長岡生コンクリート
ローテク生コンも現代日夜技術開発が進んでいます。ここでは生コンの最新技術をご紹介していきます
  • HOME
  • 新生生コン最先端技術

「匿名・ROM大歓迎!コンクリートオンラインサロン《夏子ンクリート》のススメ」

この度関係者数名の間で「流行りに乗ってコンクリートのオンラインサロンをやろうぜ」的な展開となっている。セメント・コンクリート業界の美しいリーダー猪熊夏子の一声で始まったコンクリートオンラインサロンはその名も「夏子ンクリート」。一体どんなことが起きるのか?
https://discord.gg/RXJeF8gF(招待リンク)



生コントレンドの「リアル」を体験しよう

39B5A3F7-C313-4761-8869-B490E31FF17D.jpeg

猪熊夏子(右)はスタイリスト業界からセメント・コンクリート業界へ転身した。

その眼差しは業界の内側ではなく、常に外に向けて注がれている。

「セメントコンクリートは知られていないだけでカッコイイ」

夏子のこの言葉に何度慰められたことか知れない。

そう、僕たちはかっこいいのだ。

業界の内側にこもって主な情報は一方的に降ってくる組合の噂話か業界新聞の記事なんて世界はおかしい。

今、コンクリートやセメントの分野では本当は何が起きているのか。

それぞれの分野のセメント・コンクリートのトップランナーが仮想空間で集まるオンラインサロン。

受講者に制限は設けない。

匿名だって、ROMだって構わない。

※ROM:ROMる(ロムる)とは、かつての「2ちゃんねる」をはじめとした電子掲示板やメーリングリストなどのインターネットコミュニティにおいて、投稿せずに閲覧のみを行うことを表す日本のスラングである。(出典:https://makitani.net/shimauma/rom-ru

組合や会社の中では知ることのできないリアルな一次情報にこっそりアクセスしちゃおう。

そんなコンクリートオンラインサロン《夏子ンクリート》はここからいよいよ本格的に業界内外のトップランナーをお招きし活動は活性化する。

一体、どんなことがこれから起きるのか?



オンラインサロン《夏子ンクリート》とは?

https://discord.gg/RXJeF8gF(招待リンク)

B256E172-A802-44A9-A080-E72DE7467D49.jpeg

そもそも企画・プロデュースは白石建設武南社長によるもの(ハンドルネーム:世間は正しい)。

夏子不在の思いつきオンラインミーティングの参加者は白石建設の吉田さん、長岡生コン小松さん、そして僕の4名。

夏子がいないのに、勝手にサロン名を「夏子ンクリート」としたのにはあまり深い意味はない。

そのサロンでは参加者が自由に生コントレンドの一次情報に触れることができる。

新聞紙面やブログで一方的に届く情報ではない。

トップランナーが実際に発信している情報や、新聞誌面やブログで話題になっている情報について業界人がリアルにピックしている情報に触れることができる。

「今回のコンクリートテクノの〜〜の記事だけど、実際のところどうなの?」

とか、

「業界の権威と呼ばれてる〜〜さんだけど、実際は〜〜なんじゃないの?」

みたいなリアルな意見交換に触れることができる。

しかも、本名・顔出しから、匿名・ROMまで幅広い参加者を許容しているためかなりスリリングなWEB空間(さすが夏子ンクリート)となっている。

現時点で誰が参加者なのか主催側である僕たちにも分からない状態だ笑。

https://discord.gg/RXJeF8gF

※このリンクを踏めばあなたも夏子ンクリートの仲間入りだ!ただし、このリンクは1日で期限切れになるため引き続きまめにブログで紹介していきたいと思っているし、興味のある方は生コンポータルのメールフォームに夏子ンクリート招待リンクの希望を寄せて欲しい


