2019/12/23
【岡山】「過去に施工した土間コンどうなってる?」ひび割れが見えない土間コンクリート

岡山市内で定例開催されている生コンセミナー参加者の求めに応じて「過去に施工した土間コンどうなってる?」現場視察が急遽行われた。透水性コンクリート、さらにはpp短繊維散布工法。施工直後はまだしも、数年経つ土間コンどうなる?に答える。
過去に施工した土間コン(透水性コンクリート)の今
鳥取から駆けつけてくださった蒼進(そうしん)森下さんの希望で急遽現場視察。
数年経つと透水性コンクリートはどうなるのか?
写真は5年前に施工した透水性コンクリートの様子。
「ひび割れでてるはずなんだけど見えないんですよ」
こう説明するのは白石建設武南社長。
たしかにどこにもひび割れを確認することはできない。
そして、プロなら驚いていただけるこの写真。
役物(役物)と呼ばれる土間コンに設置される設備周りは通常ひび割れがバキバキに発生する箇所。
実はこの土間コン(透水性コンクリート)にもひび割れは無数に発生している。
出角(でずみ)部分には確実にひび割れが発生するものだが、「見えない」。
ドアップにしても、見えない。
「これ、ひび割れてるんですよね?」
「・・・おそらく」
そんなやりとりが続く。
「ひび割れが見えない」が透水性コンクリートの特徴です!
こんなことを言うと笑いが起きる。
僕自身笑ってしまうのだが、これが事実なのだから仕方ない。
土間コンクリートでトラブルになるおそらくNo.1がひび割れ。
施工完了。
数日経つと、「あれ?割れてる?」なんて施主さんが気付く。
事前に「ひび割れが発生することもあります」と説明しておいてもやっぱり目立つ。
「大丈夫?」
となる。
実際は大丈夫。
鉄筋コンクリートというわけでもない。
しかも、ひび割れはばも小さなものだ。
大丈夫。
なのに、問題になる。
それは土間コンクリートのひび割れが「見える」からだ。
一方の透水性コンクリート。
ペーストが極端に少なく骨材の輪郭がそのまま浮き出る構造。
そのため空隙が確保され透水性を有するのだが、
「ごつごつした表面」
「粗面」
であるが故に土間コンでは目立つそのひび割れがまったくわからない。
「見えない」
ってことはつまり、
「ない」
ということになる。
※土間コン同様透水性コンクリートのヘアークラックは共用上まったく問題なし。
「ひび割れが見えない土間コンクリート」
今回の施工実績視察会ではその実力が改めて見直されることになった。
宮本充也