長岡生コンクリート
ローテク生コンも現代日夜技術開発が進んでいます。ここでは生コンの最新技術をご紹介していきます
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「土間コンリフォーム用の塗材・仕上材ってないの?」フッコー・エクスショップ

エクスショップ、そして、フッコー。生コンポータルとは切っても切り離すことのできない両者とフッコー山梨本社で新製品開発のディスカッションが持たれた。「土間コンリフォーム用の塗材・仕上材ってないの?」。ありそうで、ないプロダクト。エクステリアシーンでは潜在的なニーズの大きいこの分野。新しい挑戦が始まる。



土間コンリフォーム用材料の開発

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昨日(2021/05/21)映画「透水宣言」の撮影も兼ねて、エクスショップの加島さん(代表取締役)とフッコー本社を訪ねた。

⚫︎参考記事: 「内装から、外装へ。壁から、床へ。内側から、外側へ」フッコー・ドライテック・透水宣言

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エクスショップは言わずと知れたエクステリア資材販売日本一の成長企業。

その領域は住宅外構、エクステリア。

一昨年から本格的に協業が始まっており、透水性コンクリートドライテックが当社のECに掲載され力強く普及しているのは周知のところだ。

一方の、フッコーは塗壁材メーカーであり、ドライテックのキーバインダーを製造している老舗企業。

交点は生コンポータルを交えたドライテックだが、それぞれの事業領域には重なる部分が多い。

エクステリアとて、塗材、ペイントを用いることはある。

エクスショップはこのところ工事込みの販売をさらにグレードアップして物販にも力を入れている。

主にエクステリア関連の材料を施工者あるいはDIYer向けに納品する。

フッコーの歴史は参考記事にもあるように「内装から、外装へ。壁から、床へ。内側から、外側へ」

つまり、家の外、エクステリアにその事業領域を逞しくはみ出させようとしている。

人のご縁というのは本当に不思議なもの。

この交点に何かないはずがない。

僕の大切な人と企業同士が引き合って、何かが生まれないはずがない。

あまりにも当たり前のように会話の中で生まれたプロジェクト。

「土間コンリフォームにその需要はあるはずです」

長年エクステリアシーンに携わってきた加島さんの慧眼が光った。

土間コンリフォーム用塗材の可能性という萌芽が芽生えた瞬間だった。



土間リフォーム用塗材の実証実験開始

土間コン色むらのソリューション施工、下地を清掃したら、汚したくないところを養生する動画。

https://youtu.be/T19emzqHOA8


土間コンクリートは数年経つと見る影もないほど汚れる。

汚い。

「土間コン」「リフォーム」と検索してみればわかるように、多くの人と企業がこの分野にすでに参画しているようだ。

そして、誰もが気づくことがある。

「もともとの土間コンに戻すリフォームがあまりない」

そう、ステンシルなど何か他の舗装表現でリニューアルするアプローチはいくつかあれど、そもそもの土間コン(白くて平滑で綺麗な)に戻そうという取り組みはさほどない。

その理由は、コンクリートの物性にある。

「コンクリートはその構造の中に水分を含んでいる」

フッコーの開発担当深澤さんによれば、そのコンクリート中の水分は常に出入りしていて、そこに塗膜(フィルム)がかかると出口を失い水膨れのような欠損が発生する。

だから、土間コン用の塗材は存在しない、ということらしい。

もしもそんな塗材があれば、リフォームはもちろん施工直後の色むらなど不具合対策などの用途も見込めるというのに、なんとも惜しい話だ。。


「無理と言いたくない」

フッコー杉山社長、そして深澤さんのクラフトマンシップが炸裂した。

「やっぱり、フッコー。他と違う」そんなふうに言われることが何よりも嬉しいという。

そして、もとより、彼らは塗壁の分野で無機材料の雄としてならしている。

(ドライテック専用塗材「トップコート」はその一例だ)