6CE39BED-6067-426D-A6A1-2F7963E99568.jpeg

夏子ンクリートの実際の表示画面。

9DB5637C-ED5A-4640-99FB-254F577D359F.jpeg

その空間には日夜いろんな人が参加している。

中にはエクステリアのカリスマYouTuber庭ファンなど業界の外の人や、なにわの合格請負人など業界内の有名人の名前も。

D5CD4EAA-113D-42E2-ACD5-450939C895A7.jpeg

今後既存媒体であるセメント新聞などから記事提供が行われ、参加者同士でその情報の「実際どうなん?」の意見交換が予定されている。

ROM専だって構わないし、名前を晒して参加する必要もない。

ただし、明らかに悪意があったり他人の名前を騙るようなアカウントはBANの対象になるからご注意を。

際どいジョークに関してはかなり寛容なメンバーが揃っているが、センスがないと判断されたら即座にBANされることだろう笑。

4D8E7DFB-8CD6-403D-AAA0-37E2C70540AE.jpeg

もちろん、この僕宮本充也も情報発信しています。

常に写真と名前を変える鬼舞辻流で行く予定です。



さあ、いよいよ始まった、完全無料コンクリートオンラインサロン「夏子ンクリート」。

そこには既存の枠組みの押し付けや組合 or 員会社という二項対立も存在しない。

コンクリートに関わっている人。

コンクリートに興味がある人。

入場券はそれだけ。

ROMでも、なんなら読まなくたって、参加しなくたってどっちだっていい。

ただ、僕たちの信念として、セメント・コンクリートはもっともっと世間に認知されるべきなのだ。

縦割り・階層から脱し、あらゆる辺境の隅々まで生コンラストワンマイルに光が届きそのエネルギーが解放される時、「生コンはもっと身近に」なる世界が現実のものとなる。

誰だって招かれる。

誰もが必要とされている。

産業の流動性が高まりシームレスに辺境同士がつながれば、僕たちが今やっているコンクリートはもっともっと素晴らしいフィールドになるはずだ。

「匿名・ROM大歓迎!コンクリートオンラインサロン《夏子ンクリート》のススメ」

夏子の言うように、「コンクリートはかっこいい」



宮本充也

「損得ではなく善悪で決めろ」木村貴洋(大阪兵庫生コンクリート工業組合理事長)

日本最大級の生コン工業組合・大阪兵庫生コンクリート工業組合とRRCS(野口貴文代表理事)との座談会が開かれた。「残コンはホットな話題。さらに、SDG's、レジリエンス、カーボンニュートラルなど現代の文脈と生コンについて闊達な意見交換を期待している」。木村貴洋理事長の号令一下、情熱的な生コンパーソンらの意見交換がなされた。



大阪版ドライテック

4BD02F69-56FD-4C75-BD5E-08D0C8DDFDFF.jpeg

手前から野口貴文先生、RRCS藤井さん、淺沼組山崎さん、大阪兵庫生コン工業組合船尾さん、そして、右手木村貴洋理事長。


B37F2D10-67AD-473A-96AA-6ECBEA275E10.jpeg

手前からACRAC柴谷会長、星揮加保さん、竹中工務店岩清水さん、同山田さん、RRCS寺田さん。

写真では切れてしまっているが、大阪兵庫生コンクリート工業組合から前田専務と栗延部長らがメイン会場。

別部屋で生コン技術関係者が多数集まりON・OFF交々で座談会が開催された。


A91911B1-2822-4598-9875-6759C94D691F.jpeg

議事はRRCSの活動紹介、船尾さんによる大阪兵庫生コンクリート工業組合の活動紹介、そして個別技術の深掘りへと進む。



技術は山ほどあるのに利用されていない(木村理事長)

