長岡生コンクリート

2016/05/28

今、乾式が、熱い「どうなる日本の100億立方メートル」

今、乾式が、熱い「どうなる日本の100億立方メートル」

1年の生コンクリート生産量は大体人口と同じくらい

今は大体1億立方メートルくらいで、

過去の歴史的蓄積により、我が国には

100立方メートルものコンクリートストック

が、存在していると言われる。

1立方メートルの箱に頑張れば大人2人くらいはいれます。

大人2人くらい入れるマスが、

100億個

わかりやすく描こうとして全く意味がなかったやつである。

億を超えると人の認識が及ばなくなってしまう。

1円が1億個で1億円

ぴんとこないのではないだろうか。

あまりこの点を掘り下げても意味がないので次に行きたい。


いづれにせよ膨大な量の100億立方メートルの、

「巨大なコンクリートの塊」

がこれから急激に「朽ち果てていく」

といえば、わかりやすいだろうか。

便利な、安全な暮らしを施工した結果、

社会インフラは整備され、

実に豊かで実りのある生活を現代人は手に入れました。

そして、ニュースでも未来の見通しはあまり明るくないようだ。

未来の引き継ぐ子供達の背負うものがあんまりにも重たすぎる。

お年寄りが多くなると、若者の負担が増えるように。

現代人が楽しんだ便利で安全な社会生活の結果である、

「膨大なコンクリートの塊の維持」

も、未来の子供達が背負っていかなくてはならない。

ちょっと考えただけでも、「うわ、こわ。海外に逃げよ」

と頭をよぎってしまうような問題である。


こうした社会的動向に対してそれぞれの産業はソリューションを生み出す。

それが、人類の営みだからだ。

これまでも危機が何度も訪れたが、それらを僕たち人間は解決してきた。

そして、生コン屋も当事者としてそのソリューションを生み出す義務がある。

高度経済成長期をエンジョイした産業は、

未来の産業のあり方に責任を持つべきだからだ。


吹付工法という技術がある。

コンクリート構造物は内面から朽ち果てるのではなく、

外側から様々な影響を受けて、壊れていく。

だから、表面を守らなくてはならない→断面修復

吹付とは、その朽ち果てていく表面を守る、

「卵の殻のような構造物を設置する手段」

もっと専門的にいうと、

吹付コンクリートは、

「断面修復をより迅速に効率的に実行する手段」

となる。


そして、「今、乾式吹付が熱い」

通常の吹付である湿式吹付(水をブレンドしたドロドロした状態)ではなく、

水を加えず乾いた状態で操作をする工法の特徴は、

・乾いた状態なのですごい遠くまで配管で送ることができる

(今やコンクリートの塊だらけで作業スペースは確保しづらい)

・施行断面を厚くとることができる

(深刻な劣化を受けているところは厚い殻でまもる)

・水を極限まで減らすことができるから「守る殻がすごい強い」

・現場製造が簡単だから多くの作業がカットできる


これ以上書いても専門的すぎるが、

乾式吹付のように国内だけではなく世界に目を向ければ、

ソリューションのヒントはいくらでもある。

そして、僕たちは生コンを66年間製造してきた生コンのプロ。


こうしたイノベーションはどこかの道行く人がやるんですか?

なんの専門知識もないその辺のギラギラした野望だけを燃やす、

ブローカーみたいな、金儲けだけを考えている人がやるんでしょうか?

僕たちは「水の次に流通する材料」を100億立方メートル供給してきたメーカーです。

スクラップビルドから、時代のパラダイムは持続可能社会となった。

その時、僕たち3406工場全国に点在している生コン屋の役割は、

僕はとても大きいものだと思っている。


宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士