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2020/08/13

《SUSスラグ》「日本中の生コン工場を固化体路盤材の生産基地として位置付ける」(pt2)

《SUSスラグ》「日本中の生コン工場を固化体路盤材の生産基地として位置付ける」(pt2)

生コン産業に新たな市場を拓く。壮大な夢を孕んだプロジェクトは「製鉄」と「生コン」をまたがるインターネットと企業間連携が結び付け、静岡県伊豆地方のどこにでもある生コン屋さんのプラント設備で実験が行われた。「日本中の生コン工場を固化体路盤材の製造基地として位置付ける」(pt2)。
※pt1:https://www.nr-mix.co.jp/econ/blog/suspt1.html



とにかく「やってみよう」

If、仮定としては面白い。

pt1でも詳しく解説したように、敷地・設備・減価償却費・修繕費・人件費・リードタイム(時間)、全てが削減されるとてつもないプロジェクト。

実現可能なのか、それとも泡沫のように消えゆく夢なのか。

それを知るためには「やってみる」より他ない。

綺麗な企画書を作ったり、プレゼン資料や、シミュレーションをすることは、仕事のようで仕事ではない。

「やってみる」が何よりも早い打開策。

生コンポータルは常にその姿勢を貫いてきた。

関わるスタッフも、日本中の製鉄所の役に立つ、さらには生コン産業に新しい活躍のフィールドを拓く、この取り組みに興奮しているようだった。

SUSスラグを主原料とした生コン(のようなもの)をプラントで製造し、Re-con ZERO EVOをミキサ設備内に直接、投入・添加し、果たして最終製品の固化体路盤材は得られるのか?

「やって見なければわからない」だから、「やってみた」。

ここでは昨日(2020/08/12)静岡県伊豆地方で操業するどこにでもある生コン工場の1つ、長岡さくら工場で行われた実験の様子を紹介したい。


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日本中どこにでもある生コン工場の1つ、「長岡さくら工場」の設備や敷地は取り立てて特徴のあるわけでもない、どこにでもある生コン工場。

大切なのは、特別な設備を備えた生コン工場ではなく、どこにでもある生コン工場でも製造ができる、と言う事実だ。

さもなければ、生コン産業にとって新しい市場が拓かれると言うことにはならない。


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このテーブルはSUSスラグの粒度などを示している。

実際には実験用にSUSスラグや高炉スラグ微粉末を入手するのは困難だったため、SUSスラグは同様の粒度分布に近い粗骨材と最骨材を配合し、高炉スラグ微粉末並びにアルカリ刺激剤については同等量のセメントで置き換えた。


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こちらが試験室三浦さんにより作成された配合。

(※実際には水分量を減らしたものを採用した)。



懸念されるのは流動体を固化させる際にかかる負荷

生コン(のようなもの)を製造することそのものは問題なく可能なはずだ。

技術者を心配させたのは、製造中に瞬間的に固化させる作用を持つRe-con ZERO EVOの投入によりアンペアメーターの値(負荷値)がどのように動くか。

以前とあるトラブルによってベルトが切れてしまった苦い経験を持つ長岡さくら工場スタッフ一同に緊張が走る。

「もし異常値になりかけたらすぐさま実験を中断しよう」

号令がかかり、16時30分実験は開始された。


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使用されたRe-con ZERO EVO(左はB材、右A材)。

B材は急結作用をもたらし、 A材は高分子吸収体。

2つの作用で流動体・生コンは瞬時に砂粒状に改質される。


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実験中のアンペアメーター全記録。

材料投入で一気に負荷値が上がり、水を投入していくに従って負荷が小さくなっていく。

途中平らになってからB材(急結材)を投入して一時負荷が上がっていく。

そのまま、3分練り混ぜてからA材(高分子)を投入。

急に右肩上がりに負荷値が上がっていく。

この時誰もが緊張しながらその軌跡を凝視していた。

「から練り時の負荷値の水準でその軌跡は上昇を止めた」

誰もが安堵した。

Re-con ZERO EVOの作用で想定以上の負荷がかかりプラント設備がダウンしてしまうことはなく、一定の負荷値でその軌跡は平らを描いた。

つまり、完全に改質がされたことを意味する。

A材投入後およそ1分後、実験完了のサインだった。


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ゲートから排出される改質された生コン(のようなもの)。


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骨材(みなしSUSスラグ)の周りには粉体(高炉スラグ微粉末や石灰粉CaCO、さらにはみなしSUSスラグの微粒分)がまぶされた状態。


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翌日(2020/08/13)の材料の様子。

まぶされた粉体がきちんと効果して固着している様子がわかる。


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担当してくれた遠藤さんによれば「C-30でも良いくらい綺麗です」

改砕作業も、通常の生コン車のドラムで改質したものよりも幾分簡単にほぐれたと言う。

生コン工場ならどこにでもあるようなホイルローダーやユンボがあれば簡単にほぐれそうだ。



やってみたら、できちゃった。

「案ずるより有無が易し」とはよく言ったものだ。

机上で悶々と悩むより、まずはやってみる、と言うのは常に解決策たりうる。

pt1で説明した夢の第一歩はこうして見事に形として立ち現れた。

もう、夢ではなくなった。

もちろん、だからといって、今から明日から生コン産業にとっての新しい市場が拓くと言うわけではない。

まだまだ製品化・実用化に至るまではそれなりの時間と工夫と協議が必要になるはずだ。

そして、途中でとても乗り越えられないような壁が立ちはだかることもあるだろう。

とはいえ、大いなる一歩を踏み出したことには変わりない。

SUSスラグが生コンプラントで無害な製品固化体路盤材に改質されるこのプロジェクト。

路盤材の大半は建築物などコンクリート構造物の解体ガラが発生要因となっている。

ただ、冷静に考えれば、コンクリートガラは路盤材ではなく生コンの原料に還元されるべきだ。

路盤材に関してはなるべくスラグなどが用いられるべきなのではないだろうか。

リサイクルコンクリートも、路盤材も、全ては日本中に展開する生コン工場が基地として活躍する未来。

生コンを練ってお届けするだけの拡大再生産を織り込んだ生コン産業のあり方を刷新する。

資源循環型社会において必要不可欠なハブとしての生コン工場、生コン産業。

今回の実験ではその夢のような世界の横顔を覗くことができた思いだ。

(pt3に続く)



宮本充也

宮本 充也

主な著者
あとじゃん先生(宮本充也)

1級(造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

メーカーは消費者のことを啓蒙する必要のある素人として軽んじている。
「最近の施主はインターネットで付け焼き刃に知恵つけやがって」
こんなプロ施工者や製造者のひどい声を聞かされることもしばしば。
ものづくりは消費者の方を見ていない。 [ 続きを読む ]

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