2018/08/05
「色合わせはアーティスト(右脳)|打ち放し色合わせ」

神奈川県のアパートの廊下手すり壁に打継不良が発生。擁壁は高さによって数回に分けて打設する必要があり、擁壁の長さによってはどうしても1層目と2層目の間に打継が発生する(コールドジョイント)。 リピーターの建設会社からの採用。約20mの擁壁、約13万円
コールドジョイントのスーパー補修
生コンである以上不可避な現象。
コールドジョイント。
コンクリートを打ち重ねる適正な時間の間隔を過ぎてコンクリートを打設した場合に、前に打ち込まれたコンクリートの上に後から打ち込まれたコンクリートが一体化しない状態となって、打ち重ねた部分に不連続な面が生じることを言う。
(Wikipediaより引用)
適切な処置(補修)を施せば構造物としての機能上の問題はない。
機能上
強度とか耐久性のことだ。
通常、「美感性」のことを言わない。
打ち放しコンクリート構造物とは抽象的なものであって、
人によって美完成の尺度は異なる。
ここに不幸が発生する。
ある人にとって美しい打ち放しは、
また別のある人にとっては粗悪な打ち肌になることは少なくない。
コールドジョイントを起こした打ち放しコンクリート。
担い手(製造者や施工者)にとっては、
僕たちは機能(強度や耐久性)を供給している
という認識でいるのだが、
受け取り側(設計、施主)は得てして、
打ち放しの凛とした存在感
という抽象的なものを求めている。
そこに齟齬が生じることになる。
右脳でものを考える人と左脳でものを考える人の会話が成り立たないように
※Before 打ち重ね時間間隔といって層状に施工される生コンクリートの上層と下層の施工されるタイムラグによって発生したコールドジョイント
※After 問題となったコールドジョイントを現場の要請に応じて補修する色合わせ技術
色合わせ技能者はアーティスト(右脳)
コンクリートや施工の技術を左脳(プログラム脳)とすれば、
色合わせはアート。
両者の隔たりをつなげる役割を、
生コン屋さんとコンクリート補修は担うことになる。
抽象と具象の間をとりもつ。
「そうそう、そういうこと!俺の言いたかったことは!」
みたいに具体的に形にする。
建設フィールドの中で唯一打ち放しコンクリートは機能材であり意匠材。
そこに生まれる多様な問題。
それらを解消するソリューションとしてのコンクリート打ち放し色合わせ。
この技能は全国セミナーなどを通じて少しずつ常識になりつつある。
当たり前になりつつある。
左脳と右脳の齟齬によって生じる人間関係のギクシャク。
そこに笑顔をお届けできる技術。
打ち放しコンクリートをもっと身近に。
生コンでもっといいこと。
生コンポータルの願いです。
宮本充也