2019/06/26
「儲かるの?」そうは言っても利益がなければ続かない【製造】編 pt.1

まだ何にも覆われていなかった大地を取り戻す。豊かな地下水系、自然と人が調和する環境を取り戻す。理念は分かるけど「儲かるの?」。生コン製造者の本音に答える。
透水性コンクリートは製造者にとって利益があるのか?
御神木の保全に採用される透水性コンクリート。
舗装が水を通せば御神木の根に水が届く(https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_519.html)。
水を通すコンクリート舗装。
物性としてはガラスや石の仲間。
自然由来。
高耐久性。
水を通すから降雨は地下水系に還元される。
御神木がまだ若木だった頃の何にも覆われていなかった大地を取り戻す。
水資源の保全に繋がる。
井戸水が復活する。
豊富な湧水が再生する。
で、それ儲かるの?
この問いかけを不謹慎だと言ってはならない。
経済性。
これ、非常に重要。
「この高邁な理念がわからないのですかあなたは!」
と言って押し売りをしている人をたまに見かける。
高邁な理念を看板に掲げ、理解できない人はダメな人だと息巻く人々。
そんなやつらは素人だ。
プロならきちんと経済性を備えて当事者(製造者)にとって利益となるプロセスを構築する必要がある。
はい、儲かりまっせ。
生コン工場にとって儲かる。
それが、透水性コンクリート。
1台の車で売り上げ2〜3倍、高粗利、新市場、材料入れ替えが無い。
誤解のないように説明したい。
透水性コンクリートの当事者は、
・製造
・施工
・施主
といる。
断じて製造だけが利益に浴するということを主張する立場ではない。
そんな製品は世に出ない。
例えば、製造が赤字をこいて施工・施主の利益に与する、ってのも続かない。
何か新しい価値を世に敷衍させるためには関係当事者全てに利益を提供しなければ継続しないということを説明したい。
・1台の車で売り上げ2〜3倍
全国的に透水性コンクリートの流通価格は生コンの2〜3倍となっている。
運ぶ車は同じく1台。
例えば、生コンが1万5千円の地域で、透水性コンクリートが3万円で売ってたとする。
生コンだと1台(4m3)の車の売り上げは6万円。
透水性コンクリートだと12万円。
1台の車にかかる経費は一緒。
輸送効率がめっちゃいい!
・高粗利
生コンと違って価格設定の自由度が高い。
そのため、通常の粗利率よりも高めで流通している。
・新市場
これまで生コンが採用されてこなかった市場。
たとえば、施設や店舗の外構や駐車場(アスファルトがメイン)。
そんな新市場を創造できる。
事業機会が増える。
・材料入れ替えがない
「儲かるから、大変なんでしょ?」ってこともない。
普段使っている材料に加え特殊バインダーを生コンホッパーから投入・攪拌するだけ。
特殊材料を荷揚げする必要もない。
生コン工場にとって特殊品という負のイメージ。
そうはいっても取り組みにはストレスを感じる。
そんなストレスを解消するためにも製造(施工)体験会というのを用意している。
実際に0.5m3の製造を体験してもらう。
その材料を実際に地元取引先を招いて施工してみる。
体験してみる。
百聞は一見にしかず。
「儲かるの?」
もし、少しでも透水性コンクリートに興味がある製造者(生コン工場)がいるのなら。
ぜひ、一緒に設けながら日本の地面を変えていこう。
生コンでいいこと。
宮本充也