長岡生コンクリート
いつのまにか誰にも知られず埋め戻される「流動化処理工法」

2020/11/29

【静岡】「農業用水の確保と安定供給のため老朽化した管水路を新しくします」田央設備

【静岡】「農業用水の確保と安定供給のため老朽化した管水路を新しくします」田央設備

まだ大地が何にも覆われていなかった頃、石の基礎に建てられた木造の住まいに生まれた人は今、完全空調された鉄筋コンクリートの箱の中で息を引き取る。たった数十年という時間の中でテクノロジーは世界の景色を一変してしまった。それは、見える世界だけではなく、地中の営みにも同じことが言える。それらインフラストラクチャは等しく老朽化する。そんな時代に必要とされる新しいテックとは。 (内田さん、まさつぐさん報告)
現場:裾野市今里、施工:田央設備(1m3、廃止管充填、10分、直径12.5cm、80m)



農業用管水路が漏水し更新が必要となっていた

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大昔の土木工事といえば傍目からは「何やってるかわからない」ものだった。

詳細は伝えられず、規制がかかり、交通渋滞が発生していた。

振動、騒音、粉塵は出て当たり前だった。

お国のインフラを整えるために必要なんだから庶民は黙ってろとでも言わんばかりだった工事現場も、最近では随分市民や環境に配慮されたものになっている。

何をやっているのか。

どうして必要なのか。

きちんと表示され、必要最低限の規制で公害を起こさないよう配慮されている。



僕は1978年生まれの42歳。

ITを除いて、物心ついた頃の世界と今を比べても、大きな違いはないように見える。

当時からビルも橋も道路も港湾構造物や鉄道など基本的なインフラストラクチャは存在した。

では、倍の84年前(1936年、昭和11年)はどうだったろうか。

1936年Wikipediaより)

なんと、あの歴史的大事件2.26事件が勃発した年だ。

関門鉄道の起工もこの年のことのようだ。

察するに、まだ大半の大地は削られず、汚されず、蓋されない時代だったはずだ。

84年前なら今84歳の人が生まれた年ということになる。

その頃はきっと交通渋滞なんてなかっただろうし、大規模な工事なんて都会に限定した出来事だっただろう。

今や当たり前のようにアスファルトで舗装されている国道だってほとんどは砂利式で雨の日にはぬかるんで通行止めになってたはずだ。

今のおよその84歳は石の基礎に建てられた木造住宅で生まれたはずだ。

だが、最期の時を迎える現代ではおよその人たちは完全に空調がコントロールされた鉄筋コンクリートの箱の中となる。


そう、つまり人の一生にとっては長い時間だとしても、人類の歴史からすればほんの瞬きにもならない短期間で現代のテクノロジーは世界の景色を一変させてしまった。

大地は削られ、汚され、蓋された。

その最大の役割を果たしたテクノロジーは「水の次に流通する材料」生コンクリートだったはずだ。


道を歩いたり車で通行すれば地面には無数のマンホールが散見される。

それだけ地面には穴が穿たれている。

ビルや橋など目に見える構造物と同じか、それ以上の構造物が地中にあることになる。

それら空間は見えないところで急成長を遂げた人類の暮らしを支え続けた。

そして、新たな時代を迎える。

人と同じように、形あるものはやがては失われる。

設計供用期間という言葉があるように、構造物はどれくらいの年数使用できるかをあらかじめ想定され設計される。

それは無数に地中に穿たれた穴ぼこの1、農業用管水路も同様だ。

老朽化し、漏水していたという。

撤去し、新しい管水路に更新される必要が生じる。

それは繰り返され、その営みはこれからますます増えていくことだろう。


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生コン工場で製造される流動性埋戻し材は本来撤去されるべき地中空洞に流れ込み充填される。

時が経てば周囲の地盤と同等かそれ以上の強度まで硬化する。

空間は地盤に戻る。



資源循環型社会のハブとしての役割を担う生コン製造者。

このマテリアルは残渣式流動化処理土と名付けられた流動生埋戻し材の1。

他にも、LSS、スラモル、HBグラウト、セルクリートなど数え上げたらキリがないほどの同等製品が市場に流通している。

その製造の役割を担っているのも、生コン製造者

生コン製造者のこれまでの役割は、「水の次に流通する材料」と呼ばれる生コンをご当地で製造し建設現場に届けること。

大地を削り、汚し、蓋するマテリアルが生コンだった。

資源循環型社会への以降が本格化する現代はあらゆる産業が再定義を要求される。

大地を削らない、汚さない、蓋しないマテリアルとしての刷新が必要となる。


残渣式流動化処理土の原料は、残土だ。

つまり、建設をきっかけにして発生した掘削土。

その土にセメントや水を加えて生コン製造所で製造されたマテリアルは、供用期間を経過し老朽化してしまった地中空洞を充填する。

地盤は、地盤に戻る。

その中継に生コン製造者がいる。

資源が循環する時に必要不可欠な機関としての生コン製造所。

人体に擬えれば心臓といったところか。



これからますます生コン製造所の役割は多様化するはずだ。

RRCSに集まる先端テクノロジーもそうであるように、CO2解体コンクリート塊も本来はそれが発生した場所で循環すべきだ。

地盤で発生したならば、地盤へ還元される。

コンクリート(セメント)産業で発生したCO2はコンクリートで。

コンクリート塊は、コンクリートとして。

全ての循環はクローズドループを期待されている。

これまで大地を削り、汚し、蓋してきたコンクリート産業は、新しい文脈で再定義されることによって新しい役割を担う。

つまり、資源循環型社会のハブとしての生コン製造所。

マイナス成長、クローズドループ時代を迎える現代の要請に耳を傾け、誰かに指図されることなく、僕たち産業は最新再生を果たす。



宮本充也

宮本 充也

主な著者
あとじゃん先生(宮本充也)

1級(造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

メーカーは消費者のことを啓蒙する必要のある素人として軽んじている。
「最近の施主はインターネットで付け焼き刃に知恵つけやがって」
こんなプロ施工者や製造者のひどい声を聞かされることもしばしば。
ものづくりは消費者の方を見ていない。 [ 続きを読む ]

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