2020/04/07
【東京】「売れる仕組み(プロセスや理由)を作ることもものづくり」駐車場・64m2

杉並区浜田山。SNSを見ていたら発見した透水性コンクリートの施工実績。普及し始めた透水性コンクリートはもはや生コンポータルでも実績の確認が追いつかない。こうして土間コンクリートのあたりまえは変化する。
製造:都屋建材、施工:澤口工業(64m2、100mm)
実績確認が追いつかなくなってきた
情報発信の一環として取り組んでいるSNSではフォロー・フォローバックを闇雲にしている。
何気なく眺めていたら突然現れた「ドライテック」に関するツイートに驚く。
後に確認してわかったことは先月ウチダ商事と共催で開催した見学会会場の都屋建材による製造(https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1063.html)。
見学会の後すぐにこうしたチャンスが拓く。
都屋建材を中心としたエリアでは徐々に施工者たちが施工方法を習得し、地面(土間コンのあたりまえ)が変化していく。
これが、透水性コンクリート普及の黄金フローとなる。
施工After。
この現場は設計段階からバインダー(結合材)メーカーフッコーに相談が寄せられスペックされていたもの。
このところ施工実績の追跡が追いついていない。
生コンポータルにいただく問い合わせ以外に直接地元の生コン製造者や施工者、その他周辺企業に引き合いが寄せられ多様化する流通は本格的な普及を象徴している。
作り手の範囲を超えて広がる共感の輪
独りよがりであってはならない。
思い上がりも社会には通用しない。
15年間、透水性コンクリートの魅力に打たれ普及に携わってきて感じたこと。
「いいものが売れる」
のではなく、
「売れる仕組み(プロセスや理由)を作ることもものづくり」
ということを強く意識するようになった。
誰もが自分が作っている製品は可愛い。
「どこの誰のものよりもうちのが一番」
きっとみんなそんな風に誇りをもって普及に携わっているのだと思う。
「この価値がわからない方がおかしい」
時に作り手は独りよがりに思いあがる。
ただ、社会一般はどこぞの個人の思い上がりなど歯牙にもかけない。
作り手だけではなく、社会(価値が流通するための全体)を構成する全ての人たちにとって利益や富をもたらすもの。
誰かにしわ寄せを寄せるようなものではなく、携わる全ての人たちに富が得られ、結果的に社会全体(自然と人との関係性)をも再生し育む価値として普及させる。
どこかの特定の作り手だけが潤う製品ではなく、
⚫︎全国の前向きな生コン工場に製造機会と事業機会を提供し
⚫︎新しいものに積極的な全国の施工者に新たな施工機会と事業機会を提供する
⚫︎購入者・一般にとっても、「水はけ」「草むしり」からの解放や環境意識の満足が届く
こうした「売れる仕組み」つまり、関係者それぞれにとっての価値を明文化して伝えること。
作り手だけが潤うような価値は1万年かかっても市場と顧客に届かない。
どれだけ根性を燃やしてブログや動画をまき散らしても社会というものは思い上がりの相手をしてはくれない。
15年の普及の歴史ではそんな社会(市場と顧客)との対話だった。
今、こうして施工実績をSNSで偶然見かけるほどにまでなった。
作り手のこちらが意図しようともせずとも。
共感の輪は意図を超えて広がり始めている。
いろんな関係者が踊りに参加し始めた。
ぞの上で作り手・担い手である生コンポータルがこれからも大切にしなければならないこと。
それは、文脈。
製品のスペックや施工方法の改善ももちろん大切だけど、なるべく多くの人たちが共感を寄せられる製品の価値を磨き込むこと。
そして、その価値をITを駆使してもっともっと発信すること。
結果もたらされた現場を大切にすること。
その繰り返しがさらに数年後、土間コンの常識を変えてしまう。
宮本充也