2020/08/27
「なんで透水性コンクリートはコケ・カビが生え《づらい》のか?」は間違っていました!

今回は本当の本当に「ブログ」(じゃあ、これまでのは一体なんだったのだろうか)。それだけ多くの方々に読まれていることを実感させてもらった、ブログをお読みいただいた方からのご指摘。「コケ・カビが生えづらい」は誤用だそうです。ネタ提供まことにありがとうございます!
⚫︎問題となったブログ: 「なんで透水性コンクリートはコケ・カビが生えづらいのか?」
透水性コンクリートがコケ・カビが生え《にくい》のは本当
問題となったブログで紹介されているコケ・カビが繁殖しやすい通常の土間コンクリートの様子。
ご連絡をいただいた方も「コケ・カビが生えない舗装」を探して当サイトを見つけてくださったようだ。
そして、問い合わせしている途中にふつふつとこみ上げてきたのだろう。
「この著者の日本語の過ちを正してやらねば気が済まない」
という気持ちが。
宮本充也の誤り。
1.「『づらい』を使うのはおかしいです」
2.「『ひやとした経験』は間違いで、正しくは『ひやっとした経験』」
以下、原文をコピペ。
皆さんも日本語の勉強になると思うのでぜひお読みください。
■8. ご相談内容をご記入ください。:
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_456.html の記事はためになりまし
た。ありがとうございました。以下気付いた点です。
1.「なんで透水性コンクリートはコケ・カビが生えづらいのか」の「づらい」は「にくい」とすべきです。「づらい」は「自分の意志でしたいけど、難しくて残念だ」という時に使います。「生える」は意志動詞でないし、生えるのを望んでいるわけでもないので「づらい」を使うのはおかしいです(最近こういう御用が目立ちますが)。
次の記事もご覧ください。
(参考)https://www.nihongo-c.co.jp/blog/blog-entry-110.html
2. 「ひや」とした経験→「ひやっ」とした経験
いやはや、実に勉強になる。
僕自身書いたことすら忘れていたブログはこうしてGoogleなどを経由して今も誰かに読まれているというのは心温まる。
書いた文章はおろか、現場がどこだったのか、製造した工場すらも記憶にない。
ブログは偉大である。
一方で、ブログは脅威でもある。
自分の学の無さがこうして永遠に記録として残るのだ。
そして、
「あ〜あ〜、この人誤用しちゃってるよ、馬鹿だなあ」
と会ったことすらない人に思われてしまったりしてしまうのだ。
今回こうしてご連絡をいただいて「あなたの日本語間違ってますよ」という親切な人ばかりではない。
この場をお借りしてあなた様のご厚意に感謝申し上げます。
(ここまでの日本語は間違ってませんか?)。
さて、せっかく過去の記事を振り返ることができたので、真面目に「なんでコケ・カビが生えないのか」について解説していきたいと思う。
(https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/110_1.html)
こちらは奥が通常の土間コンクリートで、手前側が透水性コンクリート《ドライテック》。
いずれも、施工してから1年経過していた。
この場所は建物の北側となっており、普段日が差さないジメジメした環境。
写真でもわかるように通常の土間コンクリートにはうっすらとコケが繁殖を始めている。
一方、手前透水性コンクリートにはコケあるいはカビの類は一切見られない。
コケ、あるいはカビは暗くジメジメとした環境を好む。
実はコンクリートの表面はごくごく小さな穴(キャピラリホール、細孔空隙)があることはあまり知られていない。
水を通さない土間コンクリートの場合降雨(あるいは湿気)は路面にそのまま長い時間帯水することになる。
特に建物北側においてはそれが顕著となる。
路面に滞水した水分は長くキャピラリホールに留まりそこを足がかりとしてコケやカビが根を張ることになる。
一方の透水性コンクリート。
北側のようなジメジメした環境でも滞水そのものがないためコケ・カビが繁殖するための水分がすぐに蒸発してしまう。
太陽がささなくとも、路面は常に乾燥している。
だから、コケ・カビが生えにくい。
(「生えづらい」は誤用)。
僕は国語の専門家ではないが、コンクリートの専門家であるため、この辺についてはしっかり信じていただければ幸甚である。
はて、最後に仕返し(連絡をくださった方に読まれていないことを願う)。
ブロガー(?)のはしくれとしてやられっぱなしというわけにはいかない。
ご連絡を寄せていただいた方はもしかしたら日本語の専門家、あるいは大家なのかもしれない。
市井のブロガーの誤用を見逃していられないほど温かい人物なのだろう。
ただ、あなた様もやっちゃってますよ。
日本語の誤用。
「最近こういう御用が目立ちますが」
ああ、やっちゃってますね!
御用だ御用だ!御用だ御用だ御用だ!!
(幼稚でアホだということは十分自覚しております)
誰にだって間違いはあるもん。
毎日ブログ3本書いてたら、もう、間違いだらけの日本語を晒してます、くらいの覚悟は十分在り〼。
中華そば始めました。(?)
もちろん、間違いは正していきたい。
ただ、それよりも、もっと磨いていきたいのはコンクリートに関する専門性。
日本語が上手になるためにブログ毎日3本書いているのではない(我ながら実に謙虚ではないなあと思う)。
やられたら、やり返す、は馬鹿丸出しだということも十分わかってはいるのだが、やらずにはいられない。
いつまでも大人になれない我を自覚している。
せっかくご厚意で寄せていただいた「日本語間違ってますよ」というご指摘に本来は感謝すべきところを読んだ瞬間イラッとしてしまった。
(「イラとしてしまった」は間違い)。
日本語は間違えてました、ごめんなさい。
ただ、透水性コンクリートにコケ・カビが生えにくいのは本当です!
間違いではありません!!!
宮本充也