大阪兵庫生コンクリート工業組合では大阪府に対してコロナ対策用に3億円を寄付したという。

「損得ではなく善悪で決めろ」

木村貴洋理事長が工業組合職員に常に語る信条だという。

人はついつい場当たり的に、保守的な、意思決定をしてしまうものだ。

一方、日本最大級の工業組合のトップをもう10年務めている木村理事長は常に判断基準を善悪としている。

損か、得か、ではなく、善か、悪か。

正義はそこにあるのか。

コロナ禍対策3億円の寄付はまさに有言実行。

生コンのカリスマは座談会の最中常に「技術は山ほどあるのに利用されていない」という課題意識を強調していた。

「テクノロジーは飽和している」

回収骨材の再利用、再生骨材JIS化、残コンブロック、あらゆる取り組みはもちろん誰に指図されるでもなく大阪兵庫生コンクリート工業組合においてもなされてきた。

日本最大級の工業組合のアグレッシブな活動を持ってしても、世界の景色を変えるには至っていない。

なぜか。


「人格を与える」

誰もがその問題を認識していて、誰もがその解決を願っているのに、残コンはいまだに全体的な解決を見ていない。

その理由は、「残コンはなんであるか」という定義づけがなされていないことと木村理事長は指摘する。

もう一方の当事者ゼネコンに置ける認知がほとんど0と言っていいほど無い。

当然、規格や法律における位置づけがない。

建設発生土やコンクリート塊のような定義がなされていない。

社会に普及するために、まずは「人格を与える」ことが第一歩だと強調する。

そして、それができるのは「宮本君のように信用がない個人笑」ではなく、大阪兵庫生コンクリート工業組合やRRCSのような公共性の高い団体の役割だと説明した。

「信用がない」と断じられたが笑、めっちゃ、めっさ納得。

個人ではなく、業界の思いを集約する器でなければ世界の景色は変えられないのは僕もつくづく感じ入っていることだからだ。

業界の思いを集約する器がやってこそ残コンをはじめとする問題を社会問題として取り上げる、つまり「人格を与える」ことができる。



「再生骨材、ポーラスコンクリートはCO2を吸収する?それなら、もう、これしかない!」

白熱した協議の中で野口先生から最新のムーンショット開発やポーラスコンクリートの知見について話題がなされた。

「スラッジはCO2を吸収するんですよ」

ACRAC柴谷会長が推しているところの、「再生骨材はCO2を吸収する」

そして、僕が発信しているように、「ポーラスコンクリートはCO2を吸収する」

⚫︎参考記事: 《コラム》「透水性コンクリートの本当の価値は水を透すことではないのかも知れない」


「CO2を吸収する?世間の皆さんご存知なんですか?」

と、木村理事長。

「いいえ、宮本さんみたいに個別で発信している人(や企業)もいますけれど、まだまだご存知の方は少ないと思います」

野口先生。

コンクリートが悪者ではなく、世界に貢献するマテリアルであることをきちんと世間に浸透させる。

これから僕たち自身で僕たちのフィールドを拡充させるためには、「コンクリートは悪者ではない」というネガティブな発信ではなく、「コンクリートはこれだけ世界に貢献している」というポジティブな情報発信が必要だという結論に達した。

「使ってちょうだい」とゼネコンや発注機関に迫るのではなく、再生骨材コンクリートやポーラスコンクリートはかくかくしかじかの貢献を果たしている。

「使わなければならない」

という常識を創る。

そのためには、カーボンニュートラルSDG's、そしてESG投資(ESG評価)といった現代のトレンドを最大限活用する以外にない。



元々、舗装WGやリサイクルWGなど大阪兵庫生コンクリート工業組合でも組織されていた研究にRRCSも合流することになる。

そこに壁は必要ない。

いいことをすることに壁なんかいらない。

「損得ではなく善悪で決めろ」

木村理事長のおっしゃる通りだ。

(残コン由来の)再生骨材を使ったポーラスコンクリート(大阪版ドライテック:船尾さん命名)の開発。

そして、2025大阪万博への実装。

進むべき大枠の方向性は示された。

損や得という発想ではない。

それは、善いことをやっている、という正義。

誰しも後ろめたい気持ちで仕事なんかしたくない。

誰に見せても恥ずかしくないお天道様の下で堂々と仕事をしたい。

世界の役に立ちたい。

大地を削り、汚し、蓋し、CO2を焚き続ける生コン産業ではなく、大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容する生コン産業。

