2021/02/11
祝・70社突破!「RRCS(生コン・残コンソリューション技術研究会)加盟企業にはどんな会社があるの?何ができるの?」

昨年9月にキックオフしたRRCS(生コン・残コンソリューション技術研究会)は今週で加盟者70社突破の節目を迎え、いよいよ春に向けその活動も活発化を見通す。「RRCS加盟企業にはどんな企業があるの?何ができるの?」。RRCSと加盟することの魅力を紹介したい。
RRCS入るとどんないいことがあるの?
https://rrcs-association.or.jp/member.html
69社目が日本触媒、三菱商事を持って節目の加盟企業数70社を突破したRRCS。
京都大学木村先生や、日本生命松永専務など、各界のリーダーをお招きした座談会はキラーコンテンツとして業界の耳目を集めている。
縦割り階層で整理されやすい建設・生コン業界にあって、あらゆるセクターからの加入を拒まない。
特定の地方で操業するアウト工場から、日本を代表するような広域の生コン組合、または有名ゼネコン、大手商社やケミカル・設備メーカー。
地球に住む人を70人にしたらきっとこんな感じなんじゃないかというダイバーシティー。
従来の産業構造、縦割り・階層ではとても互いに遭遇したり協同したりすることがなかったシームレスな空間。
それが、RRCSの特徴と言っていい。
⚫︎参考記事: 「RRCSがCO2削減に関する座談会を開催。参加者を募集!」生コン・残コンソリューション技術研究会
さらに、4月にリリース予定となっているCO2削減座談会には政府機関はもちろん、名だたる発注機関や大手ゼネコン、ソリューションを持つ名だたる企業の参加を予定している。
SDGs、ESG投資、サステナビリティ。
時代が急速にクローズドループ、資源循環型社会に振れている現代。
これまでの産業構造(ハードウェア)には実装不可能な最新のテック群はRRCSでこそ花開く。
⚫︎参考記事2: 「先端テクノロジー生コン3Dプリンティングが普及するためには」
残コンを鍵として、新たな生コン産業の扉を拓く。
70社の名簿を眺めていれば、それが単にタカ派なブロガーの大法螺と片付けられないことがわかるだろう。
いよいよ70年産業生コンもその重厚長大な産業構造を有機的で自己組織的なあり方に変容しようとしている。
何せ、日本を代表する各パート(巨大発注機関から辺境・ものづくりのラストワンマイルまで)が全て揃ったのだ。
描かれたその動物は躍動し始める。
これまで社会からは求められ、それでも辺境で埋もれてきた全てのテクノロジーは解放される。
テクノロジー(アプリ)は飽和している。産業構造と文脈(ハードウェアとOS)のアップデートを!
昨日生コンポータルではオン・オフライン交々でRRCSに関わる人たちで勉強会を開いていた。
テーマは、RRCS加盟企業が取り組むイノベティブなプロダクト、「CarbonCureとBluePlanetとは何か?」について。
これまでのコンクリートが前提としていない新たな概念を実装する。
CO2を固定化し炭酸塩(炭酸カルシウム)に変換したものを原料として利用する。
使えば使うほどCO2が削減される。
そんなプレゼンテーションの冒頭、僕は以下のように参加者に呼びかけた。
「この、イノベティブな2つの製品。今の生コン産業の延長では《絶対に売れない》」
テクノロジーは飽和している。
産業構造と文脈のアップデートを!
アメリカやEUでは売れるかもしれない。
そして、断言できる。
今の日本の生コン産業構造では逆立ちしたって売れやしない。
どんな大資本が殴り込んできても(そもそも現在の日本の生コン産業にそこまでの魅力はない)実現しえない。
その理由は生コンの産業構造にある。
見逃してはならないこと。
それは、日本の生コン製造者の担い手の大半が中小零細企業であって、だからこそ独占禁止法適応除外の対象となっている、という現実だ。
CarbonCureのHPにもあるように、いずれもクライアントは大手生コングループ。
そうした大資本のように上意下達で号令をかければ全てはその通りになる、という前提がない。
大手資本グループ同士の競争が日本には無い。
生コンクリート販売協同組合の存在。
全員平等。
はみ出しものは許さん。
そんな風土にあって、例えばZENNAMAのような業界団体が特定のイノベティブな製品の全面的採用を採るか。
これまでもそうだったが、「JIS工場にはすべからくコンクリート主任技士の常駐を義務付けよう」みたいな議論は途中で有耶無耶になる。
ボトムラインにフォーカスする体質にあって、イノベティブなプロダクトが全面的に採用される必然性はゼロだ。
ゼロに何かけたって、ゼロだ。
絶対にゼロだ。
そんな前提を共有した。
ならば、そんな前提において、上記のテック群を普及させるためには何が必要か?
業界構造は、そうはなってない。
だから、諸外国では普及しても、日本では普及しません。
諦めて、現在の生コンにせっせと打ち込みましょう。
それしか手の打ちようはないのか。
ぱっと見そうかもしれない。
若手の目の輝きは途中で失われいつしか先輩職員と同様どんよりとした試験室の底の澱になる。
そんな生コン産業、僕なら死んでも嫌だ。
「僕が子供の頃はまだスチュワーデス(CA)相手にセクハラが当たり前にあった」
僕からセッションを閉じるにあたってこんな話題提供をした。
元銀行員の妙齢の奥方様から聞いたことがある。
「支店長がセクハラしない日は《あれ?今日はご気分がすぐれないんですか?》なんて冗談が横行してた」
こんな現実がまだ数十年前には横行していたのだ。
まさに、男尊女卑。
大昔には奴隷制度を法律は認めていた。
他にも、今じゃとても考えられないような現実が世の中にはごまんと横行していた。
そして、今の常識は果たして100年後の人たちから見て、許容されるものであるのか。
僕はこのところ本気でこの論点に拘っている。
ここ数年で生コンの常識を一変させる。
それって、本当に無理だろうか。
でも、これまでもあらゆる常識は少数の人たちが声を上げることによって非常識として世間に認知され常識はアップデートされてきた。
生コンのこの腐った常識だって、少数の人たちの声さえ継続的に発信しさえすれば必ずや変化するはずだ。
僕はそう信じている。
僕は絶対にやる。
最後の1人になったってやり遂げる。
嬉しいことに、田舎の生コン屋が21年前からコンコンと主張し続けてきた残コンは今やRRCSを得て組織的うねりに生まれ変わっている。
何事もできないことは絶対にない。
そして、そのやり遂げるために最も必要なことは、主体性。
自分の中から湧き上がる熱情。
誰かではなく、自分から、どうしてもやりたい、やり切りたい、という執念。
1人、また1人、仲間は増えている。
これまで辺境で抑圧されてきた多くの声が今時を得て解放されようとしている。
祝・70社突破!「RRCS加盟企業にはどんな会社があるの?何ができるの?」
「絶対無理」
そう思っている人たちよ。
どうか、そのまま見守ってて欲しい。
やがてそのうち嫌でも動かねばならなくなる時がやって来る。
必ず来る。
そんな時代。
つまらない職業人生を終えてちっぽけな老後にちっぽけな人生観を手に入れないよう注意を促したい。
そんなもん日本の財産の浪費だ。
宮本充也