ものつくりのラストマイルの意地、プライドをかけて、そして市場を司るエクスショップ、そして、コンクリートのラストマイル生コンポータルも、もちろん最大限の協力をする形で。

新しいプロダクトの開発がキックオフされた。

ほら、やっぱり何かが起こった笑。



商品開発ってのは何も試験室や試験管の中で起きることじゃない。

ここ21年生コンラストマイルにいてつくづく感じることだ。

何か新しいこと、イノベーションが起きるのは、いつだって人と人が交わった時。

化学反応が起きる時。

それまでのそれぞれの来歴、ガチな経験、そんな線と線が重なる交点で、それは起きる。

これだからやめられない。

仕事が楽しくて仕方ない。

もう、土間コン専用の塗材が完成するとかしないとかどうだっていいくらいだ笑。

そしてきっと、世界の景色をより美しくするような製品開発は、そんなラリっちゃってるような興奮のるつぼを共感する人と人との交点でやっぱり起きるのだと思う。

結果なんか、後からついてくる。

引き続き、夢中に、没頭し続けていきたい。



宮本充也

《エコスル2》「先行剤分野に期待の新星登場? その脅威の生コン誘導性能とは!」PUMPMAN

セメントを練る時間と手間の大幅削減。粉じんが発生しない。1袋で配管5本はイケる(生コンの状態にもよります)。セメントのように固まらない。食品添加物100%で人体や環境にやさしい(ポンプマンHPより)



「詰まらない」先行剤《エコスル2》【無料】配布

次世代生コン先行剤「ECOSURU2」のご案内

https://youtu.be/N0Y4Hqa_M4E

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1袋 140グラムと手のひらサイズの先行剤は他に類を見ない。

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セメントを現場で練って誘導剤にする手間を大幅削減。

粉塵は発生しない。

たった140グラムで配管5本まで通せる!

セメントと違って廃棄物が発生しない。

食品添加物のみの組成であるため人体や環境に負荷がない

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現場で比較的簡単に完成。



生コンポータルではエコスル2の無料配布を開始します

個人的にもこの分野のテックやプロダクトとの関わりは10年以上となる。

そして、いよいよ待望のプロダクトが現れたようだ。

これまで数多くの先行剤を名乗るプロダクトと出会ってきた。

そして、そのいづれもが、「2回に1回は詰まる」なかなか難儀するものばかりだった。

(しかも、他人様の製品を取り扱っていると見せかけてちゃっかりコピー製品を作って、あちこちで詰まらせてるような人もいる)

「高くて使えない」先行剤が横行する中、いよいよPUMPMANの小沢さんがやってくれた!

なんと、お値打ち!

625円/袋!

これまで流通している類似製品と比較してみよう

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(工事資材販売 ガテンショップより)

192,500円/25袋入り

7,700円/袋


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MonotaROより)

15,900円/缶


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緑興産オンラインショップより)

17,600円/箱 (税込) 送料込


まだまだあるが、上記はいずれも個人的にも面識やつながりのある人や企業の方々が販売しておられるプロダクト。

製品の良し悪しについての判断は僕ではなくあくまで市場と顧客が判定するものだから私見は述べない。

ただ、一つだけ明らかなことがある。



625円!桁違いに《安い》のに詰まらない(閉塞しない)《エコスル2》

詰まらないのに、安い。

どれとは言わないが、僕の知る限り先行剤というやつは「2回に1回は詰まる」「詰まって当然」というのが認識だった。

全国各地を訪ねて歩いてその性能をこの目で見たから嘘ではない。

先行剤は詰まるのだ。

反論があるようなら連絡をよこされたし。

当時の写真や記録を持ってブログ上できちんとお答えしたいと思う。

一方のエコスル2。

1回当たり625円。

しかも、当日なら何度でも再利用可能!!

かたや、1万円超えてたり、数千円だったりするのだ。

詰まるのに。

そんな先行剤分野にいよいよPUMPMANから期待の新星《エコスル》堂々と登場!