そんな理想郷に向かう仲間は日に日に増えている。

そして、日本最大の生コン工業組合が動き出す。

「技術の進歩は二次関数の勢いでスピードを増しています」

野口先生が座談会をそのように締めくくった。

ムーンショット。

2025年、30年、50年。

これからの景色の変化はとても目まぐるしくなるだろう。



宮本充也

《生コンアプリ開発》「ダンドリワークスと生コン製造有志らのミーティング」

生コンほどDX(デジタルトランスフォーメーション)と縁遠い産業もないのではないか。いまだに電話とFAXが通信の主流。そんな中にあって、京都福田のプリンスが立ち上がった。「生コンの流通って、おかしいと思うんですよ」。あまりにも素直なその発想は多くの実力者たちを巻き込み始めた。



仮称「コンデックス」「生コンタクト」

BBAE407E-A219-442B-B18B-5878DFBB7822.jpeg

左上から僕、京都福田・福田利一さん、毛受建材・毛受番長、ダンドリワークス加賀爪さん、京都福田山城さん、白石建設・武南さん。


このところ、にわかに立ち上がったプロジェクトは京都福田の利一さんの声かけによるもの。

「生コンの流通って、おかしいと思うんですよ」

誰もが思ってる。

でも、流通は今も変わらない。

僕が入職した21年前から今に至るまで、大半の流通は変わっていない。

およそ大手、小口、すべての生コン需要家は、直接生コン製造者から購入することは珍しい。

⚫︎需要家→販売店(複数になることもある)→生コン組合→生コン製造者

それが当たり前になっている。

C2Cが当たり前になっている現代で、生コン産業においてはその当たり前は通用しない。

「生コンの流通って、おかしいと思うんですよ」

爽やかな笑顔で語る利一さん。

その爽やかな声かけに集まる全く爽やかではない年上の生コンパーソンの皆さん笑。

それだけに、形になっちゃいそうで面白い。

3B066C94-10E6-451B-BD3E-6F841965B1B7.jpeg

オンラインの打ち合わせでは事例研究としてYaoki(捕虜を殺害する直前)のプレゼン動画も紹介された。



ダンドリワークスとの協業

https://www.dandoli-works.com/

利一さんの爽やかな声かけに立ち上がったのは生コン製造者だけじゃない。

DXが浸透しにくい建築現場をITで再定義する先進企業ダンドリワークスの加賀爪さん(代表取締役)も参加された。

同システムは現在35,000社での採用実績があり、町場、のちょう場問わず幅広いユーザーを誇っている。

10年以上前のローンチ当初は建設業界のITリテラシーの希薄さに苦しんだ経緯があるそうだが、そこを丹念に解消してきたことで建築業界におけるDX化に関しては他社にない強みを持っている。

