2020/01/21
【静岡】「変電所や送電線鉄塔下の舗装は透水性コンクリートですよ!」塔内舗装・排水・防草

静岡県小山町。送電線鉄塔の周囲が宅地造成される為に水を鉄塔敷地内で処理する必要が出た。さらに、衛生面を考え草が生えないようにする為に採用。これまでは土のままで草が生えていた。今回写真がなくてすみません(まさつぐ)
製造:長岡生コンクリート、施工:岳南建設(鉄塔下の施工、100mm厚)
「鉄塔敷地内で排水」「衛生面を考え草が生えないようにする」
透水性コンクリートグループでの共有。
品質管理担当の三浦さんからの共有。
試料(試験をするための材料)を所定の容器に入れて30回シャッフル。
左手の状態でまず確認すべきは、
⚫︎目つぶれが起きていないこと
⚫︎ツヤ(キラキラ)があること
の2点。
この時点でもし目つぶれが起きていればそれは水が多すぎる証拠だから修正が必要。
さらに、ツヤがない場合は水が少ないことがわかる。
そのまま施工すれば「ドライアウト」といって骨材と骨材の接着が不十分となり飛散や剥がれなどの問題が生じる。
また、試料を排出した時にペーストがすだれ状(写真参照)に容器に付着していることを確認。
容器の向こう側は見えないくらいべったりついているようだと水が多すぎる。
また、まったくペーストがついていないのも問題だ。
今回は「それだけやってください」というまさつぐ唯一の仕事、「写真共有」をまさつぐが怠ったため現場の写真をお届けすることができないのが心苦しいが以下に「なぜ、変電所や送電線鉄塔下は透水性コンクリートなのか?」について説明を加えたい。
「なぜ、変電所や送電線鉄塔下は透水性コンクリートなのか?」
今ではゼネコン相手に説教するほどまでに失ってしまった爽やかさがあった20代の頃。
僕は日に20件以上せっせと営業回りをしていた。
その時に知った事実。
「電力会社は透水性コンクリートの潜在顧客」
それこそ、2011.3.11の5年も前から営業していた。
なぜ、電力会社が透水性コンクリートなのか?
送電線(鉄塔)を管理しているのは当然電力会社だ。
今でも電力需要への対応やリニューアルなどで新設の送電線が設置されることがある。
さらに、昔はへんぴなところだったけど宅地開発が進み送電線の周りにも人の住むところができるなんてこともある。
普通送電線や変電所などは人の住まない地域に設置されるべきだが最近では宅地と隣接するようになってきた。
すると、どうなるか。
通常一回設置してしまえば1年に1回か2回くらいしか点検の必要が生じない鉄塔や変電所。
大抵は放置プレイで構わない。
そうすると草ぼーぼー。
蛇さん、カエルさん、虫さんが大量発生。
「おう、こら、電力会社。ちゃんと管理しろ!」
と周囲の方々からお叱りを受けるようになる。
「ヒイイ、わかりました。じゃあ、きちんと舗装します!」
鉄塔や変電設備の周りを通常の舗装で整備する。
すると草は生えず蛇さんも、カエルさんも、虫さんも発生しないのだが、今度は鉄塔が集めた大気中の雨がどっさり鉄塔下に落下してくる。
その水が周囲の住宅に流出するようになる。
「おう、電力会社、なんかこの水感電しそうで怖いじゃねえか!」(まったく根拠はありません)
「ヒイイ、わかりました。じゃあ、きちんと敷地内で排水処理します!」
かくして電力会社には透水性コンクリートを採用する潜在ニーズがあったのだ。
当社における透水性コンクリートの歴史は15年。
その最初の頃から電力会社さんにはたびたび透水性コンクリートをご採用いただいてきた。
今回は写真をまさつぐのせいでご覧に入れることができなかった。
これからも全国各地の電気設備周辺の舗装には透水性コンクリートが採用されることだろう。
「変電所や送電線鉄塔下の舗装は透水性コンクリートですよ!」
宮本充也