ブローカーまがいやばったもんが横行するこの分野をはたで眺めていて業界のイメージダウンを憂いていたが、PUMPMANのクールな小沢さんがやってくれた。

そんな努力に報いたく、生コンポータルでは既存取引先への期限未定の無料配布を開始したいと思う。

なにせ、625円なのだ。

生コン打設という数百、数千万円もの予算が動く現場でたった625円なのだ。

雀の涙というか、コストですらない。

ランチじゃあるまいし、である。



真打PUMPMAN登場でいよいよ市場が開かれる先行剤分野

生コンポータルでは常に市場と顧客を尊重しエゴではなくお役に立てるテックやプロダクトを発信していきたい。

誰にとっても厄介者の先行モルタル0.5m3や現場練りセメント。

エコスル2のような本物のプロダクトが普及すればやがて残コンも無くなってしまうだろう。

現場での不便や重労働もなくなるはずだ。

しかもたったの140グラム。

水に溶いて作るだけ。

産業廃棄物としてではなく一般のゴミとして処分できる。

《エコスル2》「施工剤分野に期待の新星登場? その脅威の生コン誘導性能とは!」PUMPMAN

今後の動向から目が離せない。



宮本充也

「トルコのコンクリート補強繊維Kratos(クレイトス)日本上陸!」蝶理GLEX

T型フォードの輸入など1859年創業日本最古の外資系商社にはあの白洲次郎も在籍していた歴史を持つ蝶理GLEXではエクステリア・外構シーンに世界各国の建設資材を輸入を商っている。閉鎖的な日本市場に新規のプロダクトやテクノロジーが普及しやすくするための活動、世直しの協同が始まる。



世界のエクステリア資材を日本へ

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蝶理GLEX(https://c-glex.co.jp/)。

ティー型フォードを日本に輸入した会社。

あの、白洲次郎も一時期在籍していたという日本最古の外資系商社を源流にもつ老舗企業。

その商社マン南さんと田中さんがこのたび初めて生コン製造者を訪ねたのには理由がある。

「日本の市場では必ずしも良いものが売れているわけではない」

世界の建材を仕入れ販売する同社にあって南さんはそんな課題意識を持ち奮闘していたときに生コンポータルを見つけた。

今風だなあと思う。

FacebookでDM。

普段基本その手のDMは無視することに決めているのだが、なんだか引っ掛かるものがあってしばらくコミュニケーションをしていて、それからこれも今風なことにオンラインでミーティングを2回ほど重ねてから今回の工場訪問となった。


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ひょんなことからトルコのKratosというコンクリート補強繊維を取り扱うことになり現在日本市場をあれこれ調べている同社。

当社がBarchip(純国産繊維混和材)に取り組んでいることもHPで知っていた。

実際生コン工場がどのように運営されているか全くの未知。

繊維混和材が一体どのように流通し、どのような懸念点、問題点があるのかを理解する。

その上で日本市場でトルコのコンクリート補強繊維Kratosは普及するのかを見極めたい。

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日本のエクステリア市場にルートを持つ古豪の商社RRCS加盟、ドライテック、生コンポータルとの協業

僕、昔から「わぁ、ティー型フォード」「え?白洲次郎?!」みたいな感じでこういう会社やブランドにはめっぽう弱い笑。

しかも、本当に奇縁ともいうべきか、同社とは以前接触していたことがあった。

いつだったか今では全く思い出せないのだが、手当たり次第営業しまくっていたイケイケの時代に、その訪問先の一つに蝶理GLEXの前身ピイ・テイ・アイ・ジャパン(株)時代に同社を訪問していた記録があった。

