2021/03/22
【東京】「フットワーク前田道路による消防小屋の犬走舗装」岡庭建材工業

東京都台東区。北上野で消防小屋の犬走りを15時から施工して完成させる。この規模の外構工事をきめ細かく対応するのはさすがはフットワークの前田道路。
製造:岡庭建材工業、施工:前田道路(1m3/8m2、100mm厚、2名)
フットワーク前田道路の犬走
製造・小口に強い岡庭建材工業とはナイスコンビの前田道路により15時から舗装された消防小屋の犬走。
15時から舗装できる土間コン(ドライテック)もすごいが、この規模(10m2未満)を施工している前田道路もすごい。
前田道路といえば業界第2位の売上高を誇る大手道路会社。
その特徴はどんなに小さくて、どんなに特殊(施工実績のない)な舗装でも積極的に取り組む姿勢。
⚫︎参考記事:【東京】「いよいよ2期工事ドライテック完成。3期工事は倍6,000m2へ」岡庭建材工業・前田道路・隈研吾隈研吾
先日完工した隈研吾事務所による東洋大学赤羽キャンパス外構工事も記憶に新しい。
特に大手と名のつく道路会社は特殊だったり小さい規模の施工には消極的。
重機回送などの固定費が嵩み利益も確保しにくいためだ。
その常識の中にあって前田道路だけは今回のような小規模(それも犬走!エクステリア!!)な案件に対しても積極的な姿勢を打ち出している。
それは業界の中でも話題になっているほどだ。
エクステリアと道路舗装。
一見棲み分けされているようにも思える互いの分野を自由に行き来する業界第2位の前田道路。
一方、エクステリア生まれエクステリア育ち(本当はもともと公共事業とか大物狙いだったけど諦めてエクステリアに行った経緯がある)のドライテックはこのところ公共事業など大型案件からの引き合いが太く寄せられている。
これまでも本社を訪ねたりなど何かと接点を持っては来た(赤羽キャンパスもその経緯)。
ドライテックがいよいよ世界の景色を変えるには前田道路のような道路会社との協業に鍵があるのかもしれない。
前田以外にも全国で小規模を得意とする舗装・道路会社との協業
おそらく一般には道路会社って生コン会社と同じくらいかそれ以上に馴染みがないように思う。
エクステリア会社や住宅会社(ハウスメーカー)と違ってB2Cの窓口をほとんど持たない。
そんな彼らは公共事業の元請けもあまりやらない。
もちろん、国交省やNEXCOが発注するような高規格道路の元請けとなるケースもあるけれど、案件数の大半は全国の都道府県・市・町・村でそれぞれ発注される土木・建築工事に伴う舗装工事。
それも、元請けとしてではなく、それぞれの地域のいわゆる土建屋さんや地場ゼネコンと呼ばれる業態の下請けとして入る。
いわゆる黒子としてどこぞの地方のどこぞの土建屋の下で舗装を行う。
それぞれの地域で「強い」「弱い」があって、それはその地域での歴史とかアスファルトプラントの有無にも起因する。
そして、前田道路はもちろん大型案件にも顔を出すが、最も得意とする市場分野がこの領域。
地方で比較的小規模で閉鎖的なためある意味では守られているようなこうした市場でも前田は積極的に活躍し続ける。
業界は決して流動的というわけでもない。
縦割り・階層は生コンと似たり寄ったり。
そんな業界にあって前田道路の活躍は生コン業界も見習うべきではないかとも思う。
ドライテックが舗装・土間コンクリートの当たり前になるためには、「蛇口をひねれば出てくる水」と同じように、日本全国なるべく身近な材料供給網が必須。
そして、その次にその水を利用する施工供給網が両輪で必要となってくる。
今はまだ「舗装といえばアスファルト」という常識の背景としては施工者の認識。
エクステリアではずいぶん様子は様変わりした。
16年目、そしてインターネットによる情報発信は6年目、エクステリア資材販売日本一のエクスショップとの協業も経て、いよいよエクステリア界隈を騒然とさせる迄になった。
一方の道路・舗装会社における認識はまだまだ。
彼らが購入する先はアスファルトプラント一択。
そこに生コンプラントという選択肢を植え付ける。
コンクリート舗装の道路会社にとっての優位性を伝える。
果たしてどのようなアプローチが実現可能だろうか。
エクステリアに伝えたようなドライテックの土間コンに対する優位性のようなもの。
性能として(耐久性、CO2収容性、ライフサイクルコストetc)だけではダメだ。
道路舗装ラストワンマイルにきちんと届くポーラスコンクリート舗装の優位性。
実際に、その材料を手に取って施工する人たちにとってのメリット。
今はまだ何をしたらいいのか具体的な像を結んではいない。
これまで通り、手当たり次第、実現可能な策を高速で繰り返すほか手立てはないのだろう。
とりあえず、昨年より1級舗装施工管理技士の学習は始めている。
なるべく舗装・道路に関心を高く持つようにしている。
エクステリアの次は道路。
この分野での認知が広がれば確実に地面の常識は大きく変化していく事だろう。
宮本充也