2019/12/14
【熊本】「いよいよ熊本市内でも供給体制確立!」
震災復興に沸く熊本市内では特殊コンクリート(透水性コンクリート)の製造・出荷体制が遅れていた。「意外と普通なんですね?」実は特殊コンですらない透水性コンクリートの製造・出荷。
「材料の入れ替えとか特殊混和材の投入があるのかと思ってました」
「ビンの入れ替えないんですか?現場で手投入?そりゃ、楽だ!」
透水性コンクリート15年の歴史はプラント説得の歴史といっても過言ではない。
「透水性コンクリートの製造にご協力いただきたいのですが」
透水性の「と」の字を話した瞬間に怪訝な表情を隠さない。
⚫︎貯蔵ビンの入れ替え
⚫︎有機溶剤の投入
こうしたイメージが付きまとう透水性コンクリートは特殊コンの代表格だ。
特殊骨材(例えば7号砕石など)は通常プラントに貯蔵されていない。
そのため、ほんの1m3の製造だったとしてもビンの中の骨材を全て排出し、特殊骨材を貯蔵する手間が発生する。
これが滅法めんどうくさい。
さらに、特殊混和材(有機溶剤)のミキサー投入。
普段生コンを製造しているミキサーに異物を投入する。
製造後その異物を除去するために手間が発生する。
それらのイメージが経験ある技術者は持っているので嫌がるのだ。
「え?2005(粗骨材)でいいの?」
「手投入?レオパックみたいじゃん」
透水性コンクリート「ドライテック」の説明をするとパッと顔が綻ぶ。
「なんか、やってみたくなるな」
そんなふうに答えてもらえる。
普及が進む九州は熊本でもいよいよ供給体制が整ってきた。
日本の大地を再生する仕事。
それはそんな技術者の舞台裏の努力に裏打ちされているのだ。
宮本充也