アカウントは一人親方も含めて12万人以上に利用されており、建築に特化したSNS(プラットフォーム)という側面も持っている。

当座の対象顧客(市場セグメント)はダンドリワークスにアカウントを持つ一人親方や、参画する生コン製造者それぞれのエリアで操業されている起業仕立ての小規模施工者。

なぜなら、彼の大半は特定の仕入生コン製造者を持たず、偶発的に発生する生コン需要はあてどもなく分散してしまっている。

その一つ一つは小さいけれど、まとめればそこそこのボリュームになる生コンニーズをDXで集約する。

つまり、生コン×DX、生コン段取りアプリの開発。

仮称、「コンデックス」(利一さん命名)、「生コンタクト」(毛受番長命名)。



「参入障壁を作ろうとしたり、顧客を囲い込むなんてことはできないと思ってます」

加賀爪さんのコメントだ。

インターネットは建設産業においても飛躍的に流動性を高めていくはず。

そこでは「ここからここまでは俺のもの」みたいな、所有を主張する取り組みには限界がある。

それはシェアリングエコノミーが急速に常識になっていることを見ても知れる。

情報の流動性を高める。

市場と顧客の利便性を最優先する。

生コンの仕入れ先(段取り)にいつも困っている無数の人たち。

企業グループの傘下に所属していない町場の施工者たちの群れ。

インターネット以前は彼らは偶発的にそれぞれの地域でそれぞれのニーズを厳しい条件で賄っていた。

一つ一つのニーズは「小口」と言って、生コン屋さんからは言葉は悪いがみくびられていた。

そんな小口もインターネットで集めれば、大手ゼネコンに比肩するボリューム。

1,000万m3はくだらないのではないか。

そして、その供給体制もインターネットで生コン製造者らをアライアンスしインフラを作り上げる。

多段階になる生コン流通をc2cに寄せる。

与信や決裁も現代の金融テクノロジーを駆使して解消する。

なるべく余計なコストをかけない。

「生コンの流通って、おかしいと思うんですよ」

福田利一の思いつきの発言が突然具体的な像を結び動き始める。

次回4月はオフラインで京都福田に集合する。

垣根はない。

誰が参加したっていい。

同じアイディアなら仲間は多い方がいい。

それこそ、囲い込みなんて無理だ。

誰がやったっていい。

結果的に、ユーザーや生コン製造者が良くなれば、それが目的だ。

生コンDXが始まる。



宮本充也

「生コン産業と《カーボンニュートラル》《炭素税》《カーボンクレジット》というトレンドについて」RRCS

昨日都内でRRCS関係者個別で勉強会が開催された。テーマは「生コン産業とカーボンニュートラル・炭素税・カーボンクレジットというトレンドについて」。スピーカーはRRCS事務局藤井成厚氏。目の前の生コンに熱中していると忘れてしまいがちな社会全体の中の生コンという視点。単なる流行として片付けられない社会のうねり。



社会の中の生コンという視点

0855F890-98A3-4FE3-8BE1-5E4E546069B5.jpeg

416B5063-F197-4D07-BEBA-3BD3A7C9E869.jpeg

(P17)

89B45538-D133-41E1-A6E3-107C4A82936C.jpeg

(P21)

(出典:環境省HP



ことの発端は国連が示した2050年カーボンニュートラル

拡大再生産を続ける人類の傾向にあって、持続可能な社会、子孫の時代まで豊かな自然環境を残すために打ち出されたスローガン。

このまま資本主義に委ねていれば企業は人々のニーズをさらに掘り起こし資源を削る。

有限な惑星の上で無限の拡大再生産は成り立たないことくらい小学生だってわかる。

とりわけ、セメント、そして生コン。

水の次に流通する材料生コン。

数ある産業の中でもひときわ大地を削り、汚し、蓋し、CO2を焚いている産業に数えられる。

僕たちのように日々現場ラストワンマイルでものづくりに勤しんでいるとふと忘れてしまう全体の中の生コンという視点。

いつも見て触っている生コンの底流を成す文脈(OS)が刷新されない限りはいつまでも僕たち生コンクリート産業は大地を削り、汚し、蓋し、CO2を焚き続ける。

これから激流に飲み込まれるだろう生コン産業の未来について某大手商社出身で現RRCS事務局を務める藤井成厚氏を囲んでワークショップ形式で討論した。



努力義務が課せられるセメントは全CO2排出量の5%

「〜〜を減らしました」という形で評価される枠組みの〜〜として指定されたのは生コンクリートの主要原料セメント。

つまり、セメント使用量を削減することによってCO2抑制を果たしたと評価されるようになる。

カーボンプライシングカーボンクレジット

言葉としては聞いたことがあるけれど、実際なんなのかわからない。

とりわけ日本は世界のカーボントレンドに5年〜10年立ち遅れているそうだ。

つまり、CO2を減らした度合いはお金に換算される枠組みが生まれるという。

CO2をテーマとした金融市場が創造される。

その傾向を後押しするのは本年3月1日の報道にもあったように炭素税導入。

⚫︎参考記事1: 「毎日ブログ3本365日丸5年と1日目の朝のニュース」(週刊生コン 2021/03/01)