当時どんな交渉、どんなプロダクトについて商談していたのか全く記憶にないが、まさに奇縁である。

今度は向こうからこちらの扉を叩いてきた。

これはきっと何かある。

窓口担当の南さんが面白い。

何を尋ねても、「はい」または「YES」しか返事が返ってこない。

「失うものなんもないので」

イケイケの商社マンなのである。

開拓者精神が旺盛というべきか。

「海外のメーカーは日本の市場をものすごく魅力的だと思ってるんですよね。でも、実際蓋開けてみたら規制でがんじがらめで、なかなかこじ開けるのが難しい」

長年の商社マンとしての経験を話す南さんには僕も個人的に共感をするところが大きい。

MAPEIとの共同は10年以上の歴史を数える。

とにかく外部、新参者に対してのガードが硬い日本。

今生コンポータルで並行して進めているあらゆるテクノロジー、例えばCCU(Carbon  Capturing & Utilization)なんかもまさにそうだ。

なかなか簡単には物事は進まない。

しがらみでうちわで物事を回していきたい気質。

株式持ち合い。

普通にやってたらきっと大きく花開くことはないだろう。

ならば、仲間は多ければ多いほどいい。

目の前で二つ返事でRRCS加盟(協同)を約束してくれた。



補強繊維混和材もまだまだ市場があるとは言えない状態。

そんな状況で競合もクソもない。

RRCSにはゼネコン(使う人)、生コン(作る人)、メーカー、商社、発注機関、アカデミア、あらゆる属性の人々がシームレスに集う。

1人でも1社でも多くのモメンタムが集うことで単にプロダクトの普及ではなく、プロダクトが普及するための新しい産業構造を創造する。

今の産業構造では特定のプロダクトの普及は限定的になってしまう。

これまでのそれぞれを規定してきた産業構造を再定義して、新しい役割を新しい関係性で果たす市場構造の構築。

世直し。

その理念に強く共感してくれた。

蝶理GLEXとの共同が始まる。



宮本充也

「建築系、土木系に加えて、舗装系、造園系のコンクリートの専門家の時代へ」

SDG'sやESG評価の時代を迎えポーラスコンクリート舗装の性能は水を透すことではなくその単位時間あたりのCO2固定化量にあるのでは無いかという着想から膨らむこれまで見出されてこなかった各種性能。「地球に蓋しない」ならそれだけ舗装下の路盤材(コンクリートリサイクル砕石)もCO2に晒される。



リサイクル砕石がCO2を固定化することは分かっている

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⚫︎参考: コンクリートの供用及び再資源化による二酸化炭素の固定に関する全国調査

⚫︎参考記事1 「再生砕石がCO2を固定化することが分かっているのなら、残コン再生コンクリートの中性化度合いはより大きいのではないか」

⚫︎参考記事2: 《コラム》「透水性コンクリートの本当の価値は水を透すことではないのかも知れない」


昨年のクリスマスイブにふと思い出した。

「宮本君。中性化ってのは大気中のCO2を固定化しているという見方もできるんだよ」

我が国コンクリート舗装分野の権威でもある渡辺夏也さん(前東京SOC)の言葉だ。

無筋で転圧コンクリート舗装であるポーラスコンクリート舗装の表面積は通常の比ではない。

SDG's、ESG評価、カーボンニュートラル。

これまでのコンクリート工学では忌み嫌うべきものとして光が当たらなかった「中性化」という現象は今後二酸化炭素固定化という文脈から積極的に取り上げられるものになっていく。



コンクリートの花形は建築と土木で舗装は窓際

95:5と圧倒的な差をつけられている我が国のコンクリート舗装占有率。

舗装業界ではアスファルトが当たり前になっていて、5%まで減少させられたコンクリート舗装はもはや研究者も少なく、ほとんど気にもかけられていないと言っていい。

コンクリート工学の研究者も建築か土木、どちらかの専門家を標榜している。

あの先生は土木系、あちらの先生は建築系、と言ったように。

ついぞ「あの先生は舗装系」という言葉を聞いたことがない。

(もちろん、数は少ないがいらっしゃることはいらっしゃる。個人的にはお二人しか思いつかない)

