2019/11/12
土間コン表面に立ち現れる各種変状「黒カビ」「色むら」「コケ」について

僕が日本1と豪語できるのは「街中を歩いてる時誰よりも土間コンや舗装をしげしげと眺めている度合い」だ。日本の地面を変えたい。土間コン表面に立ち現れる「黒カビ」「色むら」「コケ」について。
(ひび割れについては割愛)
土間コンとはこういうもんです「黒カビ」「色むら」「コケ」
こちら、土間コン表面によく見かけることのできる「黒カビ」。
アップ写真。
発生要因はもちろん「水」。
前の写真がわかりやすいが、カーポートがかかっている部分は明らかに白く、さらされている箇所は黒く染まっている。
水が、黒カビの発生要因となる。
黒カビは「見た目」上問題視されることがある。
こちらは施工1年経過後の土間コンクリートの様子(奥)。
水はけがうまくいかず、さらに北側で終日ジメジメしているとこのように「コケ」が繁茂し始める。
雨の日など濡れていたりすると「すってころりん」を誘引する。
見た目だけじゃなく、実際にリスクを伴うのが「コケ」となる。
そしてこちらは、「色むら」。
施工直後など比較的初期に見られる減少。
原因は、コンクリート内部の「水分の蒸散ムラ」や、「コテムラ」と考えられている。
事実上防止する方法はないとされている。
よくあるトラブル。
分譲住宅。
5棟。
1棟目から4棟目までは見事に綺麗な土間として仕上がる。
何故か、貧乏くじを引くのは5棟目の奥さん。
その日の気象条件が原因か。
ばっちり土間コン表面に現れる「色むら」。
事前にその懸念が伝えられていたとはいえ、「なんでうちだけ!!!きぃいいいい!!!」となる。
感情に火がつくともう止められないのだ。
黒カビ、コケ、色むらは土間コンである以上不可避です。
まず、その現実を受け止めてほしい。
ただ、一生に一度しか土間コンを買わないお施主さんにそのことを伝えるのは製造者、施工者、流通の責務だが。
だから、僕たちはきちんとお施主さんにしっかり伝えないとならない。
誰がなんと言おうと、
「黒カビ、コケ、色むらは土間コンである以上不可避です」
それを言って、ようやくプロだ。
「じゃあ、当たるも八卦当たらぬも八卦ってことなの?そんなギャンブル嫌!」
きっとそんなお施主さんもいるだろう。
一生に一度の買い物。
ギャンブルなんかしたくない。
こちらは、先程のコケのところでお見せした写真。
手前側は、透水性コンクリートといって水を通すコンクリート舗装。
北側なのに、コケの繁殖は見られない。
カーポートもなく、常に影になっているような場所に施工された透水性コンクリート。
黒カビや、苔、そして色むらだってみることができない。
その理由は何か?
ペースト(砂利と砂利の間を埋める流動体)が無いから。
プロなら引き出しを増やせ。
「無理です」
最後の最後まで口を開けるな。
「3マセンはいけマセン」
・知りません
・分かりません
・出来ません
当社生コンポータル のモットーでもある。
顧客の無茶振り、事前説明を加えても納得しなさそうな顧客に「透水性コンクリート」という選択肢の提案。
なぜ、黒カビが生えないか?
それは、雨がたちどころに吸い込まれてしまい表面に残らないから。
コケも同様だ。
ジメジメできないのだ。
そして、色むらも。
色むらの発生要因は水の偶発的な移動、こてムラと解説した。
その、水は、ペーストに内包される。
そのペーストがなく砂利の輪郭がそのまま浮き彫りになっている透水性コンクリートの場合、色むら発生しようがないのだ。
さらに、コテムラ。
そもそも、コテを当てない!!
仕上げはプレート転圧となっている。
だから、ムラが起きない。
土間コン表面に立ち現れる各種変状。
不可避です。
コケも、黒カビも、色むらも絶対に出るときゃ出ます。
それが、土間コンの運命です。
それでも、そんな土間コンが嫌ならば。
新世代の土間コン。
透水性コンクリートが今にわかに日本の地面を変えつつあります。
宮本充也