2018/07/25
「設計士が全員ガウディだったら|打ち放し色合わせ」

リピーターのお客様。別荘や高級戸建て住宅を作っている工務店で、コンクリート打ち放しに打ち放し色合わせを採用。このような円形の型枠は造作が難しく、特に型枠の中にまわりこませるような打設が必要になるため充填不足が発生しやすい。写真のようなジャンカ(上)が発生。左官工、色合わせ工事で大体12万円ほどの費用
現代の設計士が全員ガウディみたいだったら。
(※アントニオ・ガウディはサクラダ・ファミリアで有名な建築家)
社会は美しくなるだろうか?
きっと、景色は美しくなるだろうけれど、
現場を預かる技術者の多くはノイローゼになるだろう。
それだけ凝った形の建築、
それもRC建築(鉄筋コンクリート)は難しい。
さらには、打ち放しになれば、難易度はウルトラCだ。
このサイトでは常々、
生コンでいいこと。
なんてすかした論旨展開をしているわけだけれど、
基本、生コンは、面倒臭い。
「いいこと」
なんてのはもってのほか。
なるべく避けたい。
それが建設一般の認識。
わかってる。
なぜなら流動体の半製品を現場で型枠に流し込んで整形するのだ。
ほかの産業にこんなのない。
だから生コンにまつわるたくさんの不幸。
生コンで悪いことだらけ。
打ち放しコンクリートの管理でノイローゼになって退職しちゃったよ。
みたいな。
キテレツな設計事務所がわけのわからないアートなんだかなんだか知らないが作ったデザイン。
作る身にもなってくれ。
みたいな。
円形の型枠は造作が難しく、特に型枠の中にまわりこませるような打設が必要
専門家じゃなくても何となく面倒は伝わると思う。
※上がBefore、下After
コンクリートに関わる全ての人。
・施主
・設計事務所
・現場管理者
・作業者
・生コン供給者
この技術がもっと身近だったら。
きっと現場はもう少しゆとりのある明るい場所になるんじゃないか。
僕たちは日頃からそんな風に感じている。
生コンでいいこと。
宮本充也