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2021/09/20

「二酸化炭素と反応・硬化 《γ-c2s》 夢のマテリアルの利用方法についての考察」

「二酸化炭素と反応・硬化 《γ-c2s》 夢のマテリアルの利用方法についての考察」

このところよく耳にするγ-c2sとはどうやら二酸化炭素と反応して硬化を促すマテリアルのようだ。「日経フェス グリーンアーキテクチュア会議」を知り、グリーンコンクリート(鹿島坂田昇氏)の公演を聴講する機会に恵まれた。「二酸化炭素と反応 《γ-c2s》 夢のマテリアルの利用方法についての考察」



γ-c2sとは?

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https://project.nikkeibp.co.jp/event/sdgs2021/09/green_architecture/

ちょうど1週間前に開催されていた「日経フェス グリーンアーキテクチュア会議」

今話題の脱炭素コンクリートの第一人者でもある坂田昇氏の公演「グリーンコンクリート」を聴講する機会に恵まれた。

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このところよく耳にするγc2s(がんましーつーえす)とはCO2と反応して硬化する夢のような性質を有している。

通常硬化は水とセメントが反応することで<c-s-h>が生成されることで起きる。

だが、セメントは焼成する過程で大量のCO2を発生させる。

ところが、γc2sはセメントを用いずに、CO2と触れることで、硬化が起きる(その原因物質が<c-s-h>なのかどうかはわからんけど)。


「すげえ」

「直ちに、ください、そのγc2sってやつを。すぐにサイロに入れて、すぐに利用します!」


と僕ならすぐに連絡をしてお願いしてしまいそうなところだが、話には続きがある。

現在の用途は二次製品(プレキャストコンクリート)に限定されている。

現状、生コンクリートへの実装は無理だ、というではないか。

以下の通りだ。

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坂田氏によれば最低でも20%、望ましいのは80%の高CO2雰囲気に晒されることでようやっとγc2sは硬化を始めるという。

だから、養生設備(箱のようなもの)と高濃度CO2の発生源(例えばゴミ焼却場やセメントキルンだろうか)の存在が不可欠となる。

生コンクリートが運ばれて施工されるような通常の環境のCO2濃度は410.5ppm(0.04%)と言われているため、仮に生コンクリートにγc2sを配合したところで、何も起きない。

生コンラストワンマイルとしては非常に悲しい現実なのであった。


「はぁ、γc2sはおいら生コン工場には関係ないのか」


俯いて、目の前の現実に戻るような僕ではない。

「水の次に流通する材料《生コン》に用いてこそ実装」

生意気なようだが、ブロックなどのようなちまちました(ホントすんません)部材に用いていてもせいぜいCSR企業レポート的な「やってますよアピール」に過ぎないと僕は思っている。

そんなもん、本来の実装とは呼べない。

γc2sが本当に世の中に貢献するためには生コンクリートに配合されてこそ

そして、僕は、その領域を舗装コンクリート、さらに、残コンだと思っている。



残コンリロケート、γc2s配合の上製品(骨材)への改質、さらには舗装コンクリートへの実装

γc2sが製品(ブロックとか特別な養生環境を要求するプロダクト)にしか適応できないということであれば、生コンの原料としての製品に配合すればいいじゃないか」

これが、僕の立てた仮説だ。

僕のライフワーク21年目の残コンは現在リロケート(生コン工場に運び込まれ)され所定のプロセスで残コン再生骨材(製品)に生まれ変わっている。

出来上がるのは、粒状物質だ。

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(粒状化・改質された残コンはこのように製品・骨材に変化する)

例えばこのプロセスの前段でγc2sを残コンに投入するなんてアイディアはどうだろう。

(僕にはγc2sがどんなものなのか全く分かっていないのだけれど)

上述の残コンスラッジ処理システム(動画)をCO2養生箱の近接箇所に設置する。

そこに、近隣建設現場で発生した残コンをリロケートする。

「水の次に流通する材料」と言われる生コンクリートの2〜5%日々発生しているということはそれなりの量が見込めると言うことではないのか。

しかも、残コンはそもそも「ないもの」となっているから、「ゼロカーボン」だ。

(ちなみに「リロケート」はRRCS野口貴文教授の発案による構想であり、現在分科会が組織されている)

以下のプロセスを考察している。

⚫︎CO2養生箱の近隣エリアで発生する残コンをかき集め(リロケート)る

⚫︎残コンにγc2sを投入し残コンスラッジ処理システム(動画)にかける

⚫︎粒状物質(骨材)が生成されたら直ちにCO2養生箱の中で養生する

⚫︎残コン内部に含まれるセメントの水和反応と、γc2sとCO2との反応による硬化により骨材は緻密化する

⚫︎その骨材をそのまま生コン用骨材として利用する

理屈の上では完成した絵だ。

ストーリーとしては立っていると思う。

さて、これを「絵に描いた餅」ではなく、社会実装するためには何が必要なのか?



