2020/02/10
「ちょっとダサい」と思われる世界(月刊透水性コンクリート Vol.31)

「施工したことないからできません」「仕入れ先がないからできない」「ポーラスは普通生コンと並行出荷できないんでしょ?」常識は刻々と変化する。知らないとそろそろ恥をかく。水を通さないコンクリートしか知らないことが「ちょっとダサい」と思われる世界。
毎日更新!施工実績:https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/case/
【神奈川】「知られてきた感があります」40m2・駐車場
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現場を担当するまさつぐの実感。
「ポーラス(透水性コンクリート)は普通生コンと並行出荷できないんでしょ?」
15年前よくあった生コン工場からの反応。
特殊コンの中でも最も手を焼く特殊コン。
そんな先行イメージがつきまとい生コン工場からの反応はあまりよくない。
⚫︎特殊ボンドのミキサー投入
⚫︎特殊骨材の貯蔵(入れ替え)
⚫︎通常の生コンを出荷できない
そんな勝手なイメージが先行して発注者(施主、社会一般)が欲しいとなっても、生コン工場の協力が得られずコケる。
そこから僕たちがとった手段は、
⚫︎完全無機材の生コン車投入・攪拌対応
⚫︎1505、2005、砂利など標準骨材での製造(入れ替え無し)
⚫︎並行出荷できる
へのシフト。
生コン工場サイドの負担を極力減らす。
そうすることで生コン工場の協力を取り付けやすくする。
そして、次なる課題は施工者
製造者である生コン工場が「供給OK」となったら今度は施工者の説得が必要となった。
施主が欲しいとなっても、間にいるお会いしたことのない施工者たちがこう言うのだ。
「施工したことないからできません」
「仕入れ先がないからできない」
彼らは生コンポータルにアクセスしたり電話したわけじゃないのに施主の要望に対してその場でシャッターを閉じる。
こうしたできごとが頻発した。
悔しかった。
ただ、製造者を説得したように、施工者に向けての情報発信(ブログに加えてDM配信や全国見学会)を始めた。
⚫︎30分で施工完了(土間コンだと1日がかり)
⚫︎水勾配考えなくていい(排水の軽減)
⚫︎ひび割れ、色むらのクレームなし
いかに施工者にとってメリットのある生コンであるかをここ3年せっせと見学会を通して発信し続けている。
そして、現場を担当するまさつぐの実感。
「知られてきた感があります」
知られてきた。
【愛媛】「施主の希望に親身に応える施工者・製造者」駐車場、初施工
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1019.html
こちらの現場もそうだ。
生コン工場が「WEBを見てなんとなく知っていた」ということだった。
だから、前向きに取り組んでくれた。
採用された。
もし、この4年間毎日ブログ3本書いていなかったら。
この3年間見学会で地道に全国の施工者と接点を増やしていなかったら。
もしかしたら、「知らない」というだけで採用されていなかったかもしれない。
こう考えると、「知っている」「知らない」の違いはいかに大きいかがわかる。
まるで、オセロみたいだ。
「知らない」が徐々に「知っている」にひっくり返っていく。
「知っている」が徐々に全国地図上に増えていく。
「知っている」生コン工場や施工者が地図上に表示されていく。
立錐の余地もないほどに。
そうした「知っている」の人たちの日頃の活動の中で、「知らないけど、聞いたことはある」そんな人たちも増えていく。
どんどん知っている人たちが増える。
「知らないとそろそろ恥をかく」
「ちょっとダサい」と思われる世界。
そんな雰囲気を醸成することができるようにしたい。
今まで通り水も空気も通さないアスファルトやコンクリートで大地に蓋をし続ける。
そんなことが「ちょっとダサい」と思われる世界。
降雨は地下水系に還元され湧水が蘇る。
樹木の根に水と空気がとどけられ緑陰は実り人々の暮らしを豊かにする。
大地に蓋をしない透水性コンクリート。
そんな常識を作ることが僕たち生コンポータル(生コン製造業)の使命。
自然と人が調和する世界を具現化するコンクリートテック。
施工実績は日々更新されている。
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月刊透水性コンクリート
宮本充也