうじゃないんです。そんなに大変じゃっ・・・」
ガチャ、ツーツーツー。
である。
特殊コンをひっさげて連絡してくるやつは常に敵とみなされる。
生コン産業というのはそうした村なのだ。
だから、話し方を工夫している。
絶対に特殊コンと気取られないような配慮をする。
決して騙しているわけではない。
「あのぉ、ちょっと生コン練って欲しいんですけどぉ。配合?あぁ、配合はFAX送っておきますんでぇ、えっと、セメント220kgなんで結構貧配合ですよね」
と、「ポーラス」という言葉などおくびにも出さないで電話するのだ。
「あれ?この配合ポーラスじゃないですか?」
「ポーラスコンクリートってなんですか?」(汗)
たまに、鋭い技術者だったりするとバレる。
ガチャ、ツーツーツー。
本当に大変じゃないポーラスコンクリートの製造。
配合を以下に示そう。
粗骨材1560kg、砂0kg、セメント220kg、水60kg、高機能AE減水剤ちょびっと。
を製造してもらうだけ。
特殊なものはバッチャープラントに投入しない。
現場についてからレオパックみたいに後添の無機混和材を手投入するだけ。
樹脂じゃないからベトベトしない。
運転手さんもニッコリ。
まじだ。
騙されたと思って一度練ってみて欲しい。
嘘なら250もの生コン工場が協力してくれるはずがないではないか。
製造にあたっては担当者まさつぐが必ずお伺いする。
僕が伺う場合もある。
そして、1回でも練ればわかるはずだ。
「あ、これ、いいわ」
次から積極的に練るようになるのだ。
「毛嫌いしないで!」
ポーラスコンクリートの製造。
宮本充也