2020/09/18
【埼玉】「《生コン屋さんの》透水性コンクリートの強みとは?」前田道路・東和アークス

埼玉県東松山市。東和アークス造成現場乗入れ道路に採用。アスファルトフィニッシャーは平坦性は良いが真ん中にセメントノロが出てくる傾向があり、タッチアップに苦慮。また、普段のアスファルトと違ってコンクリートは容量が異なり最後の機械清掃に難儀したそうだ。
製造:東和アークス東松山工場、施工:前田道路(52m2・手引き、100mm厚、140m2・フィニッシャー、100mm、6人、5時間30分。
大規模案件ならアスファルトフィニッシャー
普段エクステリアなど比較的小規模な現場に納品されている透水性コンクリート《ドライテック》。
今回は200m2以上という規模であったこともあり、前田道路から「アスファルトフィニッシャーでの施工」の声が上がった。
あまり知られていないことだが、透水性コンクリート(ポーラスコンクリート)は舗装の分野では「転圧コンクリート」に位置づけられている。
転圧コンクリートはワイヤーメッシュは敷設されず、通常ダンプトラックで現場に納品され、アスファルトフィニッシャで施工される。
さすがは道路大手の前田道路は施工の合理化と出来型管理のためにアスファルトフィニッシャでの施工を採用した。
ホッパーに荷下ろしされた材料は所定の厚み(100mm)に寸分違わず敷設される。
材料を納品したのは埼玉県最大級の生コングループ・東和アークス。
伊田康一郎さんとのご縁で「せっかくなので透水性コンクリートに取り組んでみたい」ということでの採用。
⚫︎参考記事:【埼玉】「残コン処理システムに単一の正解はない」東和アークス
締め固められながら敷設される透水性コンクリートを追いかけて細かいタッチアップが行われる。
さすがは機械施工。
実に見事な平坦性が確保されている。
施工After。
さすがは前田道路といったところか。
日本の道路を作り続けてきたプロの腕前は半端では無い(機械がすごいとも言える)。
施工After2。
普段紹介している施工事例の大半は戸建て住宅や共同住宅の外構舗装であるため、こうして道路に施工された透水性コンクリートはなかなかの壮観だ。
透水性コンクリートこそ「小よく大を制す」だと思っている。
4m2(0.5m3)から出荷されている《生コン屋さんの》透水性コンクリートだ。
今回のように舗装のプロ、道路会社とタッグを組めば1万m2だって楽勝。
《生コン屋さんの》透水性コンクリートの強み
特定の企業グループの専売物では無い。
僕たちが目指しているのは、「生コンと同じように普段取引している生コン屋さんから届く透水性コンクリート」だ。
誰かだけの特別のものでは世界の景色を変えることはできない。
施工者であれば誰だって手に取ることのできる当たり前の材料としての透水性コンクリート。
そのために僕たち生コン工場は全国の供給インフラ網を構築している。
今年中にその供給インフラは400を数え、5年以内にアスファルト供給網と並ぶ800〜1,000工場を目標としている。
普段土間コンやアスファルトばかりを施工している。
提案の引き出しが少ない。
もっと付加価値の高い製品を顧客に届けたい。
プロとしてもっともっと自分の領域を広げていきたい。
そんなプロの施工者たちの声に応えるために、新しい文脈のコンクリート製品を届けることのできる供給インフラは「既存産業を再定義」することによって拡大している。
《生コン屋さんの》透水性コンクリートの強み。
それは、どこか特別な誰かだけが手に入れることができる、ということではなく、誰でも気持ちや想いさえあれば当たり前に手にすることができる、ということ。
生コンをもっと身近に。
宮本充也