【日本初】回転する広告?!新しい広告媒体!ミキサー車を用いた回転広告を開始!!(JIJI.COM)
生コン車のドラムを広告媒体として活用。僕自身10年以上前にアイディアを着想しあれこれ挑戦してみたものの、いろんな壁に阻まれて挫折した経験を持つ。京都市宝ヶ池建材の若き社内ベンチャーJIGSAWのこれからに期待したい。
生コンクリート業界と他業界とのイノベーションを起こす
https://www.jigsaw-inc.com/member/
宝ヶ池建材グループの社内ベンチャーJIGSAWとはこれまでも残コン再生や透水性コンクリート《ドライテック》などで協業してきたパートナー。
出会いは2018年の6月に遡るのでもう2年以上も親しくさせてもらってる。
⚫︎参考記事: 「ドMな残コン従事者|残コンスラッジ処理システム」
JIGSAWのキーマンで最年少の江藤さんはとにかくガッツが溢れ何事に対してもアグレッシブ。
「自分の20代の頃ってこんなにはっきりモノ言ってたっけ」
溌剌と、何事にも物おじせずにガンガン前のめる。
新しいことってのは、机上でうだうだ考えてもできない。
向こう水。
無鉄砲。
とにかくやっちゃえ、というところからしか生まれない。
今回も同社らのアグレッシブな取り組みがJIJI.COMで掲載されていた。
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000006.000054317&g=prt
詳細は記事に譲るが、イメージ絵の通り。
京都市内、世界中から観光客が訪れるその空間で縦横無尽に生コン車は駆け巡る。
その生コンを入れてある容器は通常空白。
せいぜい社名が入っている程度。
その空白をキャンバスに見立て、異業種の企業の広告宣伝の機会として提供する。
「回転する広告?!新しい広告媒体!ミキサー車を用いた回転広告を開始!!」
アイディアは誰だって捻り出せる。大切なものは?
身近なところでは岡山の白石建設さんも挑戦していた。
この僕とて、もう10年以上前にこのアイディアを着想し挑戦した。
で、形にはなっていない。
詳細は覚えていないが、色々と壁が立ちはだかり、途中でやる気を無くした、飽きた、というのが真相だ。
突然広告を始めるわけにはいかない。
業法ってのが立ちはだかる。
だから、そこに明るい広告専門業のパートナーとの協議が必要となる。
当時、友人の紹介で広告・看板大手の静岡支店の担当者と接触した。
最初からあまり乗り気じゃない感じだった。
そりゃ、そうだ。
どこぞの馬の骨の生コン屋のにいちゃんからの打診。
面倒に巻き込まれそう、とでも思ったのかもしれない。
それに、路線バスや固定された看板のように「一体どの程度の人たちの目に触れるか」が予測できない、というのが広告として価値を算定しづらい、よって話に乗れない、ということだった。
確かに生コン車は決められたところをずっと往復しているような動線ではない。
「玩具箱をひっくり返したように」
その日その日、配達される生コンの現場は変わる。
だから、広告媒体としての価値を算定しづらい。
さらに、その当時色々調べていて聞いたこと。
とある大都市の生コン製造者がその都市のプロ野球チームの選手を生コン車のドラムに塗装して企業広告をしていたそうだ。
なんとも運悪く、その生コン車はある日人身事故を起こしてしまった。
犠牲者はその野球チームのファンの子供だったという。
ソースは不明だし、本当かどうか、今では真相を探ることはできない。
とにかく当時あれこれ頑張ってやってみたはものの、周囲を説得することができず頓挫したプロジェクト。
生コン車のドラムを広告媒体として企業・行政PRに資する。
それが今、京都で実現しようとしている。
ポーラスコンクリート(透水性コンクリート)もそう。
残コン再生もそう。
何事も大切なのは、続ける、形にする、ということなんだと思う。
アイディアなんか、誰だって出せる。
特別JIGSAWが優れている証拠はどこにもない。
では、何が大切か。
やり切ることだ。
途中で投げ出さないことだ。
「透水性コンクリートなんて俺でも練れる。あんなの簡単」僕のいないところでそのような陰口を叩いている技術者がいるそうだ。
まあ、雑魚のいうことにいちいち気にしてはいられないほどおかげさまで忙しいが、「じゃあ、売ってみろ」そういうことだ。
売れもしない技術なんか、まるで価値がない。
陰口しか叩けない売れない技術者なんか、なんもしてないのと同じだ。
つまり、企業広告としてきちんとその地位を得てそれなりにクライアント企業を獲得し僕が京都を訪ねれば、「あ、JIGSAWの広告だ」と生コン車を見かけるようになってこそ、それは形にしたということ。
アイディアなんかどうでもいい。
形にすることが大切。
20代の江藤さんの挑戦を42歳の僕は少し微笑ましく眺めている。
誰かのパクリだろうが、単なる思いつきだろうが、なんだっていい。
やり切ってみろ。
そういうからには、僕も当事者として、今の自分の役割を全うしたいと思っている。
JIGSAWの挑戦から目が離せない。
宮本充也