長岡生コンクリート
ローテク生コンも現代日夜技術開発が進んでいます。ここでは生コンの最新技術をご紹介していきます

2021/10/01

《仮説》「生コン車のドラムの中でスラッジケーキは混和材に変化するのではないか」

《仮説》「生コン車のドラムの中でスラッジケーキは混和材に変化するのではないか」

昨日(2021/09/30)ヨーロッパ各国と日本を繋いだミーティングがオンラインで開催されていた。僕の尊敬する技術者Dr. Giorgio Ferrari(MAPEI)が仕切る残コンに関する議論だ。《仮説》「生コン車のドラムの中でスラッジケーキは混和材に変化するのではないか」。仮説は検証へ向かう。



地産地消の混和材

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右上がDr. Giorgio Ferrari。

僕の尊敬する技術者だ。

全ては彼との共同から始まったと言っていい。

「そもそも残コンはわざわざ作られるものではなく結果としてもたらされる副産物であり言ってみればゼロカーボン。さらに、この残コン(飽和水酸化カルシウム溶液)に効率的にCO2を反応させることができれば、いわばマイナスカーボンマテリアルとなる」

I agree.

この仮説に対して僕たちは今興奮の真っ只中にいる。

いつの間にか21年も取り組んできている残コンがマイナスカーボンマテリアルになる可能性を秘めているというのだ。

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Fabioからのプレゼンが始まる。

Carbonation of hydrated cement paste: a possible new scm?

セメント効果体の中性化:新しいセメント系混和材の可能性

※SCM:Supplementary Cementious Material(混和材)

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この、セメント硬化体(c-s-h)あるいはCa(OH)2にCO2を反応させてSCMを作り出すという着想は何も新しいものではなく、ハイデルベルグセメントやMAPEIでもすでに実験が行われていた。

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そもそもが残コンは飽和水酸化カルシウム溶液(Ca(OH)2)と見なすことができる。

めっちゃCO2と反応する。

つまり、大気中のCO2(例えば、生コン車の排ガス)を固定化することになる。

さらに、c-s-hのcもCa(OH)2を含んでいるから、ちゃんと反応・固定化する。

生コンは脱炭素で考えた場合主役なのだ。

生コン産業は「大地を削り、汚し、蓋し、CO2を排出するだけ」と考えられてきたが、脱炭素の文脈でCa(OH)2とc-s-hを眺めると、全く新しい産業に生まれ変わることがわかる。

⚫︎参考記事: 「CO2地産地消・循環・調整のハブとして新しい役割を期待される生コン産業」



生コン車の排ガス(排熱)と回転ドラムRe-con ZERO(高分子・急結材)を利用したSCM開発

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Memorandum..

Put fresh sludge into agitator truck drum, and bring CO2 from exhaust gas through plumbing and mix quickly with rcz.
fresh means wet and 9 to 11% CO2 will meet Ca(OH)2 and c-s-h causes reaction CaCO3 and SiO2.

Rotating would be expected inter-granular friction, so by heating and rcz would remove the water slowly, finally sludge cake will be like a powder material.
rmc factory can use them as a material for new rmc.
Local production for local consumption.


今朝、寝ている時にふと降りてきたアイディアだ。

そのまま昨日のミーティング参加者に英語で共有した。


僕は寝ながら仕事をしている。

或いは、酒を飲みながら仕事をしている。

もしかしたら僕のことを仕事に熱心ではない道楽野郎と思っている人がいるかもしれない。

毎日のように温泉に入ってお酒飲んでほとんど会社に出勤せずに好きな場所に言って好きな人に会っているから。

事実現在も兵庫県の六甲アイランドで目覚めた。

昨日は岡山で髪の毛を切ってからお気に入りのカフェで岡山城公園を眺めながら上記ミーティングに参加していた。

なかなかこのサイクルを気に入っている。

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粒状間摩擦という作用があることを白石建設の武南さんから教わった。

スラッジケーキ(個体)が互いに摩擦し合っていると次第にパウダーに近くなっていく。

今朝の着想はこれを新たな設備を設置するのではなく生コン車の中でやってしまうというものだ。

搾りたてのスラッジケーキを直接生コン車のドラムの中に投入する。

また、生コン車のマフラーから配管で繋いで直接排ガスでドラムの中を充満させる。

そのCO2濃度は9〜11%だ。

排熱は乾燥を促すかもしれない。

これだけでスラッジケーキに含まれるCa(OH)2とc-s-hは効率的にCO2と出会うことができる。

さらに、ドラムを回転させる。

粒状間摩擦が起きる。

パウダーになればなるほど当然のことだが表面積が増えるのでそれだけ効率よくCO2と反応が進む。

あるいは、Re-con ZERO EVOのような改質材を用いればさらに効率が上がるかもしれない。

そして出来上がるのが生コン工場で発生する副産物残コン(スラッジ)由来の混和材SCMだ。

それは炭酸カルシウムだったりSiO2だったりするだろうからJIS外生コンならあっという間に実装可能。

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出口は造粒ポーラスコンクリート「オワコン」なんかいいだろう。

出来上がったSCMをふんだんに配合し生コン工場で製造される。

今日から、明日から、売ることができる。

特許なんかいらない。

市場(自前の流通)を持ってれば、誰かに真似されようとも気にならない。

かくして生コン工場で発生したCO2はその場でSCMの原料として利用されその場でSCMは用いられ地域のインフラに活用される。

美しいストーリーの完成だ。



あとは検証だけ。

これまでの全てのプロダクトがそうだったように、美しいストーリーに僕たちは興奮し創造的衝動に突き動かされ動かないではいられないような興奮の中、ものづくりに集中することになる。

これまで厄介者として取り扱われてきた残コン・スラッジがなんとSCMの原料になる。

無料で手に入る(というよりも、マイナスコスト)。

さらに、わざわざ作るものではない残コンということからもゼロカーボン。

そして、そこに生コン工場で発生したCO2を封じ込める。

朝から興奮の只中にいる。

武者振るいする。

誰かにこのアイディアを共有してすぐにでも実践したくてワナワナしている。

ものづくりって最高だ。



宮本充也

宮本 充也

主な著者
あとじゃん先生(宮本充也)

1級(造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

メーカーは消費者のことを啓蒙する必要のある素人として軽んじている。
「最近の施主はインターネットで付け焼き刃に知恵つけやがって」
こんなプロ施工者や製造者のひどい声を聞かされることもしばしば。
ものづくりは消費者の方を見ていない。 [ 続きを読む ]

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