2020/01/22
【東京】「アスファルトは歪む」「コンクリートは歪みません」建築外構舗装・轍(わだち)

東京都荒川区。消防小屋外構舗装。以前はアスファルトで舗装されていたが今回設計段階で透水性コンクリートとなった。「アスファルトだとゆがんでしまう」
製造:岡庭建材工業、施工:カワコー(40m2、100mm厚)。
「アスファルトだと歪んでしまう」
施工Before。
道路に面したいかにも狭い建築外構舗装工事。
以前アスファルトが舗装されていたそうだが、度重なる輪荷重により轍(わだち)が発生してしまい(歪んでしまう)、機材の運び出しなど代車などを用いる際には支障が発生していたのだろう。
つかう人の状況を鑑みて今回も「設計段階から」透水性コンクリートが採用されていたそうだ。
昨年のDIY旋風に引き続き今にして設計スペック案件(設計段階から仕様として組まれている)が増加している。
施工開始。
通常の生コンのように敷設が始まる。
足元にはワイヤーメッシュがないため施工そのものは幾分楽になる。
敷設、均しにつづいて、写真のようなプレートコンパクターにより締め固めで完了となる。
土間コンと違って、
「ブリーディング待ち」
「金鏝仕上げ」
という工程が無い。
そのため、DIY(一般人でも施工できる)に向いている生コンというのが特徴だ。
お見事な出来栄え。
別の箇所。
初めての施工とは思えない見事な平坦性。
これでわだちに悩まされない快適な作業が約束される。
もちろん、みずたまりなんか絶対に起きない。
まっ平だから作業も捗るだろう。
東京の防災をよろしくお願いします。
コンクリートは歪まないの?なんでアスファルトは歪むの?
アスファルトは歪む。
これは、一般にも理解されているところだろう。
僕などはランニングが日課なのでアスファルトのわだちにひやっとしたことは一度や二度では無い。
一方のコンクリート(透水性コンクリート)は絶対にゆがみません。
わだちになりません。
なんで?
それは、コンクリートとアスファルトが似て非なるものだから。
アスファルトは石油からできている。
昭和生まれの人なら社会の勉強で習ったはずだ。
アスファルトは石油からできている。
大雑把に言ってしまえば「石油製品」。
つまり、ポリバケツや輪ゴムと一緒。
ポリバケツと輪ゴム。
10年も20年も外に放置しておいたらどうなる?
高熱に曝したらどうなる?
力一杯ぎゅうとポリバケツを圧縮したらどうなる?
変質するでしょ?
変形するでしょ。
それが、アスファルトは歪むの原因。
つまり、石油製品の物性なのだ。
一方のコンクリート。
あくまで適材適所であって、二元論を唱えようとしているわけじゃない。
ただ、アスファルトが石油由来である一方コンクリートは石由来(石灰岩とか砂利砂とか)。
元素記号でいうと、SiとかCa。
Siってガラスの仲間。
ガラスが10年も20年も西日に晒されたから溶けちゃったなんて聞いたことある?
ガラスをぎゅうと曲げたら即座に割れるよね?
歪まない。
ゼロイチ。
割れるか割れないか。
これが、「コンクリートは歪みません」の理由。
アスファルトにももちろんいいところがある。
ただし、今回のようなケースで考えれば俄然透水性コンクリートを採用すべきであることが浮かび上がる。
適材適所。
こうした知識はなかなか世間に浸透しないけど、今日も明日も「毎日ブログ3本以上」続けます。
そろそろ、丸4年が経過しようとしています。
宮本充也