学術分野としてそんなだから市場分野としてもほとんどニッチと言っていい。

ほとんど誰にも気に掛けられることのなかった分野だからこそ面白いと思っているのは僕だけだろうか。

「伸び代しかない」

5:95なのだ。

10:90になっただけでも膨大な市場が開くことを意味する。

攻め幅しかないのだ。

事実、このところのポーラスコンクリート舗装「ドライテック」の拡大は目覚ましいものがある。


誰にも見出されていなかった市場分野は、

「無筋コンクリート」つまり、中性化が問題にならない。

「ポーラス構造」それだけ二酸化炭素との接地面積が大きい。

「CCU」CO2由来の炭酸塩の配合自由度が高い。

「再生骨材」(残コン由来の)再生骨材の採用が比較的しやすい。

などの理由から一気に時代、SDG's、ESG評価、カーボンニュートラルに受け入れられることになる。

「建築」「土木」に比べて甚だ使用量が少ない分野である「舗装」に加えて「造園」が新たな分野として脚光を浴びる時代がやってくる。

舗装系や造園系のコンクリートの研究者が現れる。

大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリートという市場分野は必然的に開かれる。

持続可能な産業の発展を考えた場合そうならなければおかしいのだから。



まだまだ明らかにされていないことだらけ

ちょっと調べてみただけでもわからないことが山積している。

例えば、コンクリートの共用と再資源化に伴い二酸化炭素が固定化されることは前出の通りだが、果たしてポーラスコンクリートとそうでないコンクリート(あるいはアスファルト)に舗装された路盤材(リサイクルコンクリート)の二酸化炭素固定化度合いに違いはあるのか。

ポーラスコンクリート内部を透過して地中に浸透するアルカリ水の周辺環境(植生、土壌)に与える影響はどうなのか。

舗装系、あるいは造園系コンクリートの研究が窓際すぎてわからないことだらけだ。

(ひょっとしたら世界に目を転じればこうしたことのいくつかは明らかにされているのかもしれないけれど)


拡大再生産。

大地を削り、汚し、蓋し、CO2を焚くことが是であった時代には、研究はボリュームを志向した。

巨大ビルやダムや橋脚のようなボリュームに多くの研究者は群がった。

才能は栄光を求めるのは世の常だ。

そして、市場もその研究を支えるだけの規模を有していた。

ある時人々は気づくことになる。

有限な惑星の上で無限の拡大再生産は無理。

一度循環が逆転し始めると社会が求める研究分野は反転する。

これまで窓際として気にもされてこなかった舗装や造園といった分野が注目を集めるようになるはずだ。

そうなるとその分野はこれまで窓際であっただけにわからないことだらけ。

まだまだ明らかにされていないことだらけ。



SDG's、ESG評価、カーボンニュートラルの文脈はより多くの緑(造園)を求めることになるだろう。

CO2を焚くだけのアスファルト舗装は見直されるのが必定。

高校生の時に文系か理系を選択しなければならないように、コンクリートといえば建築か土木かの二択ではない。

これから広がる、求められる分野は、大地を削り、汚し、蓋し、CO2を焚いて、自然を支配しようとする建築や土木ではない。

大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容する、残コンを契機として資源循環型の産業を企図する、自然と調和するポーラスコンクリートをはじめとしたコンクリートテクノロジーグループ。

自然を支配しないから緑陰は実り土壌は豊かになりCO2は吸収される。

エコシステムの阻害要因としてではなく、さらなる循環を誘引するコンクリート。

生コンを新しい視点で捉え直すことで自然と人が調和する世界を創造する。

グリーンコンクリートとしての、舗装系・造園系コンクリートの研究フィールドの拡大。

「建築系、土木系に加えて、舗装系、造園系のコンクリートの専門家の時代へ」

100年後も人々が地球上で今と変わらず営んでいられるために、「水の次に流通する材料」コンクリートが果たす役割は大きい。



宮本充也

「コンクリートを使わない」カーボンニュートラル社会を実現するための実装 #1

昨日東京証券会館で開かれたRRCS(生コン・残コンソリューション技術研究会)主催の「カーボンニュートラル社会を実現するための実装」(CO2削減技術座談会)では今後の生コン産業の向かうべき方向性が示された。



