2016/10/14
「不細工だから美容整形します」伝え方間違ってる

「あなた不細工なので整形手術して治してあげますよ」
こういわれてうれしい人っているだろうか?
僕はうれしくはないけど、どうやって治すのか一応興味ある。
ただ、大半は、
「てめえ、喧嘩売ってんのか?」
と言ったり思ったりするだろう。
それだけ失礼な話だ。
さて、僕たちが執り行っている「補修」という業態。
上記たとえがとてもわかりやすいんだと思う。
笑い話にしかならない失敗談だが、
以前僕たちは設計事務所に向かって補修の営業を行っていた。
「打ちっぱなしには付き物の施工不良の美観上の問題解決策」
というのがこちら側の理屈。
実際は必ず問題は起きるわけだし、道理も通っている。
だが、きっとこちらの真意は伝わっていなかったんだろう。
まったく効果がなかった(思い出してくれて問い合わせってのは多少あったが)。
つまり相手には、
「お前の作る建築なんざどうせ失敗だらけなんだろうから補修して治してやるよ」
と映っていた可能性が高い。
とても失礼な話だ。
冒頭の「お前の顔は不細工だから・・・」に通じることを善意でやっていた。
ブチ切れられなかっただけまだましだろう。
補修という言葉は前提に「失敗」や「だめ」が紐づいている。
価値の発信という文脈から言ったら使ってはならんだろう。
そういった発想から、
「打ちっ放し仕上げ」仕上げ
という表現に見せ方を変えるようにした。
仕上げ材老舗メーカーフッコー
にも協力を仰ぐことが決定している。
補修が美容整形だとすると、
営業をしたら相手をぶすだと決めつけているようなもん。
そもそも美容整形を営業で売り歩いたらいかんだろう。
たとえば、言い方を変えて、
「仕上げ材」としての打ちっ放し
として営業をしたなら、つまりは化粧品のセールスということになる。
「あなたの美をより一層高めて差し上げますよ」
となる。
同じことを提案しようとしているのに、
1.「お前の顔は不細工だから美容整形します」
2.「あなたの美しさをより一層高めるお手伝いをします」
となる。
1.で成約した相手がいたとしたら、どんだけどMなんだ。
それにしても、僕たちモノづくりの担い手や技術者・専門家は、
この視点が圧倒的に抜けていると感じることが多い。
IT戦略を打ち出して半年が経過し、
当初年度内PV数目標の10,000はかなり前に達成した今、
年内に60,000PV達成を目指して今もがき苦しんでいる。
その中で、
「同じことを伝えるにしても伝え方」
がいかに重要かに日々打ちのめされているところだ。
その意味で、フッコー社はもともと美容整形じゃなくて化粧。
それに、元をたどれば打ちっ放し仕上げは「仕上げ材を使わない」から、
ライバル関係
このギャップが面白いと思っている。
化粧品としての打ちっ放し仕上げなら、設計事務所だって悪い気はしないだろう。
今後のマーケットコラボから目が離せない。
宮本充也