「セメントを減らしました」「CO2を固定化しました」がそのままダイレクトにお金としての価値を帯びることを意味する。

これまで我が国では炭素税は実質0だが、P17を見ればわかるように欧州を中心にこの傾向はかなり進んでいることがわかる。

さらに、P21から導き出される結論としては、今後CO2排出1TONあたり10,000円〜20,000円の課税が見込まれている。

(※生コン1m3あたり300KGのCO2が発生しているため、仮にTON/10,000円とするならば、3000円が課税されることになる)

藤井氏の友人でイギリス在住の方によれば欧州におけるSDG'sやESG評価は日本における呑気な流行り言葉ではなく全ての人と企業にとって喫緊の課題だという。

僕たち生コンもここからこの激流に飲み込まれることになる。

(実際はセメント生産者に課される税金になるだろう)



求められるカーボンオフセットコンクリート

カーボンクレジット(CO2の排出量を金融市場で取引される制度)の世界においてセメントを減らす、CO2を減らすというテクノロジーは見出されることとなる。

例えば、生コンポータルでも紹介してきたようにCCU(Carbon Capturing & Utilization)を実装した生コンクリートは直ちにカーボンクレジットとして評価されるようになる。

「セメントを〜〜kg減らし、CO2を〜〜kg固定化したから、〜〜円の価値があるよ」

がポイントとして努力した企業にカーボンクレジット付与される。

今月18日に開催予定のCO2削減座談会に登場する各種コンクリートテックもまさにその急先鋒として見出されることになるだろう。

⚫︎参考記事2: 「環境省事務次官・中井徳太郎氏が挨拶に立つ」RRCS主催3月18日CO2削減座談会

とりわけ、コンクリート舗装はそのライフサイクルコストやCO2固定化という観点からもいよいよ世界の注目を集めることになるはずだ。

⚫︎参考記事3:《奴隷制度と舗装の常識》「コンクリート舗装における炭素吸収の解明」解説(MIT)

550C1342-4C57-4990-AC1B-87A6A5BBF6AD.jpeg

(出典:ZENNAMA)

⚫︎参考記事4: 《コラム》「透水性コンクリートの本当の価値は水を透すことではないのかも知れない」



生コン産業に拓かれる新しい市場とグリーンボンド

コンクリート舗装のカーボンオフセット効果が公に示された時にいよいよ埋もれていた辺境のテックは解放を見る。

例えばユニクロの郊外型店舗の駐車場を従来のアスファルトではなくCCUを実装したポーラスコンクリートで舗装した場合、ファストリはその事業活動の中で「〜〜TONのCO2を削減した」と評価される仕組み。

ESG評価を受ける一部上場企業の同社は店舗外構舗装にアスファルトではなくコンクリート舗装を採用するようになる。

さらに、グリーンボンド

1部上場企業だけではない。

ゼロカーボンシティを宣言するような先進行政は道路や公共舗装を整備する際に裏付けとなる資金を債券発行に委ねる。

その引き受け手はESG評価を受ける上場しているような地方銀行など金融機関。

(もう、ここまでになると自分の金融周りの知識の薄さを呪いたくなる)

