2020/06/09
「透水性コンクリート《ドライテック》は【全国】の生コン工場に支えられています」インターネット・企業間連携

1時間半の壁を前提とした地場産業生コンは今インターネットと企業間連携を通じて世界に溢れようとしている。そのキラーコンテンツともいえる「生コン屋さんの透水性コンクリート」ドライテックは全国の生コン工場に支えられています。
「インターネット」「企業間連携」ニューラルネットワークが統合する辺境の付加価値
透水性コンクリートをテーマとしたメッセンジャーグループではあらゆる地域の情報が共有される。
ヒカリコンクリートの光田さんから同地での施工実績が共有される。
⚫︎参考記事: 【岡山】「千光寺境内(犬走り)の雑草対策に採用」ヒカリコンクリート・コトウラ技建
こちらは四国エリアで問い合わせのあった物件についてエリア内の生コン工場関係者で対応を協力しあっている様子。
あたかも「日本全国ダーツの旅」のように偶発的に発生する物件引き合いはこうして全国各地の生コン工場が協力しあって供給体制が強化されている。
広島県は供給体制が薄いため、現在仲間たちの横のつながりを辿って体制構築を急いでいる。
ジョイフル本田本社前で大里ブロックの木村さんと記念撮影。
時にはこうして製品説明にタッグを組んで対応することもある。
静岡と山梨、広島と徳島、香川と徳島、茨城と鹿児島、辺境同士で繋がる生コン工場のアライアンス
生コンは1時間半の壁で分断されている(JIS規格)。
静岡と茨城の生コン屋さんが共同するいわれはない。
青年部旅行やら研修旅行と称して別の地域の生コンを研修を名目に物見遊山がせいぜいだろう。
つまらない普段の仕事の憂さ晴らしに研修とは名ばかりの旅行を楽しむ。
研修中はぐっすり居眠りして夜になったら元気になる。
市場は全て地域(1時間半の壁の中)に限定されている。
地域の外に出る必然性はない。
生コンはその土地だけで求められる製品。
その土地の外に行くことは単なるおままごとでしかなかった。
それが、僕の入職した当初の生コン業界だ。
「技士や主任技士の講習で近隣の大都市へ(静岡県東部なら東京)」
出張といえばその程度だった。
365日基本的にエリアの中で全ては完結してきた。
生コンに限っては社会情勢は関係ない。
東京の大学を卒業して田舎の生コン家業に入職した時のショックを思い出す。
生コン工場の選ぶべき道はその土地に組織されている生コン組合に所属するかアウト工場として創業するかの二者択一。
どっちにせよそのエリアの中での椅子取りゲーム。
地域の外での出来事は関係ない。
それが今やこうして全国各地の全く背景の違う生コン工場がインターネットを通じて連携するようになった。
「企業間連携」「インターネット」
この要素は生コン業界においてさながら辺境と辺境を直接つなぐニューラルネットワークの役割を果たすようになった。
これまで他所の地域の生コンのことなど自分たちの地域には無関係だったはずだが、今は十分関係が生まれるようになった。
他の地域でともすると埋もれていたイノベーションは「企業間連携」「インターネット」がまた別の辺境に繋げるようになった。
その象徴としての透水性コンクリート「ドライテック」。
埼玉県の川越市では渋谷建材がご当地の透水性コンクリート市場を創り出している。
BtoB内向的な産業「生コン」がBtoC市場に溢れ出す
「インターネット」「企業間連携」が不可能だったIT革命以前は情報格差を埋めるために縦割りで階層的な情報伝達の手法がとられ、それはそのまま縦割りで階層的な産業構造を作り出した。
中央→地区本部→県工業組合→協同組合→個別生コン工場といった具合に。
その階層構造の底辺にある生コン工場は常に情報弱者。
得られる利益も上層で搾り取られた残りカス。
組合かアウトか。
二者択一を余儀なくされていた。
「インターネット」「企業間連携」が作り出した辺境の主体的取り組みは今業界を変えようとしている。
これまで対象としてこなかった一般(BtoC)を市場としてとらえるようになった。
そこにこれまでにない新しい市場が広がろうとしている。
そのシンボルとして透水性コンクリート「ドライテック」は全国のラストワンマイルたちに支えられて今力強く普及を始めた。
中央集権、全体構想が僕たちラストワンマイルをアゴで使うんではない。
辺境にいる僕たち自身がその土地の環境変化や市場の要請に応えて自ら姿を変える。
他の辺境と連携してより良いものを自分の場で発信する。
そんな新しい生コン産業。
もう、階層はない。
壁もない。
流動的にあらゆる辺境情報は瞬時に全体に共有されるようになった。
誰かに従属する必要はない。
「透水性コンクリート《ドライテック》は全国の生コン工場に支えられています」
目的もなく集まるんではない。
飲み会や二次会を楽しみにするような烏合の集まりでもない。
きちんと目的を持って、地域と枠組みを越えて手を取り合う生コン工場の群がこれから日本のインフラを変えていく。
生コン屋さんのBtoCがいよいよ動き出している。
宮本充也