2020/12/29
《ありがとう》「全国の生コン屋さんから続々とリアクションが届いています!」製造協力

全国の生コン製造事業者向けに毎月必ず1回FAX DMを一斉送信している。目的は、「新たな産業構造の構築」。この15年、1工場1工場丹念に開拓してきた道のりはGNN(元気な生コンネットワーク)で躍進し、次いで、生コンポータル(毎日ブログ3本以上)の5カ年の蓄積で今や500工場を数えるまでになった。さあ、ここから本格的な拡大が始まる。
拡大が止まらない共感の輪
今話題の透水性コンクリート《ドライテック》は全国それぞれの地域で操業する生コン工場に支えられて供給されている。
それを施工するのは概ねその生コン工場と取引のある施工者。
ドライテックの価値とは、この製造・施工体制にある。
どんなプロダクトだって、その担い手がいなければ、市場と顧客に届かないからだ。
そして、生コンポータルではそれを隠すのではなく、競合他社も含めた全ての人に公開している。
どのお店に頼めばドライテックを買えるのかを知りたい一般のお施主さん。
どこで材料を買えるのか知りたいプロの施工者(またはDIYer)。
さらに、ドライテックに追従したいと思っている競合他社の皆さん。
全てに対してこの15年の蓄積を開放している。
我ながらなんと大盤振る舞いなのだろう笑。
参入障壁を作るどころか、どうぞどんどん入ってきてくださいというスタイル。
その成長は止まるどころかここにきてますます拡大は加速している。
ありがとう!今月は5件ものリアクション。
(今月のFAX DMに対するリアクション5通)
現在、500/3200の生コン製造者に透水性コンクリート《ドライテック》は支持されている。
およそ15%。
このペースでいけば、2021年には、20%に到達するだろう。
二八(にはち)の法則をご存知だろうか。
パレートの法則は、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した冪乗(べきじょう)則。経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているとした。80:20の法則、ばらつきの法則とも呼ばれる。 ウィキペディア
組織論などでもよく言われる。
「組織の業績(利益)の8割はトップ2割の営業パーソンが作り出している」
みたいな話。
つまり、ドライテック製造協力工場が2割を超えるとき。
それは、閾値を迎えることになるのだと思う。
トップ20%が協力するその日。
生コン業界全体が支持するコンクリートテックになることを意味する。
その日が来年2021年に迫っている。
この12月は特にリアクションが良かった。
月によっては、リアクション0なんて時もあった。
ただ、数年スパンで振り返ってみると、ここにきて業界全体の空気感が変わっている感じがするのだ。
中には「ドライテックを練りたいんですが、どうしたらいいですか?」という問い合わせさえ頂戴することがある。
「ドライテックを製造したことがないことが恥ずかしい」
そんな空気が醸成されつつあるのかもしれない笑。
この地域による壁や、流通構造上の階層を前提としな全国20%を超える生コン製造者の群。
これは、これまでの壁や階層を前提とした流通・産業構造とは明らかに異なるものだ。
プラットフォームと呼べるかもしれない。
ドライテックは単なるきっかけ。生コンポータルが本当にやりたいこと
生コンポータルは「生コンでいいこと」の発信者。
コーポレートステートメントは、「大地を削らない、汚さない、蓋しないコンクリート」。
そのコンクリート(産業)を達成することができるコンクリートテックは複数ある。
5年以上まえ、生コンポータルはそれらコンクリートテックをバランスよく広げようとしていた。
ドライテック、残コン再生コンクリート、流動性埋戻し材(LSS、スラモル、セルクリートetc)、色合わせ補修など。
ただ、ある時気づいたのだ。
「うちみたいな中小零細企業がバランスよくなんてやってたら一生うだつが上がらない。優先順位を明確に打ち出すべきだ」
そこから、「インターネットファースト」「ドライテックファースト」という標語が組織内で共有され、経営資源の全てをインターネットによるマーケティングと、プロダクトとしてはドライテックの普及に集中した。
何事もうまくやろうとすることは、何事も特徴なく終わってしまうことを意味する。
「下手の横好き」みたいな話だ。
そして、2020年、戦略が奏功しドライテックがバズり始めた。
その結果、来年には20%に到達する生コン製造者のアライアンスが出現する。
このアライアンス(プラットフォーム)は何もドライテックを市場に供給するためだけのものではない。
全ての生コン製造者・施工者らにとって新しい価値を市場に届けるための新しい流通構造ということを意味する。
何も生コンポータルがそのアライアンスを独占しようとしているのではない(そんなことはできない)。
競合他社も含めて全ての人たちに開かれた市場構造としていろんなプレイヤーに利用してもらいたい。
誰か特定の意志ではなく、多くの人々の自由意志の集積で流動するプラットフォームの方がより賑やかになるはずだ。
そこでは会長を選任したりしないし、執行部を組織する必要もない。
個性を勘違いしてカマキリ先生の被り物で登場する必要もない。
チヤホヤしてくれることがわかっている内輪と仕入れ先、協力業者、業界新聞を巻き込んで中身がなく経済価値を生み出さないWebinarをする必要もない。
そんなことでは、世間一般の認知は得られないし、市場と顧客の役に立つことなんて絶対にできない。
大体、巻き込まれている内輪の人たちから「寒い」「何がやりたいのかわからない」と陰で揶揄されていることに早く気づいた方がいい。
(この手の一般に伝わらない業界ネタはなるべく書かないようにして来たが、あまりにもオワコン街道まっしぐらで気の毒になってきたので話題にすることにした)。
階層も壁もない、風通しの良い新しい流通・産業構造。
これが、生コンポータルが心から作り上げたかった理想郷だった。
市場に本当に求められている価値。
壁や階層に阻まれて価値を発信できなかった人たち。
そんな価値や人たちが自由に活躍できる自立分散型で自己組織化に向かう新しい市場構造。
そんなユートピアがいよいよ2021年に立ち現れようとしている。
来年、ドライテックはこれまで通り追い風の巡航速度に委ね、いよいよ他のコンクリートテック(CO2吸収コンクリートなど)の普及を新しい産業構造で流通させることに全力を投じたい。
⚫︎参考記事: 《コラム》「透水性コンクリートの本当の価値は水を透すことではないのかも知れない」
これまでの縦割り・階層型の産業構造では市場と顧客が求めている価値は広がらない。
(1DAY PAVEが全く普及しないどころかオワコンになったことがその証拠だ。)
そのことに、15年、来年で16年目を迎えるドライテックの普及活動で気づいたのだ。
今の産業構造では本当に価値あるものは報われない。
実装しているOS(文脈)が古いのだ。
ハードウェアが古いのだ。
現代のアプリはWindows95では動かないのと一緒だ。
新しい流通構造では情報は、縦と横の線の上を伝わるのではない。
まるで液体のように。
空気のように。
自由に流動する産業構造。
いよいよ2021年はその誕生を見る。
さあ、その時、生コン産業はどのように変態を遂げるだろう。
そして、僕は、その世界でどのような活動をしているのだろう。
自分でもわからない。
ただ、その時も、いつだって、世界の発する囁き、市場と顧客の要請に耳を澄ませて、自分の姿を都度変えていきたいと思う。
あたかも辺境で細胞分裂が繰り返されるように。
多くの生コン製造者、そして施工者らの共感に感謝している。
ありがとう。
「全国の生コン屋さんから続々とリアクションが届いています!」
宮本充也