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2020/05/06

「トップラインではなくボトムラインにフォーカスする」博士号取得への道(その4)

「トップラインではなくボトムラインにフォーカスする」博士号取得への道(その4)

コンクリート再生・リサイクルの分野はなんと50年もの歴史を数える。多くの研究者・技術者の努力も虚しく、再生コンクリートは一向に一般化されない。残コン再利用も含む再生コンクリートテックがフォーカスすべきコンクリートとは?「トップラインではなくボトムラインにフォーカスする」。



規格化されてもなお普及がおぼつかない再生コンクリートのターゲット

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規格化され久しい再生骨材コンクリート(出典:https://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=79)。

50年の歴史をもつコンクリート再生は未だに一般化されない。

都心部などの特定のエリアでの一部流通は確認されている。

ただ、コンクリート再生はどこかの「特別な」「一流の」企業のみが取り扱っていていいような技術ではない。

広く一般に「当たり前に」流通してこそその本懐を遂げることができる。

「スーパーゼネコンの某が某生コンの再生骨材コンクリートを採用しました」

「国交省から表彰されました」

「だけど、全然普及は全然してません」

ではダメなのだ。


技術革新の常として技術者や研究者はどうしてもトップラインを意識してしまう。

よく見かける論旨で、

「構造物に適用可能な再生手法を確立すべき。同時に、規格基準も整備すべき」

もちろんこうしたことは大切だとは思うけれど、

どうして50年の歴史をもつコンクリート再生の蓄積は未だに一般化されていないのか?」

という点に課題を立てるべきなのだ。

結論、「トップラインではなくボトムラインにフォーカスすべき」。



トップラインではないボトムラインのコンクリート

コンクリートは何も国交省やスーパーゼネコンだけが使ってくれているものじゃない。

「水の次に流通する」と言われる生コン。

一般によく見かけられる生コン。

それは何も都心部の一等地に建てられるビルを支える超高強度のコンクリートだけではなく、街角でひっそりと誰にも意識されないようなところに設置されているもの。 

例えば、非構造体の駐車場土間コンというものがある。

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(出典:https://www.garden.ne.jp/blog/recipe/honbu/18000

ゼネコンや大学の研究者や技術者からは目もくれられないこのコンクリート。

「庶民にはこの程度のコンクリートで十分」

(えせ)一流と呼ばれる技術者は常にトップラインばかりを志向する。

ただ、このコンクリート、仮に日本全国80万棟が新築されているとして、その脇に仮に15m2(駐車場1台分)施工されていたとしたら(実際は倍以上利用されているはず)、

800,000棟 × 15m2 × 0.1(厚み) = 120万m3

なんと、120万m3もの生コンクリート市場が一つ一つは小規模でしかも分散されているから脈として追跡できないながらも、創造されることを意味する。



実際辺境では流通している残コン由来の再生骨材コンクリート

この価値に気付いている人は多くはないけれどいる。

僕が尊敬を寄せる技術者であり研究者である竹中工務店の辻大二郎さんはその価値に気付いている1人だ。

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静岡県伊豆地方ではこうした構造体ではない場所(土間コン)にもっぱら利用されている残コン由来の再生コンクリート(https://www.nr-mix.co.jp/econ/blog/econ_iwaecon.html)。

スーパーゼネコン、研究者、と聞けばなんか空調の効いた超高層ビルの最上階とかでスマートそうに試験管傾けてそう(偏見w)なイメージだが、辻さんは違った。

すぐに関心を寄せてくれてわざわざ伊豆の国市にまで足を運んでくれた。

山奥の生コン屋さんで実装されている残コン再生プロセス(https://www.nr-mix.co.jp/econ/blog/post_324.html)に強く関心をお寄せいただき、その後も何度か工場を訪ねてくださった。

さらには、東京大学野口教授をはじめとする多くの人脈を僕たちに開いてくれた恩人だ。

僕が博士論文に挑戦するきっかけを与えてくださったと言っても過言ではない。

そんな辻さんに見出されたこうした「辺境で埋もれているコンクリート再生技術」に光を当てる。

決して一流とは呼べないどちらかというとコンクリートテックのボトムラインにフォーカスする。

そのことで生まれる市場は少なく見積もっても120万m3。

規格や基準を整備するのではなく、辺境で生まれているこうした実例(ボトムライン)にフォーカスすることで果たされるコンクリート再生。



推奨ではなく、義務づけが鍵

これは私論かもしれないが、今のようなコンクリート再生に関する運用ルールは手ぬるい。

「エコだから使ったほうがいいでしょ?」

いかにSDGsの現代とはいえ(コロナで最近聞かなくなったがw)、経済システムに良心を求めるのは僕は間違っている。

そもそも「たくさん稼いでね」という市場ルールに、倫理や良心を求めるのは間違っている。

たちの悪いボランティア団体のように「俺たちのやっていることが理解できないお前たちは間違っている」という二元論の域を出ない。

その上で、今までコンクリート再生の分野であんまり役に立たなかった行政の役割は、

「再生コンクリートの利用分野を明文化し、その領域では再生コンクリートの使用を義務付けること。もし使用できない場合はその理由をきちんと明らかにさせ、あるいはペナルティを課す」

くらいのことをやってもいいのだと思う。

このくらいのことをしないで、産業の良心や倫理に委ねていては、50年かかっても一向に普及しない再生コンクリートは今後50普及の普及もおぼつかない。



技術というのは多くの人々の暮らしを豊かに、明るくすることを持って評価される。

(えせ)一流技術者のマスターベーションなんか市場と顧客は求めていない。

多くの人々の利用され、そのことで環境負荷が具体的に提言されることこそが「市場と顧客」の評価となる。

権威や行政に表彰されることでは断じてない。

特にコンクリート再生に関しては強く感じる。

「トップラインではなくボトムラインにフォーカスする」

このことこそ停滞するコンクリート再生テックのブレイクスルーを生み出す。



宮本充也

宮本 充也

主な著者生コンポータル 主宰
長岡生コンクリート 代表取締役 宮本充也

宮本充也のFacebook

1級建築施工管理技士/1級土木施工管理技士/コンクリート診断士/コンクリート主任技士

「生コンてなんて悪いことだらけなんだろう!」
僕が家業の生コンに入職した時に感じたこと。
朝は早いし、休みは少ないし、残業(残コンのせいで)もあるし。
建設業界の底辺に位置する産業 [ 続きを読む ]

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