2021/11/13
「こないだ吉祥寺でも起きたような道路陥没の原因って何か知ってる?」

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たまに発生するこの手の道路陥没事故。幸い今回は大きな被害もなかったようだが、ますます複雑化する生活インフラこの手のリスクは今後増大することになる。
知られていないソリューション
施工:磯商事 LSS(流動化処理土) 1㎥ 小型
伊豆市年川 廃止管充填
15Φ 174m
(現場共有グループメッセンジャーにて吉田さん共有)
こちらはもはや静岡県伊豆地方では当たり前になっている地下空洞(廃止管)充填工事の様子。
傍目からは何やってるかわからないだろう。
冒頭に紹介した道路陥没事故は流動化処理土で前始末できることはあまり知られていない。
膨大に複雑に広がる地下空間は今後老朽化を迎える
(Google画像検索「道路陥没」の検索でヒットした画像)
ある日歩いてたら道路が陥没しましたなんて洒落にならないよね。
高度経済成長の時代には物資も人も間に合わなかった。
とにかく経済発展を支えるインフラを早く作らねばならなかった。
その結果、多くの地下埋設物が僕たちの目には見えないだけで地中には埋まっている。
我が国におけるコンクリートストック(共用されている構造物コンクリート)は100億立方メートルと言われている。
コンクリートの専門家なら知っているが、その中にはASRや加水など欠陥が心配されているコンクリートもあるはずだ。
それと同じことで、高度経済成長期に建造された構造物や地下埋設物も当然完璧だったとは考えにくい。
作れば売れるという昇り竜時代。
人々の安全に対する意識は希薄だった。
だからこそ規制や規格は厳しいものとなっていった。
いたちごっこだ。
さあ、そんな構造物、とりわけ、僕たちの目には見えない、補修・補強がしにくい地下埋設物が一斉に老朽化を迎える。
冒頭に紹介した工事現場はその埋設物(水道管)の空間を流動化処理土で充填すると言うもの。
十把一絡げで語ってはならないが、道路陥没の原因の一つにはその手の地下構造物の老朽化というものがある。
形あるものはいずれ壊れる。
その上は道路でした。
ロシアンルーレットみたいなもんか。
いつ陥没するかわからない。
でも、それをあらかじめ予測することは難しい。
たまたま運が悪かった人が運転する車がその時を迎えた。
それでいいのか?インフラ行政!
⚫︎参考記事: 《9600億円の節約》「未だにガスや水道の《廃止管》を掘削、撤去、復旧しているちょっとアレな発注機関がいたら教えてあげよう」流動化処理土
今後迎える一斉老朽化に対するソリューションは現実的に流動化処理土をおいて他にない。
とある地方、例えば長岡生コンクリートが本拠地を置く静岡県伊豆地方ではたまさか当社が流動化処理土を事業としてやっていたから当たり前のように採用されている。
ただ、大半の地域ではこの工法は選択されることはない。
なぜなら、供給網がないから。
そして、供給網がないということは、行政もそのソリューションを知覚することができない。
知らないものは存在していないのと同じこと。
ここでも土木・建築、つまりは建設の弱点が露呈することとなる。
これは単に供給者である僕たちの責めに帰す問題なのだろうか。
インフラ行政、たとえば国交省などがリーダーシップをとって供給網の整備を進めるべきなのではないか。
このところ頻発し始めている道路陥没。
これって、地震とか台風とかと同じくらい今後災害としてクローズアップされるはず。
だって、膨大な数の地下埋設物がこの数十年で地中に設置されている。
それらが一斉に老朽化を始める。
嘆いていたって仕方ないので、僕としては僕のできること、情報共有を今日もせっせとやるだけだ。
政治に頼るつもりもない。
議員の紹介で手のひら返すような行政には何の期待もしていない。
その後が続かないからだ。
その場しのぎ。
もっと抜本的な解決策を取らねばこの手の社会問題は解消されない。
それは、従来の産業構造に依存しないということ。
情報共有は製造・施工・消費ラストワンマイルの創発を生み出す。
このように信じて、今後とも産業構造そのものの刷新を念頭に、流動化処理土の普及に邁進していきたいと思う。
宮本充也