2020/05/04
【山梨】「なんで施工が早いのか?」直取(ぢかどり)・ワイヤーメッシュ・配筋・バスケットコート

山梨県甲府市。バスケットコートと駐車場の続きの施工(2日目)。車両乗入れ部分(入口)50m2の施工を「生コン車から材料直接下せる(直取り)(ぢかどり)」で施工できるのは透水性コンクリートの隠れた施工性能。
製造:富士生コンクリート、施工:村田企画開発・生コンポータル(50m2、100mm厚、6名、2時間)
⚫︎1日目:https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1117.html
透水性コンクリートの施工が早い理由
2日目の施工Before。
右手側は初日に施工されたバスケットコート兼駐車場。
本日は車両乗り入れ部分の縦長のスペース(50m2)に透水性コンクリートの施工。
お気づきだろうか?
生コン車が路盤(ろばん)に進入している。
通常土間コンといえばこうしたワイヤーメッシュが敷設(ふせつ)されている(出典:柴垣グリーンテック)。
こんな状態で生コン車は入り込めない。
だから、道板(みちいた)といって一輪車で材料を運搬するための通路を敷くか、あるいはポンプ車の出動。
いずれも、手間や費用の面で追加が生じる。
施工開始。
生コン車から直接下ろされる透水性コンクリートを追いかけるように、
⚫︎敷設(ふせつ)
⚫︎均し
⚫︎転圧
が続く。
単純作業で、特に専門性も要求されない。
生コン車が荷下ろしを終えて去った後は接道部を仕上げて完了。
施工After。
手前側は初日施工箇所で、奥のまだ湿っているところが本日施工分。
合計で270m2のバスケットコート兼駐車場の納品が終了した。
直取(ぢかどり)はもっとも迅速な施工方法
生コン車から排出側に高速攪拌すると滝のように生コン(透水性コンクリート)が排出される。
1m3(立方メートル)(8m2分)の材料を排出するのに1分とかからないだろう。
もちろん、施工のスピードが追い付かないので、その辺は調整できるのだが、直取りはもっとも迅速な施工方法。
いくらでもスピードアップができる(生コン車からの排出スピード)。
その後を大名行列のように施工者が追いかける。
あっという間に施工は終わる。
それは、
透水性コンクリート(転圧コンクリート)はワイヤーメッシュを不要としているからだ。
⚫︎参考記事:「鉄網(ワイヤーメッシュ)の使用を考え直してみませんか」日本道路協会
ポーラスコンクリートなど転厚コンクリート舗装は一般に鉄網(ワイヤーメッシュ)を標準としていない。
そのため、安定した路盤であればその上を車両が直(ぢか)に乗り入れて施工される。
だから、今回のような芸当が可能となる。
直接生コン車が乗り入れ可能であることはスピードアップだけではない。
一輪車で小運搬する場合の人員を他の作業に回せる。
だから、施工費用も圧縮することができる。
Time is money.
そもそも、「(駐車場1台分程度なら)30分で施工が終わる土間コン」と宣言している透水性コンクリート。
Time is money.
その削減された時間をどのように使うか。
その浮いた時間(費用)は価値として現場に届けられている。
(しかも、製造者:生コン工場にとっても、「さっさと工場に戻れる」という価値を帯びている)
宮本充也