長岡生コンクリート
オコシコンは高い透水性を持ちながら表面強度・曲げ強度に優れたポーラス構造の高強度コンクリート

2021/01/30

「ポーラスコンクリートが残コンと出会う時」共同研究

「ポーラスコンクリートが残コンと出会う時」共同研究

カーボンニュートラルの観点から1年後コンクリートのCO2固定化を評価・測定する方法論の確立・JIS化が見込まれている。生コンポータルがそれぞれ16年、21年と経験を蓄積してきたポーラスコンクリート(ドライテック)と残コン(残コンステーション)。その2つの軌跡が今1つに重なろうとしている。「ポーラスコンクリートが残コンと出会う時」。



超CO2収容コンクリート

時代は急速にカーボンニュートラルに舵を切っている。

⚫︎参考記事1: 「RRCSがCO2削減に関する座談会を開催。参加者を募集!」生コン・残コンソリューション技術研究会

日本生命からの提案で4月にリリースを予定しているRRCS主催の座談会の様子はYouTubeで広く世界に発信されることになる。

「生コン・セメント産業の副産物、残コンそしてCO2」

再生プロセスを確立し公の認知を与えることでクローズドループ、サステナビリティ、資源循環型社会は生コン発で一気に加速する。


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ポーラスコンクリート内部は水を通すため縦横無尽の通路が張り巡らされている。

そこを伝って、水は舗装面から下、路盤、路床へと浸透していく。

が通る、つまり空気も通す。

空気の方がより自由に往来しているはずだ。

その空気中のCO2をコンクリート(セメント水和物)が捕捉、固定化する。

⚫︎参考記事2: 《コラム》「透水性コンクリートの本当の価値は水を透すことではないのかも知れない」

昨年末に着想を得たポーラスコンクリートは生コンポータルとして16年の蓄積を有している。

あらゆる環境で製造・施工されたドライテックは今は汎用化されたプロダクトとして全国流通を見ている。


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(出典:https://www.nr-mix.co.jp/econ/blog/post_324.html

一方の残コンに関しては今年で21年目の蓄積を数える。

イタリアのケミカル建設資材メーカーMAPEIと日本の生コン製造者らの共同により開発された残コン再生プロセス

アウトプット(成果物)は残コンに含まれている骨材(砕石、砂利)を核にモルタルが被膜された粒状物質(写真参照)。

コンクリート解体ガラを由来とした再生砕石に物性は近似しているため、路盤材や埋戻し、あるいは再生骨材として生コン利用が進んでいる。

骨材を皮膜するモルタルペースト部分はつまり中性化する。

材料として流通する過程で大気中のCO2を固定化する役割がわかっている

⚫︎参考記事3: 「再生砕石がCO2を固定化することが分かっているのなら、残コン再生コンクリートの中性化度合いはより大きいのではないか」



プロダクトミックスの研究スタート

研究をご一緒させていただいている東京大学野口貴文先生によれば、コンクリートがCO2を固定化する程度を測定・評価する仕組みはすでに確立されているという。

1年後を目処にJIS規格が整備されるそうだ。

いずれもコンクリートだとしても、全く別々の足跡を描いてきた「ポーラスコンクリート」と「残コン」が出会う。

ここにきて、両者共にCO2の固定化度合いが高いことが認識されている。

仮に、残コン由来の再生骨材を用いたポーラスコンクリートの単位時間あたりのCO2固定化度合、あるいは最終的な固定化質量が詳になったとき。

それが、従来のコンクリートに比べ速度、質量ともに明白な差異が明らかになった場合。

CCUを加味することで超CO2収容コンクリートの原型になるのではないか。


超CO2収容コンクリートにさらにCCUを実装する。

もし、仮にセメント・生コンが発生させているCO2量を上回る固定化が実証されたとしたら。

世界は生コン・セメント産業に対してその普及促進を迫るはずだ。

エシカル消費というトレンドもある。

SDGsESG投資、カーボンニュートラルという社会の変革の中だ。

「コンクリートではなくアスファルトを使う」

そのこと自体が「カッコ悪い」「ダサい」とみなされる時代が来る。

単なるコンクリートではなく、CCUを実装した超CO2収容コンクリートで大地を舗装する。

街の地面を全て塗り替えていく。

大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリートが当たり前になる。

現代の僕たちは有限の惑星の上で起きる無限の拡大再生産という絵空事の上を享楽している。

目を覚そう。

発生させてしまったCO2は産業が責任を持って回収する。

その回収したプロダクトがさらなる発展の基礎資材として社会に還元される。

カーボンリサイクル。

資源循環型社会のハブとしての生コン産業。



残コンを由来とした骨材を用いたポーラスコンクリートのCO2固定化に関する研究が始まる。

従来のコンクリートに比べてどのように差があるのか。

今後生コンポータルではこの点についての研究を深めていく予定だ。

「ポーラスコンクリートが残コンと出会う時」

それは、世界の景色を一変させてしまうほどの衝撃を世界に与えるのかもしれない。

研究の成果についてはアップデートされたものを都度ブログで紹介していきたいと思う。

そして、この共同研究には1人でも多くの参加者が必要だと思う。

CO2を発生させているのは、あなたも僕も誰もがその責任を有しているのだ。

いや、責任というのはちょっと違う気がする。

取り組むことができるっていう「権利」と言った方がしっくりくる。

僕はこの取り組みが面白くて仕方ない。

なんでみんなそんなに無関心でいられるのか全く理解ができない。

どうか、明確なやらない理由、つまらない理由があったら僕に教えてくれ。

世界はまだまだわからないことだらけで満たされているみたいだ。

生コンが楽しすぎる。



宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士

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