2019/01/11
「意匠材としての生コン?【Don't Buy This RMC #5】」

見せる。魅せる。機能材生コンクリートにはこれまでなかった言語も、これからは必要だと感じることが多い。仕上げ材の雄フッコーとコラボ。#デコブロ は【Don't Buy This RMC】の1つ。
#デコブロ 魅せる。サンプル展示へ
代々木ショールームとして整備されたフッコー東京営業所のエントランス。
打ち合わせスペースの壁にはぐるり仕上げ材のサンプルが展示してある。
仕上げ材サンプルのサイズはこちらの写真45cm角が基本、そのほか数種類。
生コンクリートの世界では考えられない様式。
呼び強度ごとに、
18、21、24、27、30、、などのテストピースが置いてある。
ありえない。
強度や耐久性は見せて伝わるもんじゃない。
特殊な検査にかけてようやっと知れるデータだから。
だから、生コンの世界では勢い、
「見た目」
「スタイル」
はそれほど重視されない。
また、プレゼンする相手も専門家が多く、
互いに使う言葉も専門用語である。
だから、世間一般に対しての言語は次第に希薄になっていく。
世間一般へのプレゼンは不必要とされていく。
これはこれでいいのかもしれないが、
生コンおよびセメントに関する情報発信をまるでしてこなかったことのツケが、
「コンクリートから人へ」
に象徴されるように多方面で表出しているように感じる。
#デコブロ サンプル展示、フッコー代々木ショールームで決定。
こちらは#デコブロ といって、打ち放しコンクリートの打ち肌を描いた(再現した)もの。この仕上げを塗り壁同様ショールームに設置する予定。
例えば、コンクリートであることが必要とされない場所。
構造壁じゃない間仕切りとか、
打ち放しコンクリートが【意匠】として要求される壁とか。
そんなところにいちいち生コンを買わないで欲しい。
生コンは我が国では残念ながらサステナブルな製品とはなっていない。
産業副産物の利用や再生生コンの議論はあるものの、
総論賛成、各論はうやむや。
それが日本の生コン(セメント)産業の実態。
であるならば、
インテリアやエクステリアなどで要求される、
打ち放しコンクリート
はなにも、そんな材料を使って【魅せる】必要はない。
#デコブロ で十分だ。
需要創造を産業として打ち出すのなら。
支援政治団体にコンクリート系の発注をお願いばかりしてるんじゃなくて。
リサイクル、エコ、サステナビリティ。
グローバル社会が要請するこうしたワードを生コンに置き換えて実践してみる。
需要創造は他人がしてくれるものじゃなくて自らやる姿勢が大切だ。
どうせ減っていく生コン需要。
その大きな流れに逆らい無理くり発注を期待するのではない。
流れに逆らわず、拡大ではなくマイナス成長の社会における生コンの開発。
あるいは、自ら生コン製造から離れる技術への取り組み。
そんな文脈の1つとして、
#デコブロ
多くの設計事務所や建築家を魅了してやまないフッコーのショールームに展示される日がやってくる。
意匠材としての生コン。
生コンでいいこと。
宮本充也