2018/07/27
「この不陸を防止するために|インターロッキングブロック」 ILB・不陸・防止・透水

ツリーサークルの周りや車の出入りが激しいところにできちゃうボコボコ。
「不陸」といって舗装面がボコボコ凹凸ができてしまう現象だ。
草取りが大変だけならまだしも、
お年寄りが足をひっかけて転倒なんてことになったらシャレにならない......。
そんな状況の対策にも、この透水性コンクリート『ドライテック』が役に立つのです!
『感覚』を研ぎ澄ますことでわかること
街の歩道を走っていて、
上の写真のようなブロックがボコボコした舗装面を見かけることがある。
これは「不陸」といって
ツリーサークルの周りや車の出入りが激しいところに凹凸ができてしまう現象だ。
隙間から延びる草取りが大変なだけならまだしも、
お年寄りが足をひっかけて転倒...なんてことになったらシャレにならない。
「なんだか足元がぼこぼこで歩きづらいなぁ...」
この感じ。この感覚。すごい大切。
普段意識的な生活をしていないとこうした『感覚』に対しての意識が研ぎ澄まされない。
暑いのに、寒いのに、ただ漫然と暮らす。これはいかん。
...ありませんか?
こんな感覚?
そこで登場するのが、「インターロッキングブロック」
このところこの手の問い合わせが増えてきた。
インターロッキングブロックの断面構成は以下のような感じ。
※ググるとこんなのがわんさと出てくる。
ご覧の通り下地はサンドクッションとC-40といわれる材料を敷き詰めている。
これらはどれほど強く締め固めても所詮は砂・砂利の類。
上載荷重がかかればそこは多少くぼんでしまう。
そのため時間が経てばたつほど、写真のように凸凹は顕著に表れる。
これが、
「不陸」
と呼ばれる不具合のメカニズムとなる。
インターロッキング
この施工は一世を風靡した。
全国の、特に公園の園路や道路の歩道部分なんかはこの舗装を見かけることができる。
しかしその一方で、まだまだ
「不陸」
という問題は解消されないまま今に至る。
実を言えば、これは断面構成上解消不可能な問題ともいえる。
上載荷重だけじゃなく、樹木の枝が伸長することによっても不陸は発生するからだ。
この不陸を防止するために、
インターロッキングブロックの採用そのものをやめてしまって、
透水性コンクリート「ドライテック」
などのような材料の採用に変更することもあるけれど、
このところ多いのは、下地(路盤の代わりに)透水性コンクリートを採用する工事だ。
路盤をC-40じゃなくて透水性コンクリートにする。
路盤がコンクリートになれば不陸は発生しないという訳だ。
不陸が起きることによってお年寄りがつま先をひっかけて転倒...みたいな事故は後を絶たない。
ランナーのはしくれの僕とて、ひやっとすることは何度か経験した。
歩道はお年寄りや小さい子どもに限らず、様々な人々の生活に欠かせないものの安全性は強く求められている。
また不陸を放置しておけば、その隙間からやがて雑草が生える。
地域住民の人たちが日曜日駆り出されて草むしり。
そんなこともあるそうだ。
しかし、だからといってインターロッキングブロックの価値がないわけではない。
インターロッキングブロックには、デザイン性能や透水性能など採用にたる多くの価値を有している。
だからこそ「不陸に対しての適性な理解を持つこと」でその解消にあたるべきだと思う。
でなければどれか(例えば透水性コンクリート)が正しくて、
どれか(インターロッキング)が間違っている、という画一的な結論しか
導き出せないことになってしまうのだから...。
※透水性コンクリート施工前の品質検査の様子
宮本充也
(2018年6月20日 三浦 編集)