2020/07/22
「m2単価は一緒でも透水性コンクリートの方が【安い】理由」土間コンクリート vs 透水性コンクリート #3

《最もよくある質問》「材料は高いのにどうして安い駐車場になるの?」。確かに土間コンクリート単品のm2単価は安いけど、トータルに比較してみると実際は安くなったりするんです。#3の今回は「リフォームの場合は土間コンクリートとどっちが安いの?」
リフォームの場合の土間コンと透水性コンクリートの比較
すでに建設されて久しい共同住宅の駐車場リフォームに透水性コンクリート(https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_736.html)。
共同住宅の駐車場は140m2など戸建て住宅に比べて面積も大きくなる。
⚫︎透水性コンクリート
合計:770,000円(5,500円/m2)
5時間
⚫︎土間コンクリート
700,000円(5,000円/m2)
目地(水切り排水)60m:60,000円
合計:760,000円(5,429円/m2)
※こちらはリフォーム案件ということもあり住人との兼ね合いから2日に分けて土間コンを施工する必要があり、3日
《5,500円 vs 5,429円》価格はほぼ同等だけど透水性コンクリートが「安い」理由
舗装単体だとお値段もそう変わらない。
むしろ透水性コンクリートの方が80円ほど高い。
何も以下のような主張をするのではない。
「水を通すんだから、こっちの方が断然お得でしょ!」
「エコなんだから、透水性コンクリートを選んでよ!」
この手の主張は素人のそれである。
プロであるならば明確に「安い」を誰にも納得できる形で提供しなければならない。
今回の現場はいつもの決まり手「排水」は問題とならなかった。
ただ、リフォーム(すでに住人が居住している環境)であるため、工期は短い方がいい、という条件があった。
Time is money.
とは言うけれど、きちんと根拠を示さねばなるまい。
単価は同じなのに、どうして透水性コンクリートの方が安くなるのか?
以下の通りだ。
透水性コンクリートの場合5時間(1日以内)で終わるのに比べて、土間コンクリートは3日かかる。つまり、2日間土間コンクリートは余計に時間を使うことになる。その2日間、住人たちは他所に駐車場を求めなければならない。およそ10台の車両が1日最大1,000円のコインパーキングを利用したとして、2日で2万円。見えないコストだが、2万円を140m2で割り算して単価を求めると、
+143円/m2
土間コンクリートは透水性コンクリートに比べて余計に費用がかかる。
(もちろん、遠くのコインパーキングに止めるので時間と手間だってかかる。)
5,429円+143円=
5,572円/m2(土間コンクリート)
どうだ、まいったか、土間コン(笑)。
完成後の透水性コンクリートの前でにっこりと微笑む施工者の方。
規模が大きくなればなるほど土間コンに比べて透水性コンクリートは安なることも
戸建て住宅ではなかなかないけれど、300m2とか500m2という規模になると透水性コンクリートは俄然安くなっていく。
1日に500m2を施工した実績もある(条件次第)。
一方、土間コンクリートの場合500m2を1日で終わらせるということはまず無理だろう。
最低でも3日は期間として設けた方がいい。
そうなると、面積が拡大することによってのm2単価の圧縮には限度がある。
200m2以上になればドライテックは材料が高くともm2単価では施工費が圧縮されることによって安くなる。
「最近ハヤリの透水性コンクリートはいいものだけど《高い》んだよね」
物知り顔でそんなことを言うような施工者がいたらぜひ教えてあげてほしい。
生コンポータルでは毎日(今日も)オンラインでセミナーを開催している。
見学会(今日も)だって行なっている。
そこでは上述のようなメカニズムを余すことなくお伝えしている。
この僕が15年で交流してきた数千人の施工者の方々から学んだノウハウ。
きっと「これからの土間コンは透水性コンクリートで!」納得してもらえるはずだ。
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今日も、1人でも多くの積極的な施工者の参加をお待ちしています。
宮本充也