2021/03/16
【静岡】「まめにお墓の世話を焼いているお袋がとても喜んでくれてます」

先月森野さんの口利きで採用された静岡県伊東市の墓園舗装で余った材料(残コン)は実は森野さんご自身の先祖代々のお墓にも舗装されていたという。「まめにお墓の世話を焼いているお袋がとても喜んでくれてます」。自分たちが作って運んでいる材料で身近な人が喜んでくれる。そんな素敵なことをもっと一般にも広げていきたい。商売の本質を見た想いだ。
身近な人が喜んでくれる
⚫︎参考記事: 【静岡】「自分が入る予定の墓だからドライテックがいいと思ってさ」ワイエイ.ケイ・長岡生コンクリート
試験室のテーブルで仕事をしていたら森野さんから声かけてもらった。
森野さんご家族が檀家を務めておられる墓園の舗装にドライテックを口利きしてもらったのは先月のことだ。
もちろん、材料を現場に運んだのは森野さん。
いわゆる「残コン」が発生したので、ご自身の墓地の舗装もドライテックでご自分で施工しようとしていたら、施工ワイエイ.ケイさんが気持ちよくついでに施工してくれたという。
「まめにお墓の世話を焼いているお袋がとても喜んでくれてます」
何気なく報告いただいたその一言に僕は強く感動していた。
ご先祖さまの想いを継承し管理する遺族のためのプロダクト
毎日の仕事は単調だ。
森野さんは日頃生コン(ドライテックや流動化処理土も含む)を現場にお届けするのがメインの仕事。
僕はそんな現場で起きて共有してもらったことをブログとして情報発信するのが主な仕事だ。
仕事は組織で行うもの。
だから、作業プロセスは細分化され、自分の仕事が一体何の役に立っているのかわからなくなることも少なくない。
直接「ありがとう」と言われることも、B2B(法人間取引)の生コンでは滅多にない。
施工者も施工者で現場で忙しなく工事に集中している。
「ありがとう」がないと、自分たちはなんのために仕事をしているのかわからなくなる。
この生コン、このドライテック。
一体、僕たちはなんのためにこれを作ってお届けしているのだろうか。
普段の仕事のプロセスの中からその答えは見つけにくい。
「まめにお墓の世話を焼いているお袋がとても喜んでくれてます」
森野さんのお母様はまめにお墓の管理をされているという。
風が吹けば吹き溜まりになって枯葉が堆積するという。
夏になればきっと雑草が伸び放題だろう。
雨も降ればぬかるむ。
年を重ねればそれだけ若い頃にはなんでもなかったちょっとした作業が身にこたえるはずだ。
「お袋がとても喜んでくれてます」
身近な人が自分たちで作って運んだ(さらに施工も!)プロダクトで喜んでくれる。
生コンポータル(長岡生コン)は商売をする組織だ。
組織の目的はなんだろう。
利益を最初にあげる人も少なくない。
では、僕たち人間は利益のため人生を生きるのだろうか。
仕事、あるいは組織とは利益創出マシンなのか。
先ほどお世話になっているITベンチャーの社長の他界を知らせる訃報が届いた。
僕とそれほど変わらない年齢だ。
成長を支えるのにものすごいストレスがあったのかもしれない。
若くして命を落とした。
身近な人が喜んでくれた。
たった1人のお母さんが喜んでくれている。
「僕が見つけたこれ、すごいでしょ? 母はとっても喜んでくれてます。きっとあなたにも喜んでもえると思うのですが」
商売、ビジネスって、結局そういうことなんだと思う。
他人を喜ばせるためには、まずは自分が無理したり苦しんだりしていてはならないと思う。
ビジネスは何も眉間に皺寄せてぐったり疲れるまで集中するようなもんじゃない。
身近な人、そしてちょっと手を伸ばせば届く距離にいる人たちに喜んでもらうこと。
スマホで嬉しそうにお墓の写真を見せてくれた森野さんにはいつもとても大切なことを思い出させてもらっている。
みんな、無理しないで、頑張らないで、楽しく安全に1日を過ごそう。
無理したら、きっとお客様を喜ばせることなんてできない。
心からやりたい、喜んでもらえるようなこと、そんなことに集中できたら一番ですね。
「まめにお墓の世話を焼いているお袋がとても喜んでくれてます」
素晴らしいご報告をありがとうございます。
もっともっと多くの人にそんな気持ちになってもらえたら、僕たちもきっともっともっと気持ちがよくなれるんじゃないかと思います。
仕事は、頑張らないで、楽しみましょう。
非力な僕ですが、いつもそう願っています。
宮本充也