2021/03/19
【東京】「介護施設の外構飾り照明の杉板打ち放しコンクリート箇所」
東京都の現場。介護施設の外構飾り照明の杉板打ち放しコンクリート箇所を補修。このような施工(充填)不良部が十数箇所有り、色合わせを施すことにより美しいコンクリート特有の美しい打ち肌が再現される。
プラスチックフリーへ
生コンポータルが建設現場にお届けしている「生コンでいいこと」色合わせ。
Beforeのように充填不良が理由で欠落・欠損してしまっている打ち肌を再生する方法。
大抵のコンクリート構造物は塗装や仕上げ材で皮膜されてしまう。
打ち放しコンクリートが敬遠される理由は「一発勝負」で工事しなければならないその難易度にある。
生コン製造者から生物・生コンクリートが届く。
湿度の高い日もあれば乾燥している時もある。
風も吹けば、渋滞で生コン供給が滞ることだってあるだろう。
統治の難しい自然環境の中で構築されるコンクリート構造物の品質・出来形管理は建設従事者の普遍的な課題と言っていい。
だから、なるべく打ち放しコンクリートは避けたい。
仕上げや塗装で誤魔化せるようにしときたい。
一方で、プラスチックフリーというトレンドがある。
マイクロプラスチックなど、環境汚染を指摘される石油由来のあらゆるプロダクトが今見直されているのはエコバッグやプラスチックストローの廃止の例を出すまでもない。
脱炭素と並行して、プラスチックフリーが塗料の業界でも話題となっているようだ。
そこで求められる原料は無機系材料の活用。
樹脂を一滴も用いないペンキや仕上げ材。
その意味では打ち放しコンクリートも今後再認識される可能性は十分にある。
型枠の木目がそのままに転写する打ち肌。
迫り出してくる素材感。
さらに、コンクリートは中性化と言って大気中のCO2を固定化する。
これまでは鉄筋の腐食、或いはコンクリート構造物の劣化の原因として忌避される対象だった。
カーボンニュートラル、資源循環型社会。
供用が想定される期間コンクリート構造物としての機能が保全されればOK。
その間中はコンクリート表面から奥に向かってCO2は固定化されていく。
何も纏わないコンクリート構造物がカーボンオフセットに貢献する。
供用期間が満了すれば解体され鉄筋とコンクリートは区分され再生利用され循環する。
またぞろどこかの橋やビルなどの構造物の原料となっていく。
そう考えると、プラスチックフリー、脱炭素、資源循環型社会、現代の要請は打ち放しコンクリートを再認識する文脈に溢れている。
合理性や効果ばかりを追い求める工業化社会から、美と感性に導かれるマイナス成長時代へ。
ニューノーマル。
ミニマリスト。
物質的豊かさを追い求める。
有限なる惑星の上で、無限の拡大再生産を求める。
土台難しい話だ。
2050年カーボンニュートラル。
完全循環型社会。
物質的豊かさから、内面世界の豊かさへ。
有限なる石油を焚くことでCO2を排出しない。
プラチックフリーを追い求める。
本物を求める。
橋脚やダムなどのような巨大コンクリートインフラの容貌はなぜ人々を魅了するのだろう。
目的に一途に作り込まれたことで美が生まれているのかもしれない。
自然から頂いた原料を再加工して人々の暮らしに役立て、その役割が終わったらまた別の役割に循環していく。
循環するエネルギーを宿す具体的な形としてのコンクリートの表面は世界の景色を規定する。
打ち放しコンクリートが世界を美しく構成する一部であるためにも色合わせという60年以上の歴史を数える「生コンでいいこと」は今後ますますその活躍のフィールドを広げていくことになるはずだ。
なお、打ち放しコンクリートの色合わせは無料オンラインセミナー(30分)で簡単に習得することができる。
申し込みは以下のフォームから。
宮本充也

