2018/07/30
「60t級やトレーラーが載っても問題のない透水性コンクリート」

よくある質問に「車両はどのくらいまでOKなの?」。コンクリート舗装の常識として曲げ強度よりも版厚が重要。これまで25cmの厚みの実績もあるが、このほど新築リニューアル72期目を迎える老舗小泉木材エントランスでは15cm版厚で「60t級やトレーラーが乗っても問題ない」
自然や国産木材にこだわる小泉木材新社屋での採用「透水性コンクリート」
※建設を生きる同世代、右フッコー杉山さん、中小泉木材小泉社長。小泉さん、この度の新築リニューアルおめでとうございます
※国産の木材にこだわる小泉木材さん(https://www.woodmeister.jp/)は今年72期目を迎える老舗。
※内部は完全フリーアドレスとなっている。さらに、コワーキングスペースとして業者さんなどステークホルダーに空間を提供している
新築に透水性コンクリート「ドライテック 」をご採用いただいたのがご縁で今回は表敬訪問。
あらためて、木材や自然素材にこだわる老舗企業にご採用いただいたことを光栄に感じる。
山→製材所→流通→材木業(→工務店)
いずれの産業にも日本的な流通構造がある。
往時の経済成長を前提にしていない現状、
生コンセメントにも言えることだが長期低迷。
同じ時代の建設を生きる者として示唆に富むお話を多く伺うことができた。
嬉しいことに透水性コンクリート「ドライテック 」を高くご評価いただく。
社屋前、倉庫入り口兼用のスペースに採用。
製造は同じく横浜市の東伸コーポレーション(https://toshinco.jp/)
60t級やトレーラーが載っても大丈夫!
これはコンクリート舗装の常識。
なにも透水性に限ったことではない。
載れる重さは版厚で決まる
曲げ強度(N/mm2)という指標もあるが、
極論言ってしまえば厚くしてしまえばいどんな重さでも大丈夫。
これが、コンクリート舗装の原理。
今回15cmと通常よりも1.5倍の厚みを確保した。
まさか60tに及ぶ車両が舗装の上で作業をしたとは知らなかったが、
それでもひび割れなど重大な問題を引き起こしていなかった。
(※60tは想定荷重ではありません)
木材、壁材、コンクリートの同世代の関わり方
壁材と生コンもそうだった。
従来の縦型、閉鎖的、超分業体制の建設業に今変化が起きている。
山梨の壁材と静岡の生コンがコラボして作った材料が、
横浜の材木に認知され採用される。
そこに共感が生まれさらなる共同が生み出される。
互いに20年選手の建設に関する考え方を交換した。
従来型組織や産業構造がいかに人をうすっぺらい生き物にしたか。
どれほど仕事から尊厳や誇りを奪ったか。
ロスジェネの観点から多くの意見を交流することができた。
低迷する産業だからこそ大きく勝負に出る。
縮小する市場サイズに応じて縮小していくあり方の真逆を張る。
72期を迎え3代目となる小泉社長の気迫。
僕が取り組んでいる透水性コンクリートは自然環境に配慮した製品。
コンクリートは自然を壊すだけのものじゃない。
20年近い歳月を一つのことに打ち込んできた同世代は、
一段別のステージから産業全体を眺めることができる。
木材、壁材、コンクリート。
これまでになかった文脈の共同はどのような成果を生み出すだろう。
今後の共同を約束して終電で家路につく。
これからのイノベーションは予測不可能。
生コンでいいこと。
宮本充也