詰まるところ、これから金融市場と生コンクリートテックはダイレクトに関係性を有することになるのだ。



「生コンクリートは自ら需要を創出することができない」

21年前生コンに入職した当時先輩職員から耳タコで教わった。

だから、組合に所属して口を開けて需要が生まれるのを待つしかない。

あるいは、アウト工場となって組合の設定する価格のちょっと安値で潜り売り上げを確保するより手がない。

有り体に言えば、生コン産業は「生殺与奪の権限を他人に渡している」ということ。

生コン産業全体が冨岡義勇から説教される状態にあるということ笑。

そんな産業、最悪。

つまらない。

どんなに業容が大きかろうと利益がたくさん出て肩で風切って繁華街を歩いていようと、所詮僕らは下請け使いっ走り

それが、生コン産業。

そんなふうに憂いていたものだ。

ただ、ここにきて生コン産業を飲み込もうとしているカーボンニュートラル炭素税カーボンクレジットという社会トレンドは僕たち生コンラストワンマイルにチャンスをもたらそうとしている。

CCUやCO2固定化を武器に自ら市場を拓こうとしているのだ。

需要を創出しようとしている。

生殺与奪の権を自らの掌中に取り戻そうとしている。

これは本来の意味でのビジネスだ。

社会の中の生コンという視点。

全ての産業に言えることだけれど、ようやく取り戻した当たり前のあり方。

大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリートの実践。

いよいよ生コンラストワンマイルたちの逆襲が始まろうとしている。



宮本充也

「フレグランスの香り立ち込める生コン打設現場とか」化学混和剤開発PJT

インターネットと企業間連携はこれまでの階層・縦割りではつながりにくかった多くのタレントを容易に繋げることを可能とした。「フレグランスの香り立ち込める生コン打設現場とか」。半分冗談、半分本気。遊び心は、お行儀良く線路に乗せられた規格的なものじゃない。遊び心とは、ガチで遊ぶものだ。化学混和剤開発PJT。



遊び心とは学会で語られるもんじゃない

FFA6A345-A156-4926-8E56-DF65FFA96385.jpeg

生コン実務者と日本が誇るとある大手ケミカルカンパニーとのミーティング。

地理的、時間的、商習慣的な制約がなくなってしまった現在は「やりたい」という気持ちだけでいつでも誰とでも技術開発ができる時代になった。



駆け出しの頃を思い出す。

生コンも建設のことも全く知らない状態で初めて伺った現場で「こちらの生コン単価は〜〜円です」と当社と間に入っている商社が取り決めていた価格を悪気なくしゃべってしまった。

そのあとめちゃ怒られた。

「お前んところの教育はどうなってんだ」

きっと当時の先輩職員は僕の失態(今では失態とは思っていないが)に関して相当詰められたんじゃないだろうか笑。

あまりにも当たり前にまかり通っていてこの僕ですら無感動になってしまう。

商社口銭。

無論、否定はしない。

デリバリーと言って円滑に材料が届くように現場に張り付いている職員の経費。

ゼネコンに代わって、仕入れ先を探してくるためのノウハウに対する報酬。

ドライテックに携わるようになって役所へのスペック営業を始めたときにも同様に戸惑った。

「歩掛り(ぶがかり)をください」

つまり、元請け企業が積算する基準をメーカーである僕たちに要求する。

発注される。

どこかの見知らぬ元請け企業が受注したその仕様書には「ドライテック」という指定がある。

「うちはドライテックで何%抜けるんだ?」

(受注した元請けが仕入れるドライテックと歩掛りに記載されているドライテックの価格の間には数%の差異が用意されてありそれが元請けの利益という商習慣)

何かしらの理由があってこうした商習慣が生み出されたのだろう。

後からのこのこやってきた僕にはそれを否定する権限はない。

ただ、その元請けはドライテックの仕入れと販売の差異以外に間接経費といってきちんと利益を得ているのも事実だ。

ドライテックが指定されていることに関して元請けがなんらかの努力をしたのならまだしも、何も汗をかかずにたまたまその案件を受注してドライテックでさらに利益を上げようとするのはいかがなものか。

