2020/08/10
「どっちが安いの?」《ガチバトル》インターロッキング vs 透水性コンクリート(pt1)

「普通の土間コンはやだな」。《家の顔》ともいうべき玄関前アプローチや駐車場舗装。「ちょっと変わったものを」という希望によくよく登場するのが、インターロッキングブロック(その他にも、ステンシル、スタンプコンクリート、樹脂舗装などあるが、それはまた別の機会に)。「どっちが安いの?」今回は実際の現場で比較されたインターロッキングとドライテックの経済比較を紹介。
【経済比較】模様が選べるインターロッキング vs 色が選べるドライテック
⚫︎参考記事: 【千葉】「スリットから草が出るのがイヤ!」「インターロッキングは目地から草が出ることがある」k-1エクステリア・小林建材
目的は水はけと雑草対策。
「普通の土間コンは嫌だ」
一生暮らす我が家だからたとえ数万円価格が違ったとしても他にはない舗装を選びたい。
真っ先に提案・検討に上がったのは透水性を持つインターロッキングブロック。
透水性インター(https://www.machidacorp.co.jp/product_i/c03/permeableinter/)。
断面を見ればわかるように、水を通すための空隙が部材に確保されているため、表面に滞水はなく雨水は路盤以下に浸透していく。
施工はこのように1つ1つを路盤の上に置いていく(引用:インターロッキングの施工風景)。
土間コンや透水性コンクリートと違って現場で半製品を成形していくのではないから「やり直しがきく」ということがあるかもしれない。
それに、工場で出来上がったブロックなので、現場の環境(気候条件その他)の影響を受けづらいというのもメリットとしてあげられる。
ただ、ブロックを1つ1つ丹念に現場で組み合わせていくため施工時間・手前はそれなりにかかる。
一方の透水性コンクリートは半製品であり現場条件という変数の影響を受けやすいながらも、写真のように「あたかも捨てるように」材料を路盤に敷設することができる。
1個1個丹念に並べていく、ということではないため、施工スピードは段違い。
また、土間コンクリートと違ってワイヤーメッシュが無いということは車両が写真のように乗り入れられるというのも施工上のメリット。
この現場で実際に施工原価はどうだったか?
施工面積は11m2。
通常の正方形や長方形の駐車場のような地形ではない。
ここで、インターロッキングの弱点が露見する。
現場での加工作業(出典:https://youtu.be/PgWMUY3JF5A)。
長方形や正方形などではその作業は最小限に抑えられるが、動画のような曲線があるような地形の場合、端部でのブロックの加工が必須になる。
これが、実は費用面でバカにならないばかりか、作業時間が非常にかかることはあまり知られていない。
そればかりではない。
カットするときの音や粉塵、さらには端材の処理など、施工単価そのものは以下の通りドライテックとトントンではあるのだけれど、追加費用がかかってしまう。
インターロッキング:143,000円(11m2・13,000/m2・材料工事共)
+現場加工(カット費):60,000円
合計:203,000円(2日施工)
一方のドライテック、こちらも材料工事共では面積が小さいということもありそこそこお値段が張った。
ドライテック:143,000円
合計:143,000円(1日施工)
結果、1日短縮することもでき、現場での加工も必要のないドライテックの方が費用面では安いことがわかった。
一方の透水性コンクリートは全く施工経験のない女性2人とかでも施工できる施工簡易性が特徴となっている。
じゃあ、性能は?
何も、「透水性」を謳っている。
値段は11m2規模で60,000円ほどドライテックのほうが安いことがわかった。
ただ、一生を共にするお庭の舗装だ。
60,000円をケチったばかりに、
「後々ドライテックで苦労しました、インターにすればよかった」
では洒落にならない。
ここではきちんとその後の性能についても解説を加えておきたい。
長くなったので、続きはpt2に譲りたいと思う。
宮本充也