2020/07/14
【東京】「世田谷区の発注物件での堂々採用!」「設計書の指定」供給(製造・施工)インフラの拡充

世田谷区の造成現場の公園の設計の一部に透水性コンクリートの指定(仕様書への記述)があり「ドライテックなら取扱っている工場がある」ということを聞きつけた施工者より都屋建材に問い合わせがあり採用された。商品名ではなく「透水性」「コンクリート」という機能が指定され始めた。
製造:都屋建材(担当:都築晋也)、施工:不明(面積、施工人数、その他詳細不明)。
世田谷区での堂々採用!《指定》された透水性コンクリート
施工Before。
世田谷区発注の新設公園の一部舗装(手前側)設計書に「透水性」「コンクリート」と指定が入っていたという。
商品名は知られずともいよいよ「透水性」「コンクリート」の優位性が広く一般に浸透してきた証左だ。
石油由来で変性してしまう(剥離、わだち、目つぶれ)アスファルトに比べて、ケイ素・カルシウム由来のコンクリートは耐久性に秀でている。
同じく「水を通す」エコロジカルなマテリアルであっても「コンクリート」を志向する人が増えてきた。
民間戸建て建築外構をメインに採用されてきたドライテックもいよいよ供給(製造・施工)インフラが整い、こうして公共案件での採用も珍しく無い。
透水性コンクリート《ドライテック》は身近な製品だ。
日本全国350工場に及ぶ生コン工場から「普通の生コンと同じように」現場に届けられる。
さらにその生コン(透水性コンクリート)は通常の生コンと違って、
⚫︎水引き待ち
⚫︎金鏝仕上げ
が不要で、敷設・均しを終えたらプレートコンパクタ(30kg)で一発転圧。
「仕事が早い」というのも現場に提供される価値の一つだ。
施工After。
施工データ詳細は不明だが30m2〜50m2程度の面積だろうか。
植樹升に隣接した舗装でもあるため、根系に降雨が遮られず届けられる自然と調和した設計。
さらに、コンクリートであるため変性せずにその機能は恒久的に持続することとなる。
⚫︎参考記事:「7年経つとどうなるの?」透水性コンクリート《ドライテック》の経年変化
供給(製造・施工)体制の拡充が鍵
透水性コンクリートの普及促進は実は今回のような公共物件への提案から始まった。
ただし、途中から180度舵を振り切って民間戸建て建築外構へインターネットを通じたPRとした。
一見遠回りに見えるPR活動だが、実は近道であることをこのところ痛烈に感じている。
確かに公共事業は一発が大きい。
営業効率もよく見える。
ただし、透水性コンクリートそのものの市民権が確立されていない状況でPRしても現場はなかなか採用しづらい。
「排水する舗装と言ったらアスファルト」
広く信じられているこうした考え方を覆すのは並じゃない。
仮に10年前にとある現場の現場監督が図面に透水性コンクリートを見つけたとしても彼女は誰に相談したらいいかわからない。
近くの生コン工場がまさか透水性コンクリートを製造しているなんて「知らない」。
だから最も身近な存在である、道路会社またはアスファルトプラントに相談を持ちかける。
当然のように市民権を勝ち得ている「知っている」排水性アスファルトが採用される。
「設計変更」
というプロセスがあって仮に設計書に指定されていても現場裁量で変更されることは多々ある。
もちろん、価格や性能も大切だ。
ただ、15年の普及に携わった経験から言えるのは、最も大切なのは供給(製造・施工)体制。
そのインフラがなければ「知られる」ことはない。
情報発信だけではダメなのだ。
情報発信を裏付ける供給インフラの確立が今後の鍵となる。
生コンポータルでは毎日15時からオンラインセミナーを開催し施工体制の強化を図っている。
https://www.nr-mix.co.jp/niwakon/subcontractor_list.html
目標は「製造800工場」「施工4800者」の供給インフラ。
現在、製造350、施工500、目標までにはまだまだ遠く険しい道のりが伸びていることだろう。
ただ、日々実感しているのだ。
少しずつ「透水性」「コンクリート」が水を通す舗装の標準に近づいていることを。
今日もそんな普及活動の1日が始まっている。
宮本充也