これ、建設産業全般に言える商慣習だ。

ゼネコンなどは発注者や設計事務所を欺くようにして仕入れ先メーカーらにより多くのマージンを要求するのが当たり前となっている。

ズブズブ、しがらんでいる。

顧客はそんなことも知らずに高いものを買わされている。

インターネットで情報の流動性は飛躍的に高まり、誰もがこうした商慣習に対して「なんかおかしくね?」と疑問を抱く時代となった。

商慣習だけじゃない。

ものづくりのパラダイムだってここから大きく変化するのではないだろうか。

先日開かれた新しい化学混和剤の開発を視野に入れた生コン現場実務者と大手ケミカルカンパニーとの闊達なる意見交換にその萌芽を見ることとなる。



こんな混和剤があったらいいなをぶつけようのコーナー

その大手ケミカルカンパニーと僕たち生コン製造者の間には同じく階層が存在している。

でも、人と人が交流することにはもはや階層は不要だ。

ひょんなきっかけから普段接触することのない両者がオンラインで意見交換をすることになる。

誰かの敷いたレールの上での決められた様式のミーティングではない。

完全に自発的なものだ。

当該ケミカルカンパニーからすれば、「混和剤メーカーを通して減衰した鮮度の落ちた情報ではなく現場ラストワンマイルから直接届く生々しい情報」を得るチャンスだ。

僕たち現場ラストワンマイルからすれば、「混和剤メーカーや商社にちやほやされながら一方的に届く混和剤ではなく、自分たちの悩みをダイレクトに解消してくれる情報」にリーチするチャンス。

双方に、チャンスが生まれる。

階層を脱しただけのことだ。

いろんな意見が出た。

曰く、

「チョコレートの匂いがする生コンとかってどうですかね?」

「混和材としての膨張材が液体になったらすごく楽なんだけどどうですか?」

「打ち重ね時間間隔を延長できる現場で投入する助剤みたいなのがあると便利なんだけど」

「枯渇している骨材事情に柔軟に対応できる製品」

「強度が上がる(セメント量を減らせる)化学混和剤ってないの?え?あるの!!?」

「抗菌作用や、マイナスイオンが発生する混和剤は?笑」

「強度発現の軌跡を自在にコントロールできたらいいな」

あたかも、ドラえもんにおねだりするのび太のように言いたい放題の生コンラストワンマイルたち笑。

地域も、茨城、静岡、大阪、鹿児島、宮崎とバラバラ。

それぞれに、それぞれの操業環境。

でも、インターネットで同じ席で共感し興奮できる時代。



よく、遊び心が大切ともっともらしく語られることがある。

建設生コン産業の学会イベントやパネルディスカッションで語られる「遊び心」はどこか真面目なのだ。

型にハマった遊び心とでも言おうか。

僕の中で一番度肝を抜かされた生コン屋さんの遊び心は今でも白石建設の「音クリート」だ。

練り込んでいる生コンに音楽を封入する。

発注者(お施主さんご夫妻)の初めてのドライブで流れていたその曲を生コンクリートに練り込んで家の基礎にしましょう、みたいなプロダクト。

これぞ、遊び心だ。

「どんな性能の向上が見込めるの?」

それが、真面目、というのだ(無論、議論が分かれることを承知で書いている)。

性能向上とか、高性能とか、高機能とか、この際どうでもいい。

面白いか、面白くないかだけで構わないと僕はそう思っている。

そもそも芸術・アートの世界ってそんな感じだ。

理詰めで絵を描いたって、それは美しくなんてならない。

人の心を掴むようなものにはならない。

工業的なプロダクトである生コンの世界も、僕はいずれはアートが侵食してくるのではないかと感じている。

工業製品といっても、所詮人を感動させたり誰かの役に立ったりするための手段であることには違いない。

「フレグランスの香り立ち込める生コン打設現場とか」

面白いじゃないか。

笑えるじゃないか。

反論は一切受け付けない笑。

唯一絶対の評価者は市場と顧客であり、あなたではないからだ。



宮本充也

WEBセミナー中継中!

長岡生コンクリート