2021/06/19
【静岡】「静音、ノンスリップ、真っ平ら。舗装テックがアパレルと出会って新しい市場を拓こうとしている」Ballahollic

静岡県伊豆市。いよいよballaholicブランドを冠したプロダクトとしてリリース予定のhomecourt最終調整として舗装に採用されたドライテックに関する施工上の各種実験が行われた。
製造:長岡生コンクリート、施工:アウトナンバー(担当:Zawa、45m2、100mm厚、5名、2時間、タイムラプスあり)
バッシュで施工
施工Before。
手前側は、前回の練習の際に施工されたドライテック。
⚫︎参考記事:【静岡】「心からballahollicはかっこいい」homecourt
いよいよhomecourtの本格的なプロダクトリリースを控えballaholicメンバーがドライテックに慣れるための最終調整が行われた。
まずは基本に忠実に、路盤、そして型枠を入念に濡らす。
特に夏場は隣接構造物(型枠など)が乾いている場合材料の水分が奪われドライアウトが生じる。
水分を強制的に奪われた(脱水)材料は水和反応不全となり骨材剥離(飛散)などのトラブルとなる。
また、路盤が水たまりにならない程度にじっくりと散水することで材料そのものの可使(かし)時間も長く確保できる。
「ビリをマゼラーで作り(ふるいの代わり)転圧前にまいてあらい所に入込む 特にジョイント部分、型枠をばらした後ピン角になる様に!」(まさつぐ共有)
マゼラーというか、ミキサで粒径の細かい骨材のみでドライテックを製造。
端部など粗にならない方が望ましい箇所はこの材料で仕上げる。
その方が見栄えもするし骨材がしっかりと密に収まっている方が剥がれや欠けなども生じにくい。
それにしても、おしゃれなバッシュでドライテックを施工している光景はなんとも。
もう、何回目の施工か数え切れないが、その手捌きは熟練施工者のそれ。
見た目では「ああ、アパレルの人たち」「ああ、バスケット関係者」ってわかるかもしれないが、僕たち生コン製造者から見ていてもやってることはプロそのもの。
よくぞ、この短期間にここまで腕を上げたもんだ。
運動神経はもちろんいいんだろうけれど、何よりも市場と顧客に自分たちの価値を届けることで喜んでもらいたいという気持ちが大切なんだと思う。
すげえ。
目視ではわからないほどのmm単位の平坦性すら定規や水平器を当てることによって管理されている。
ドライテックの場合多少の凸凹(目視ではわからない)は問題にならない。
それは、透水性、つまり、凸凹があったとしても、水がたまらない、排水上問題にならないから。
だが、ballaholic品質は違った。
「バスケを最高に楽しんでもらいたい」
その情熱がここまでの高度な管理を生み出したのだ。
「ジョイント部分のすり付けは高性能減水剤を噴霧して転圧する(飛散状況確認)ただ高性能減水剤を噴霧すると白くなるのでそこに水性塗料グレーを噴霧してみたかわいた状況を確認する。今後の経過観察」(まさつぐ共有)。
施工After。
45m2の駐車場舗装(兼ballaholicメンバー最終調整)は5名のボーラーで2時間で完成した。
「夏は乾きが早いっすね」(Zawa)。
ドライテックの強み「迅速施工」はそのまま裏を返せばリスク、弱みに変貌する。
リスクとチャンスは表裏一体。
オールシーズンを通してこうした経験を重ねることでballaholicのDNAにノウハウが蓄積される。
いよいよ本格的なプロダクトリリースは今月に迫っている。
このところエクステリアに端を発して増えてきた「家庭用バスケットコート」のニーズ。
静音効果。
ノンスリップ(路面に滞水しない、コケ・カビの生育がしにくい)。
真っ平ら(排水のための傾斜が必要ない)。
ゴリゴリの舗装テックがアパレルと出会って新しい市場を拓こうとしている。
引き続き、ballaholicのプレイに注目したい。
宮本充也