長岡生コンクリート

2018/07/24

「ガレージ」から見つけたコンクリートの新たな視点

「ガレージ」から見つけたコンクリートの新たな視点

人々の身近にあるコンクリートの一つは、住宅の外構やガレージではないだろうか。
けれど僕たちのように「コンクリート」を生業にしていると気がつかない視点もある。
世の中の人々にとって僕たち生コン屋がもっと役立っていくにはどうしたらいいんだろう...?
そんなことを少し、考えてみる。

生コン屋さんとコンクリート補修



専門家や何かを志している人の視点はどうしても狭くなる。

それはスピードを出して運転をすることと似ているように思う。

僕たちコンクリートを志にしている人たちは、基本
『コンクリートレンズ』で世界を見ている。

例えば「打ちっ放しコンクリート」と聞いたら、安藤忠雄...みたいな。

高機能やデザイン性をイメージして、それを追い求めてしまうような。

そんなイメージを思い浮かべてしまいやすい。

だけど僕たちが追求する「打ちっ放しコンクリート」
一般の人たちが求める「打ちっ放しコンクリート」必ずしも一致するものでない

今回、そんなことに思い至るきっかけとなった、とてもいい現場を施工することができた。


人々にとって身近なコンクリートの悩みとは

こちらは今回、当社のWEB経由ポータルサイト「生コン」)でご連絡いただいたお話。

打ちっ放しガレージが道路にはみ出てしまい
そのはみ出た部分を削る必要が生まれたそうなのだけれど、
いざガレージを直してみたら

「どうせならついでに汚れてしまった打ちっ放しをキレイにしたい」

となったそうで。

そこでお施主さんから相談を受けた東京の設計事務所の方がWEBで調べたところ、
当社のサービスを見つけて下さり...という出会いだった。

ガレージトップ.jpg
※これは削る施工をした後のガレージの写真


そこで今回の現場は、3日5人工(作業員さんの人数)でコンクリートの汚れを落としに掛かりました。
だいたい80㎡くらいの規模の施工面積かな。残り2人工で完成だ。

ガレージ1.jpg
※コンクリートの汚れが少しずつキレイになっていく...。

ガレージ2.jpg
※ここまでピカピカに!

このお話を頂いたとき、最初に僕が気づいたこと。

それは「こんなガレージ、世の中に沢山ある!」

ってことだった。

もう一度上の写真を見て欲しい。
こんな風になっている打ちっ放しガレージって、超ある。

僕たちのように普段、コンクリートに対して

「どう仕上げるか?」とか「どう活かしていくか?」

ということを考えて過ごしていると見落としてしまうけど

確かに言われてみれば、こうしたガレージのような風景は世の中に溢れているのかもしれない。
そして一般の人々からしたらこれが、

打ちっ放しコンクリートあるある

になっているのかもしれない。

そして身近に目にする「汚れてしまったコンクリート」というものは
とても気になる存在になっているのかも...。

他人から見たらそれほどでなくとも、
毎日見る自分の家のガレージともなれば汚れが気になるのは当然のことだろう。

これはまさに示唆に富む話だ。

僕のように普段から『コンクリートレンズ』をかけていると、
コンクリートを使う一般の人々からしたら、とても身近に見えている打ちっ放しが見えなくなる。

一般の方からすれば困っているのは

『コンクリートレンズ』を通してみるコンクリート

ではなく、

普通の目線で見た場合のコンクリートなのだから。

僕たちがその視点の違いに気づかなければ、両者の間はいつまで経っても繋がらないのだ。

こうやってITを駆使してただただ情報を垂れ流してたって、
伝わらない、目に入らない。


今回は運良く「できる」と「欲しい」が繋がったと言えるけど
考えてみれば必ずしもうまく繋がらないことは、世の中にまだまだ沢山あるだろう。

むしろそんな小さな不幸が充満しているのが世の中なのかもしれない。

だけどね、
ITというインフラを手にした僕たち人類は、この壁を乗り越えていくことができるって僕は思う。

僕たち生コン屋だって、いろんな視点に立つことで
世の中の人々にとってコンクリートがもっともっと役立つものになっていくように
前向きにチャレンジしていくことも、社会貢献の一つに繋がっていくと信じている。


宮本充也
(2018年7月3日 三浦 編集)

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士