2021/03/10
「自然石舗装、化粧砂利、樹脂舗装って実際どうなの?」

毎度心が痛むと言わざるを得ない。ポーラスコンクリートに身命を捧げるのであれば、他の舗装材のことなんてどうだっていいではないかという意見は一見もっともに思える。だがしかし、真実は市場と顧客に伝えねばなるまい。「自然石舗装、化粧砂利、樹脂舗装って実際どうなの?」
所詮、樹脂。
天然石舗装は数年経つと紫外線劣化などの影響で人がよく出入りする場所は特に骨材が飛散してしまうのはバインダーが無機系だからであり、ドライテックのようなセメント・無機系バインダー舗装には起きない現象
探せども探せどもまともな樹脂舗装の写真や動画が見当たらず、じっと手を見る
この悲壮感伝わるだろうか。
何も、好き好んで悪口を言いたいわけじゃない。
嘘や悪口は心を虚しくさせるものだ。
なるべく口に、文字にしたくないとは思う。
そして、僕は舗装全般に愛が深い。
愛がすぎる。
愛こそ全てだと思っている。
僕には元々土間コン、アスファルト、インターロッキングブロック、ステンシルコンクリート、スタンプコンクリート、樹脂舗装などあらゆる舗装材を愛しすぎてついつい素直になれず悪口を書いてしまう習性がある。
⚫︎参考記事: 「ステンシルコンクリートとかスタンプコンクリートってどうなの?」
そして、今回のお題は「自然石舗装、化粧砂利、樹脂舗装って実際どうなの?」である。
生徒に教える学校の先生のように、僕だって丸腰で事前準備なくブログを書くわけではない。
それなりにあれこれ調べてからなるべく真実を伝えられるように努力する。
して、あれこれ樹脂舗装、化粧砂利、自然石舗装の類を探してみた。
探しても探しても、出てくる写真や動画は前出の通りなのだ。
この写真や動画だけではどう頑張って誉めたとしても詭弁になってしまう。
ついつい、じっと手を見てしまうほどだ。
なんだ、樹脂舗装。
なんなんだ、自然石舗装。
樹脂って、一体何?
自然石や化粧砂利は悪くない。
天然産だ。
自然て、とても素晴らしいと思う。
かくも美しい造形を生み出す自然の偉大さに常に心打たれる。
Google画像検索で「化粧砂利」と調べると表示される美しく色とりどりの自然造形。
じゃあ、一体何が悪いのか。
そう、樹脂(石油由来・プラスチック)だ。
これら美しい色とりどりの化粧砂利・天然砂利は舗装に適用するに当たって樹脂(ボンド)を結合材として固められる。
ボンド。
アロンアルファ。
石油製品。
プラスチック。
さあ、仲間には一体どのようなものがあっただろうか。
ポリバケツ、輪ゴム、ビニル袋、プラスチックのストロー。
あれ?
プラスチックのストロー?ビニル袋?
世間から白眼視されているストローやビニル袋の仲間なの?
樹脂舗装が?
マイクロプラスチックとか大丈夫なの?
塗装も含めてメーカーはその手の都合の悪い情報については一切言及していないが、そもそも樹脂である以上プラスチックである。
そして、プラスチック。
炎天下、数年、数十年と外に放置されていたらどうなる?
ストロー?ビニル袋?
跡形もなく有機分解して消滅してしまう(マイクロプラスチックは海洋を汚染する)。
だから、あられもない姿でもともと美しかった形跡をまるでとどめない砂利が残骸のように散らばっているのだ。
もはや、舗装とは呼べない有り様だ。
マイクロプラスチックも相当ふんだんに撒き散らしていることだろう。
数年もすれば見る影もない有り様になるというのに、お値段はそこそこ張る。
高額。
アプローチ(玄関前)のアクセントとして選ばれる。
そして、よくポーラスコンクリートと比較される。
「ドライテックと自然石舗装、どっちがいいかな?」
ドライテックは「コンクリート」
すぐダメになる自然石舗装に対してドライテックはコンクリートだ。
無機物だ。
お茶碗や窓ガラス、石材と似たような性質を帯びていることが知られている。
自然石舗装同様ゴツゴツと骨材の輪郭が浮き出ている。
味のある仕上げ面、テクスチャということで同じくアプローチ玄関前のアクセントにも頻繁に採用される。
お茶碗は外に置いておくと溶けて無くなったりするだろうか。
西日に晒された窓ガラスは30年で溶けてしまうだろうか。
こちとらプラスチックと違って無機質だ。
数年で変性してしまうほどやわじゃない。
それが、ドライテックだ。
「自然石舗装、化粧砂利、樹脂舗装って実際どうなの?」
内装や壁面などへの適応については異論はない。
ただ、ことは地面、床。
踏まれる。
自転車乗る。
場合によっちゃ車だって乗る。
雨も降る。
紫外線に晒される。
湿って乾くを繰り返す。
そんな過酷な環境においては樹脂はどうにも分が悪い。
嫌いとか好きとかじゃなくて、エクステリア・外構(つまり、家の外であり荷重に晒される場所)には向いてないよってことを伝えたい。
所詮、樹脂。
最初の3〜4年だけ。
期間限定。
外部環境にはやっぱり無機質・コンクリートをお勧めしたいのがプロの見解だ。
宮本充也