2020/12/07
【長野】「序列から解放された新しいものづくりのパラダイム《共創》」高沢生コン・平栗工業

長野県飯田市。住宅駐車場スロープに採用。初めての施工となった平栗工業は以前からドライテックに大変関心を持たれており、今回めでたく地元工務店ハンズの戸建て新築住宅物件にて採用に至る。(高沢生コン小林工場長共有)。
製造:高沢生コン(担当:小林工場長)、施工:平栗工業(40m2/5.75m3、120mm厚)
以前より興味があり、めでたく採用に至る。
高沢生コン小林工場長からご丁寧に現場状況黒板アプリ付きの現場共有。
このところ全国で協業させていただいている製造者や施工者の方々からこうして現場を共有いただくようになった。
紹介しきれないほどの施工実績はすぐに関係者とメッセンジャーやブログで全体に共有される。
その共有は関係者それぞれの土地や環境条件に応じてフィードバックされる。
常に新しい価値は見出され、常にプロダクトは改善される。
今では当たり前となった、「ベニア転圧」はそんな共有から生まれた工夫の1つ。
富山県のあづまコンクリート工業の墨田さんが発明したこの転圧方式は、プレートの荷重を分散させて路面に伝えるため、プレートマークのような凹凸を防止することができる。
⚫︎参考記事: 「2代目まさつぐが伝授?【透水性コンクリート】絶対に失敗しない仕上げのコツとは」
歴史は2年以上となる。
誰かが工夫して発明したそのアイディアは惜しげもなく仲間たちと共有される。
それは、また別のどこかの仲間の手によりさらに工夫が加えられ、プロダクト《ドライテック》は常に進化し続ける。
これは、新しいものづくりのパラダイムの到来を予兆だ。
施工After。
40m2は初めての施工でありながらもあっという間に完了。
住宅駐車場スロープに採用されたドライテック。
アプローチのインターロッキングブロックとのコントラストがなんとも美しい。
いつの間にか15年仲間達と共創したドライテックはエクステリア舗装の標準となっている。
今では当たり前のこのことに僕たちはいつまでも感謝を忘れたくない。
序列から解放された新しいものづくりのパラダイム「共創」。
僕たち(少なくとも僕)は物心ついた頃から誰かと何かを競い合うことで育ってきた。
学校に入れば、主要5科目それぞれの能力に点数がつけられ、序列で整理された。
それがあまりにも当然だったので疑うこともなく序列されてきた。
偏差値。
今自分の価値はどのあたりにあるのか。
誰かよりも自分は上なのか、下なのか。
走るのは速いのか、遅いのか。
球技は得意なのか、県大会は何回戦まで登ったのか。
自分の内側ではない外側で作られた物差しで評価される日々。
あまりにも当たり前すぎるこの事実。
僕も人並みに子供を設け長男は今中学1年生。
塾にも通い始め高校受験を意識しながら勉学やスポーツ(サッカー部)に勤しんでいる。
一人前に反抗期を迎え、ここ2〜3日はまあまあ激しくバトった。
「出ていけ、2度と帰って来るな」
家を追い出し、一晩友人の親御さんに面倒を見てもらい、翌日戻ってきては泣いて詫びて幕引きとなった。
思春期真っ盛りの長男を見ていても、常に自分の価値は序列と向き合うことのようだ。
そして、ぐれる。
捩れる。
拗れる。
いつだって、誰かより上とか下とかを自分の価値として信じ、その序列を少しでも上にできるようにすることが人生だとしたら、こんなに苦しい地獄はないのではないか。
本当にやりたいことをとことん突き詰める。
親子喧嘩の幕引きで冷静に息子に言った。
「親とか友人とか先生とかじゃなく、自分が心からやりたいことを見つけるまで、頑張れ。とにかく自分が信じることに嘘をつくな。本当にやりたいことをとことん突き詰めろ。」
その突き詰めたことは、どんな外部の物差しでも評価することはできない。
何せ、本人が夢中になってやっている仕事だから、何かの物差しで「合格です」とか「不合格です」とか言われても、当の本人にとってはどうだっていい。
本人が満足できているのだ。
それは本当に心から素晴らしい仕事になるのではないだろうか。
ドライテックというプロダクトの生長を見ていると僕はこれまでの序列という呪縛から解放されていくような気がしてくる。
毎日夢中になってブログで情報発信をし、現場に行っては施工指導や手伝いをする。
そこで気づいたことを仲間達と共有する。
すると、他の仲間たちがもっとすごいことをしてくれる。
だから、僕ももっともっと頑張ろうと思う。
僕が頑張れば、僕と同じような誰かの役に立つ。
誰かが頑張ってくれれば、それは僕にとっても素晴らしい財産になる。
そしたら、頼んでもないのに、いつの間にかプロダクトは市場と顧客から必要とされ普及が拡大している。
競争から共創へ。
僕たちは他の誰かや他の製品との上下という序列ではない、新しいパラダイムでものづくりに打ち込んでいる。
これって、それだけで素晴らしいことなんじゃないだろうか。
そのことで喜んでくれる人がいる。
競合製品がどうだとか、競合他社がどうだとか、どうだっていいんだ。
そんなものは、誰かが作ったまやかしで、僕たちはそんなどうでもいいことに拘泥する人生は選ばない。
共創。
ドライテックというプロダクトの真髄は、従来の序列から解放されたそんなあり方にあるのだと思う。
宮本充也