2016/04/10
「健康診断」コンクリートも生き物

住む家や務める会社はコンクリートが支えています
コンクリートは天然材料
・山河を削りできる、砂利や砂や砕石という石ころ
・これまた石灰岩を削り出し焼いてできる、セメント
主にこの二つを生コン工場で練り練りしてできあがるのが、
生コンクリート
街角で見かけるぐるぐる車が建設現場まで運び、
そこで型枠という鋳型のようなものにどどーと流し込まれて、
時が経つと好きな形の岩になる。
生コンクリートと鉄筋はミラクルコラボとよく言われます。
・熱膨張率が同じ
・鉄筋は錆びるのが欠点だが、コンクリートはPH12以上なのでさびない
・コンクリートは圧縮の力に対しては強いが曲げの力に対しては弱い
・鉄筋は圧縮が弱いものの、曲げにはめっぽう強い
などなど、奇跡の相性と呼ばれ、建築や土木において多用されているのが、
鉄筋コンクリートです
この無敵に見える鉄筋コンクリートもやがて朽ち果てていきます
人間のからだと一緒で、定期的にメンテナンスをしておかないとなりません
こんな機械をつかって、ちゃんと強度が確保されているか確認したり、
ぐりぐり穴をあけて、
こんな風にコンクリートを切り出して、ちゃんとアルカリになっているのか、
きちんとした性能が保たれているのか、
などなどを検査したりしています。
こうした仕事はコンクリート診断士というコンクリート構造物のお医者さんみたいな人たちが
建設会社や行政の依頼を受けてやっています
(ちなみに、当社には診断士が僕も含めて2名在籍。今年もう2名増える予定です)
外科医みたいに、ぐりぐりコンクリートを削るんですが、
コンクリートは見た目も大切
削った後どうすんのよ?
ってことなんですが、とある専門家の方からご相談があり、その分野の困ったに気が付いた。
あんまいい写真が見つからなかったのですが、ようはこんな風に傷が残る
そこで、僕たちの技術が役に立つ
この可能性は最近の発見だったのですが、
これから100億立方メートルと言われるコンクリート構造物は
一斉に朽ち果てていく。
診断士の活躍の場が広がるのは言うまでもないのですが、
僕たちの、傷跡を消してしまう技術
どんな下地でもコンクリートの打ちっ放しにしてしまう(補修技術の1つです)
これが役に立つ。
見た目9割と言われます。
何事も見た目が清潔であることが第1条件。
この価値をきちんと発信しないとなと、いつも思っています。
宮本充也