いつも邪魔をするJIS A 5308と独占禁止法適応除外(カルテル)という鎖

現行の産業システムでは新しい時代の新しい要求の受け皿たりえないと思っている。

現在の生コンクリート産業(3200工場)は果たして次世代の要求である資源循環の受け皿としてその役割を十全に果たしているだろうか。

つまり、生コン産業はリサイクル生コンを世の中に普及させただろうか。

そんな生コンクリート産業が果たしてさらに未来の要求とも言える「脱炭素」「脱炭素コンクリート」に応えられると思っている方がいたらずいぶんな楽観主義者だ。

天地がひっくり返ったって無理だ。

だから僕は最近業界内のメディアを賑わしているいわゆる「先端技術」のあれこれについては寂寞たる思いで眺めている。

「売れねえよ」

内心では思っている。

半分やっかみもあるかもしれないが名の通ったメディアに大々的取り上げられてのぼせあがっている技術者を見ると、「売って見ろよ。売ったこともねえくせに」と冷めた視点を持っている。

別段それそのものが悪いと言うわけではないのだけれど、JIS A 5308そして独占禁止法適応除外(カルテル)このWの鎖がある以上は「建築」「土木」の文脈では永久にプロダクトには光が当たらない。

生コン産業挙げてPRされた1DAY PAVEが全然売れなかったように。

すでに証拠は示されているのだ。

もしも、万が一、先端技術のあれこれが売れる・汎用化される(自社の案件とかそういうの抜きで)のであれば1ヶ月逆立ちで過ごしてやる笑。

現在の柵だらけの産業構造ではイノベーションは絶対に起きない。

一方、「舗装(JIS外)」「小規模(カルテル外)」の分野では現在これまでになかった現象が生まれている。

今や誰もが理解する「ドライテック(ポーラスコンクリート)の普及拡大」だ。

エクステリアの土間コンなどJISを要求しない領域における「舗装」と言う分野は既存のしがらみから完全に解放された空間。

そこで、インターネットと上記MAPにあるような企業間連携により、イノベーションが生まれている。

山奥の生コン屋のブロガーの戯言と思って聞いておけばいい。

「脱炭素コンクリートが普及するスタート地点は小規模・舗装コンクリートだ」

そこは、カルテルからは無縁だ。

そこには、JIS A 5308の規制がかからない。

僕たち生コンラストワンマイルは完全に自由なのだ。



今求められているのはプロダクトやテクノロジーの刷新ではなく、それが生み出されるプロセス「産業構造」「生コン産業」のアップグレード。

これまでのゼネコン、生コン、その他との関係性を再定義すること。

壁と階層を取り払う。

シームレスに協同できるプラットフォームを創造すること。

二項対立(分断本能)から解放され、統合に向かうこと。

「建築」だの「土木」だのといってない。

「プレキャスト」だの「生コン」だのと、小さなナワバリに拘泥しない。

確かに、「二酸化炭素と反応して硬化する」なんて聞けば夢のようだし胸躍る。

でも、そこじゃない。

γc2sCCUが本当に世の中に見出されるためには一見遠回りに見えるかもしれないけれど産業構造そのもののアップグレードが必至なのだ。

以上、ごくごく個人的見解だ。

だが、その方向に向かって突き進むつもりだ。



宮本充也

宮本 充也

主な著者
あとじゃん先生(宮本充也)

1級(造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

メーカーは消費者のことを啓蒙する必要のある素人として軽んじている。
「最近の施主はインターネットで付け焼き刃に知恵つけやがって」
こんなプロ施工者や製造者のひどい声を聞かされることもしばしば。
ものづくりは消費者の方を見ていない。 [ 続きを読む ]

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