「コンクリートを使わない」

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冒頭挨拶に立ったRRCS代表理事 野口貴文教授(東京大学)。

カーボンニュートラル、サステナブル社会、SDG's、ESG評価。

時代の転換期を迎えると必ず出てくる過激な主張。

「コンクリートを使わない」

日本を代表する環境コンクリート分野の権威野口先生に対してそんな発言をした人がいたという。

全否定。

コンクリートから人へを彷彿とさせる。

僕も気をつけるようにしているが、職業や分野を全否定するのは相当の覚悟を持ってするべきだ。

もし、あなたの職業やあなた自身を全否定されたらどう思うだろう。

「コンクリートを使わない」

コンクリートに従事する人々はこの主張をどのように受け止めるだろう。

冒頭先生の挨拶にはそんなコンクリート産業を代表するかのような悲哀を感じさせられた。

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スライドからもわかるように環境や社会に与えるコンクリート産業の負荷は甚大だ。

「コンクリートを使わない」

短絡的にそう結論づけ悲観するのは簡単だが、野口先生は新しいものの見方を提示した。

建設分野における3分の1ほどの資源投入がコンクリート。

「水の次に流通する材料」コンクリートの環境インパクトは最大規模だ。

そして、そのコンクリート科学は「頑張ればなんとでもなる」という可能性を秘めている。

つまり、コンクリート分野でイノベーションが起きれば、それだけ環境への貢献インパクトも大きいということができる。

「コンクリートを使わない」と発言する人々はそれでは「じゃあ、何を使う?」という実現可能な対案を示せるだろうか。

人類はこれまで歩んできた道のり・歴史を完全否定することはできない。

現実問題としてあなたや僕が今ある世界にコンクリートは必要不可欠だったのだから。

大地を削り、汚し、蓋し、CO2を焚き続けてきた歴史は事実として受け入れ、その上でその事実の上に新しい歴史を生み出すイノベーションを起こすことこそが産業人としての使命。

それができなければそれこそ「コンクリートを使わない」というコンクリート科学の終焉を迎えることになるのだと思う。

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それは「社会環境に多大なるご迷惑をおかけしているコンクリート産業の居住まいを正しましょう(排出抑制)」というだけではない。

野口先生によれば、「(他産業で)排出されてしまったCO2をコンクリート原料として活用することでCO2を吸収・利用しましょう」というステージまで駆け上がる。

資源投入が最も大きい産業の文脈が刷新されて仕舞えばそれだけ社会環境に貢献する度合いも大きい。

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コンクリート産業の貢献はRRCSによってさらに具体化する。

Carbon Pool(商標登録)。

その製品は一体どれだけCO2吸収・削減に貢献しているかの度合いを計測して認定する。

そして、その度合いはそのままこれから本格的に開かれる「カーボンクレジット」「カーボンプライシング」「ESG投資」「公共調達」分野で応用される。

僕たち生コンラストワンマイルが生み出すテックやプロダクトがどれだけ環境に貢献しているかがきちんと評価される新しい時代がやってくる。

大地を削り、汚し、蓋し、CO2を焚き続けているだけと考えられ、「コンクリートを使わない」とまで言われた産業がアップデートされる。

冒頭挨拶に立った野口先生からはそんな夢のような未来予想図が示された。



RRCS主催の「カーボンニュートラル社会を実現するための実装」ではついで民間各社から多くのCO2削減に関する事例紹介がある。

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大切なのは理屈を捏ねたり議論することではない。

実装。

実践し、形にしていくこと。

そして、その役割は、アカデミアでも大企業の名だたる肩書き諸君の仕事ではない。

僕たち現場ラストワンマイル。

現実に現場に現物(生コン)をお届けしている生コン製造者の役割だ。

(#2 に続く)



宮本充也

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長岡生コンクリート