2018/07/25
「ブルーシートの真実」ポーラスコンクリートのなんとなく

ブルーシート
不思議に思ったことはないだろうか?
「なんでブルーなの?」
イエローシートでも、
ブラックシートでもなく、
オレンジシートでもない。
「なぜかブルーシート」
昨日同行していたブルーシートトップメーカーの方から聞いた。
なぜブルーシートなのか?
その答えは、
「なんとなく」
これって、すごくないだろうか?
きっと初めてこの用途を思いついて、
まだ名前がついていないこの製品を作るにあたって、
おそらくなんとなく、青を選んだのだろう。
そして、その製品名はブルーシートと名付けられ、
人口に膾炙していったのだろう。
今では、ブルーシートということばは完全に認知されており、
実際、赤なのに、オレンジなのに、茶色なのに、
ブルーシートがバリエーション豊富に世に流通している。
先日も紹介した、
「土間コンクリートに使っているメッシュは実は要らない」
https://www.nr-mix.co.jp/mesh/blog/post_11.html
にも同じことがいえるんだけど、
最初にやる人にはぜひ将来のことを考えてことを起こしてほしい。
その、「なんとなく」が将来全世界に多大なる影響を及ぼすことがあるのだ。
・イエローシート
・オレンジシート
等、各種可能性を摘んでしまうおそれがあるということをぜひ肝に銘じてほしいのだ(笑)
これに近い話が実は水たまりのできないコンクリート→透水性コンクリート
にも言える。
この透水性コンクリートの歴史は結構長く、
我が国では30年も昔から流通している。
専門的に言うと、「ポーラスコンクリート」と呼ばれるこの製品は、
一般の生コン屋にとってとてもイメージが悪い。
ブルーシートほどなんとなくではないにせよ、
とにかく最初のポーラスコンクリートは非常に生コン屋泣かせだった。
それは、樹脂バインダ―と呼ばれる薬品を利用していたからであり、
普通の生コン工場でポーラスコンクリートを練ろうものなら、
・1日中普通の生コン作れない
・練り終わったあとのプラントの後片付けが超大変(樹脂)
イメージが30年前から浸透しているため、
僕たちが透水性コンクリートを受注して、
知らない地域の知らない生コン工場に製造を依頼しようものなら、
「あ、うち、透水性コンクリート、むり」
とにべもなくお断りなんてことはざらにある。
何度も何度も面倒くさくないんですと説明しても、
聞く耳持っていただけない。
そのくらい、ポーラスコンクリートのイメージは悪い。
こんなふうに、一度できてしまったイメージというのはなかなか払拭できないのだが、
透水性コンクリート→ドライテックは、
・通常出荷を止めることなく生コン工場で練れるし
・特殊な薬品を工場で使用することなんてないし
・セメント量も少ないくらいだからかえって楽
となっている。
一度固まってしまったイメージを取り戻すにはなかなかエネルギーがかかるが、
それでもあきらめてしまっては何も起きないので、
とにかく前のめりに情報発信を続けるのみ。
施主や工務店だけではなく、
生コン工場にとってもメリットが大きくなくては、
なかなか世の中に製品というのは流通しないいい例だろう。
ポーラスコンクリートの挑戦は続く。
宮本充也