2021/04/21
《高強度》《高耐久》「繊維入りドライテックの検討について他」蝶理GLEX

先日より協業が始まっている日本最古の外資系商社という出自を持つ蝶理GLEXでは世界中のあらゆる建設資材(主にエクステリア資材)を輸入し卸している。現在絶賛バズってるドライテックの高品質バージョン裏付けとしてナイロン繊維が採用できないかの検証が始まる。
蝶理GLEXとの協業
⚫︎参考記事: 「トルコのコンクリート補強繊維Kratos(クレイトス)日本上陸!」蝶理GLEX
春、というよりも、もはや初夏というくらい気持ちの良い品川駅前を5分ほど散歩すると蝶理GLEXの入ったビルがある。
担当の南さんがいろいろ相談があるという連絡があったのでちょうど東京に用事もあり訪ねた。
「ナイロン繊維をドライテックに入れると何かいいことありますか?」
なんとか販路を見出したいという南さんの強い希望からの発案。
結論から言えば、いいことはある。
エクステリアや通常の駐車場に関して言えばドライテックはすでに十分な耐久性と強度を有している。
ただ、これまでも、「ナイロン繊維を入れてくれ」という要望はなくはなかった。
通常よりも路面の摩擦が激しい供用環境の場合骨材剥離(飛散)を防ぐための措置だ。
(専門的には飛散抵抗性というパラメーターがある)
ただし、それほどよくあるニーズでもないため本格的には取り組んでこなかったのも事実だ。
蝶理GLEXで取り組んでいるトルコのナイロン繊維補強材クレイトス・ミクロ。
但し書きにも書いてあるとおり、「保水」性能を有しているため、夏期のドライアウト対策にも有効かもしれない。
あまり期待できないかもしれないが、曲げ強度にも影響があるかもしれない。
住友林業(緑化)との協業でこれまでも繊維添加を試してみたことがあるが、これを機会にどこぞの道路会社も巻き込んで、さらにはbarchipにもお声がけしてこの分野を掘り下げてみるのも面白いかもしれない。
これからはさらに高強度・高耐久が要求される現場も増えていくだろう。
「うちは、エクステリアで十分ですから」
と引きこもっているよりも、さまざまな環境条件におけるあらゆるエビデンスやデータを有している方が市場と顧客の要請にかなうというものだ。
蝶理(蝶理GLEXの親会社)といえば名うての商社でもある。
社会に対してダイナミックに何かを仕掛けるだけの実力もあろう。
民間や小規模に流通しているドライテックをさらに大きな舞台に押し上げる力も期待できるかもしれない。
そんな話を中心に南さん、そしてわざわざご挨拶に顔を出していただいた森社長と楽しいひと時をすごした。
「こんなのどうですかね?売れますかね?」
それにしても、海外駐在経験の長い南さんから繰り出されるネタは豊富だ。
本題はそこそこに、スリムストーンという分野のプロダクトの紹介を受けた。
https://www.makuake.com/project/c-glex/
一見石張りに見えるこの素材。
なんと実はガチの石じゃなくてシートで簡単に壁に貼り付けられるもの。
DIYもできるという話だ。
バリエーションも実に豊富だ。
これらはなお、ニワーケーションに伴い整備される建築の一部にサンプル施工を予定している。
⚫︎参考記事: 「庭でワーク(仕事)しながらバケーション(休暇)しようよ《ニワーケーション》のススメ」エクスショップ
蝶理GLEXはRRCSにも加盟した。
今後は加盟企業各位らとのコミュニケーションを通じて、「世界の専門をお届けする」そのお家芸を発揮していくことが期待される。
日本の、特に建設・生コン産業は非常に閉鎖的だ。
これまで21年間の経験で骨の髄まで感じ入っている。
こんなんじゃ、日本の建設・生コンは人々を幸せにできない。
もっと広く世界に目を向け先端のトレンドに応えて行かなければならない。
そのためには仲間は一人でも多い方がいい。
ゴリゴリの外資系商社が出自の蝶理GLEX、そしてアグレッシブな南さんがジョインしてくれれば、きっとそんな世界もより現実味を増してくるはずだ。
まずは何事も決めつけないで、とりあえずやってみる。
売れるか売れないかは南さんや僕が決めることじゃない。
いつだって、唯一絶対の評価者は市場と顧客だ。
FBがきっかけで出会った南さんだが世代も近く何かと楽しく過ごせている。
未知数ではあるけれど、世界を美しく変えていく仕事はそれだけで充実するし、人々を喜ばせるものだと思う。
宮本充也