長岡生コンクリート
いつのまにか誰にも知られず埋め戻される「流動化処理工法」

2020/07/29

【静岡】「《作れば売れる》時代のツケを回されるのがロスジェネ以降」廃止管・埋戻し

【静岡】「《作れば売れる》時代のツケを回されるのがロスジェネ以降」廃止管・埋戻し

続々と寄せられる現場からの共有。今回は《小出ピャーセン》の異名をとるキング小出が登場。このところ毎日出荷でオオワラワ残渣式流動化処理土の現場状況。下水道廃止管の埋戻しにも生コン屋さんは役立ってます!(※「ピャーセン」とは「パイセン(先輩)」が伊豆弁で訛って発音されたもの)
製造:長岡さくら工場、施工:三輪建設、発注:三島市下水道課。
《小出ピャーセン》の活躍の歴史はこちら



全ての行政(国・都道府県・市区町村)にとって今後深刻化する問題「廃止管」

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現場共有グループに寄せられた《小出ピャーセン》からの現場共有。


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生コン圧送車のホッパーや生コン車のシュートは通常とは違っている。

荷下ろしされているのは実は生コンではない。

残渣式流動化処理土と言って通常の生コンが成分としている砂や砂利が含まれていない。

⚫︎建設発生土(残渣)

⚫︎水

に加えて、

⚫︎セメント

が配合されただけのペースト状の流動体。

それはさながら「水のように」さらさらと流れる。

通常生コン打設(施工)に使われるような道具、バイブレーターやスコップやら何やらを一切必要としない。


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圧送車の配管の先は「もう使わなくなった」下水管(廃止管)に接続している。

水のようなその材料は音もなくさらさらと下水管の中を充填していき、所定の時間が経過すればその固さは現地盤同等以上の強度を発現する。

静岡県伊豆地方では10年の歴史を有する残渣式流動化処理土。

一部の保守的な地方公共団体を除いて前向きで活発な三島市や伊東市のような行政は積極的に使うようになり今では、

「廃止管の埋戻しといえば生コン屋さんの仕事」

という常識を作り出している。



作れば売れる時代のツケを回されるのが僕たちロスジェネ世代以降

バブルを謳歌した世代はそろそろ引退だろうか。

生コンのバブル当時を知る人から興奮気味に聞かされた。

「宮本君。あれはね、まさに、昇り竜だったよ」

竜も見たことなければ、登ってるところは当然見たこともない僕にとってはその言葉のインパクトは壮絶だった。

「はあ、昇り竜でしたか」

である。

2001年ごろ(前後5年)に社会人になった僕たちロスジェネ世代、とりわけ生コンなど建設を選んだ人々にとって社会・経済は下りのエスカレーターでしかなかった。

年々生コン出荷量、生産量、ともに減少する。

「作れば売れる」

「現場が多すぎて生コン工場同士現場を押し付け合っていた」

嘘みたいな話が先輩方から聞こえてくる。

つまり、それだけ大量の社会インフラが当時構築されていたことを意味する。

そして、それら社会インフラは年を経て更新時期(廃止時期)を迎えている。

それらは解体、撤去、更新など何らかの処置を必要としている。

この意味するところは、

「先輩たちがエンジョイした需要の尻拭いを僕たち世代以降が受け持つことになる」

という現実だ。



幸いにしてテクノロジーは進化する。

生コン屋さんの埋戻し材こと「残渣式流動化処理土」(他、LSS、スラモル、多数)はこうした局面に打開策を生み出す。

開削、解体、撤去などの工程を経ずしてそのまま落盤や地盤沈下の懸念を未然に防止することができる。

ただ、残念なことにこの「生コン屋さんの埋戻し材」が利用可能な地域は限られている

日本全国どこでも伊豆地方のようにその価値を利用することができない。

そのため、従来工法で時間・コスト・公害に苦しみながら運用されているのが我が国全体における現実だ。

「知っている」「知らない」

だけが明暗を分けることを情報発信に携わっていて強く感じている。

「知っている」状態にならなければあらゆるチャレンジは始まらない。

ロスジェネ世代の僕たちがやるべきことは、こうしたソリューションを生み出すことではなく、普及させる。

産業のコンセプトを変化させることなのだと思う。

少しずつだがこうした価値は情報発信の文脈に乗って徐々に全国に伝播しつつある。

僕たちにできることはただただ現場ラストワンマイルで起きている現実を全体に共有すること。

情報発信だけだ。



宮本充也

宮本 充也

主な著者生コンポータル 主宰
長岡生コンクリート 代表取締役 宮本充也

宮本充也のFacebook

1級建築施工管理技士/1級土木施工管理技士/コンクリート診断士/コンクリート主任技士

「生コンてなんて悪いことだらけなんだろう!」
僕が家業の生コンに入職した時に感じたこと。
朝は早いし、休みは少ないし、残業(残コンのせいで)もあるし。
建設業界の底辺に位置する産業 [ 続きを読む ]

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